韓国のエンターテインメント業界を牽引する「Big4」の一角、SMエンターテインメント(以下、SM)。東方神起(トウバンシンギ)やEXO(エクソ)といったボーイズグループはもちろんですが、歴代のガールズグループたちが築いてきた輝かしい系譜は、K-POPファンなら誰もが知るところでしょう。
今、その正統な後継者として注目を集めているのが、昨年デビューしたHearts to Hearts(ハーツ・トゥ・ハーツ/하츠투하츠)です。最新曲「RUDE!(ルード)」が韓国最大の音源サイト「Melon(メロン)」のデイリーチャートで最高3位を記録するなど、破竹の勢いを見せています。
しかし、韓国の音楽業界関係者が口を揃えて指摘するのは、彼女たちの成功が「単なるラッキーではない」ということです。そこには、少女時代(ソニョシデ/소녀시대)からaespa(エスパ/에스파)へと受け継がれてきた、SM流の「大器晩成型」の成長シナリオが見え隠れしています。
■ デビュー時よりも「その後」が強い!SMガールズグループの不思議な法則
日本のファンからすると、「SMのグループならデビューした瞬間に1位を獲るのが当たり前では?」と思うかもしれません。しかし、実はSMのガールズグループには「活動を重ねるごとに存在感を増し、数年かけて国民的グループへ上り詰める」という独特の成長曲線があります。
元記事では、その代表例として少女時代を挙げています。2007年のデビュー曲「다시 만난 세계(タシ・マンナン・セゲ/Into the New World)」は、今やK-POP界の伝説的な名曲ですが、実は当時の音源成績は、現在のような爆発的なものではありませんでした。その後、「Kissing You」や「Gee(ジー)」といったヒット曲を経て、ようやく誰もが認める国民的グループへと進化したのです。
この流れは、後輩たちにも共通しています。
・f(x)(エフエックス):実験的なコンセプトで徐々に独自の地位を確立。
・Red Velvet(レッドベルベット):デビュー曲「Happiness」は比較的静かな反応だったが、「Ice Cream Cake」や「Red Flavor」でトップ層へ。
・aespa(エスパ):デビュー曲「Black Mamba」以上に、「Next Level」で社会現象を巻き起こした。
このように、「最初から完成されている」ことよりも「活動を通じてチームの色を確立し、大衆をじわじわと巻き込んでいく」のがSM流の勝ち筋なのです。
■ Hearts to Hearts(HTH)が証明する「ファン基盤から大衆へ」の移行
では、現在のHearts to Heartsはどうでしょうか。彼女たちの歩みを見ると、まさにこの「SM流曲線」を忠実にたどっていることがわかります。
昨年2月にシングル「The Chase(ザ・チェイス)」でデビューした際、初動売上(ハントチャート基準、発売から1週間の販売量)は約40万枚を記録しました。
豆知識:初動売上の重要性
韓国では、この「初動売上」がファンダム(熱狂的なファン層)の規模を測る重要な指標となります。40万枚という数字は、新人としては異例の多さであり、彼女たちがデビュー時点ですでに強固なファンベースを持っていたことを証明しています。
しかし、課題は「お茶の間への浸透(大衆性)」でした。K-POP界には「ファンダムが強いチームは音源(ストリーミング)に弱く、大衆性が強いチームはアルバム売上に弱い」という傾向が少なからずあります。Hearts to Heartsは前者の「ファンダム型」としてスタートしましたが、ここ数ヶ月でその壁を打ち破りつつあります。
昨年10月のミニアルバム『FOCUS』、そして先月発表された「RUDE!」のヒットにより、ついに音源チャートのトップ3に食い込みました。これは、コアなファンだけでなく、一般のリスナーも彼女たちの音楽を日常的に聴き始めたことを意味します。アルバムも売れ、音源も強い。この「両輪」が揃ったときこそ、トップグループへの門が開かれる瞬間なのです。
■ 次なる課題は「この曲といえば彼女たち」という決定打
今後、Hearts to Heartsが少女時代やRed Velvetのようなレジェンドになるための鍵は、何でしょうか。元記事は「チームカラーの明確な刻印」だと分析しています。
少女時代なら「明るく親しみやすいアイドルポップ」、f(x)なら「実験的なエレクトロニカ」、aespaなら「強烈な世界観とパフォーマンス」といったように、歴代のグループには代名詞となる音楽スタイルがありました。
Hearts to Heartsは、デビュー当初の幻想的で抒情的なイメージから、最近ではより直感的で明るいエネルギーへと表現の幅を広げています。この「変化」が、単なる迷走ではなく「彼女たちならではの個性」として大衆に認識されるかどうかが、今後の成長を左右するでしょう。
「RUDE!」で見せた躍進は、その大きな一歩に過ぎません。SMという巨大な看板の重圧をはねのけ、独自の物語を紡ぎ始めた彼女たち。次にやってくるのは、少女時代の「Gee」やaespaの「Next Level」に匹敵する、歴史を変えるような「メガヒット曲」かもしれません。
韓国でも「次はどんなコンセプトで来るのか?」と大きな期待が寄せられているHearts to Hearts。彼女たちの成長をリアルタイムで追いかけられるのは、今この時期だけの醍醐味といえそうです。
皆さんはHearts to Heartsのどの曲が一番好きですか?また、歴代のSMガールズグループの中で、皆さんの「推し」の成長ストーリーもぜひコメントで教えてくださいね!
出典:https://www.ize.co.kr/news/articleView.html?idxno=75049
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