スペイン・バルセロナで開催されている世界最大級のモバイル通信展示会「MWC2026(Mobile World Congress)」から、韓国エンタメファンならずともワクワクするようなニュースが飛び込んできました。韓国の通信大手KT(ケーティー)が、展示会場にソウルの象徴である「光化門(クァンファムン)広場」を再現。最先端のAI技術とK-POP、さらにはスポーツスターまでが融合した、まさに「未来の韓国」を体験できる空間を作り上げ、世界中の注目を集めています。
■バルセロナに現れた「デジタル光化門広場」の衝撃
会場となったフィラ・グラン・ビアの展示館に足を踏み入れると、そこにはバルセロナにいながらにしてソウルの空気を感じられる空間が広がっていました。今回のKTブースのテーマは、韓国の革新と歴史の象徴である「光化門広場(クァンファムン・クァンジャン)」です。
光化門広場といえば、日本人観光客にもお馴染みのソウル観光の目玉ですよね。景福宮(キョンボックン/朝鮮時代の王宮)の正門前に広がる大きな広場で、ドラマのロケ地としてもよく使われます。韓国の人々にとっては、歴史的な行事から市民の憩いの場までを担う「韓国の心臓部」とも言える場所です。
そんな聖地をモチーフにしたブースで来場者を迎えたのは、人間ではなくデジタルヒューマンのユア(유아)でした。ユアは単なる案内ロボットではありません。KTが誇る超巨大AI「Mi:dem(ミドゥム)」を頭脳に持つ「AIオペレーター」です。
「こんにちは、研究員のユアです。時差ボケで疲れていませんか?」
そんな風に優しく語りかけてくるユアは、ネットワークの複雑な状況をリアルタイムで分析し、解決策まで提示する知能を持っています。まるでSF映画の世界が現実に飛び出してきたかのような光景に、多くの観客が足を止めていました。
■推しと一緒にダンス!次世代アイドル「コーティス」との交流
韓流ファンにとって最も見逃せないのが、「K-スクエア」と名付けられたゾーンです。ここは、最先端技術を活用してK-POP文化を存分に楽しめる、ファン垂涎の体験エリアとなっていました。
特に盛り上がりを見せていたのが、KTの広告モデルも務める人気アイドルグループ、コーティス(코르티스)との「ARダンスチャレンジ」です。コーティスは、実在のアイドルのような親近感とデジタル技術が融合した次世代のアーティスト。専用のヘッドセットを装着すると、目の前にコーティスのメンバーが現れ、一緒にダンスを楽しむことができます。
AIが参加者の動きを精巧に認識してスコアを付ける仕組みになっており、会場はさながらK-POPのフェス会場のような熱気に包まれました。韓国では現在、こうしたバーチャルアイドルやAIを活用したファンコミュニケーションが急速に進化しています。日本でも人気のMAVE:(メイブ)やPLAVE(プレイブ)といったグループと同様に、技術が「推し活」をさらに進化させていることを象徴するシーンでした。
また、AI技術を使って仮想の韓服(ハンボク/韓国の伝統衣装)を試着し、光化門を背景に記念撮影ができるプログラムも大盛況。韓国の伝統文化とデジタル技術が見事に融合した、KTならではの演出が光っていました。
■イ・ガンイン選手が7ヶ国語で挨拶?スポーツ×AIの可能性
さらに驚きの演出は続きます。韓国サッカー界の至宝であり、日本でも絶大な人気を誇るイ・ガンイン(이강인)選手が、なんと「AIイ・ガンイン」として登場したのです。
AI化されたイ・ガンイン選手は、日本語を含む7つの言語を自在に操り、世界中から訪れた来場者に挨拶を行いました。スポーツスターが言語の壁を越えてファンと交流できるこの技術は、将来的にスポーツ観戦やファンミーティングの形を大きく変える可能性を秘めています。
もちろん、KTの本業である通信技術も抜かりありません。次世代の6G時代を見据えたネットワーク技術や、8時間分の映像をわずか10秒で分析して迷子や行方不明者を見つけ出す「ビジョントラック」技術など、人々の生活を安全・便利にするための展示も多く行われました。
また、会場内では複数のロボットが自律的に協力し合って荷物を運ぶデモンストレーションも披露されました。これは「エージェンティック・ファブリック」というKT独自のプラットフォームによるもので、人間が指示を出さなくても、ロボット同士が「会話」して最適な効率で動く姿は、まさに近未来の物流やサービス業の形を示していました。
■技術と文化が溶け合う「韓国式」の未来
今回の展示について、KTブランド戦略室長のユン・テシク(윤태식)常務は、「AI技術とKカルチャーを結合した差別化された展示を通じて、世界中の観客にKTの革新能力を知らせたい」と語っています。
韓国の企業が世界的な展示会でこれほどまでに「文化(エンタメ)」を前面に押し出すのは、それだけK-POPや韓国ドラマ、そしてスポーツといったコンテンツが世界共通の言語になっているという自信の表れでもあります。ただ技術を見せるだけでなく、そこに「楽しさ」や「ときめき」を添えるのが、いかにもエンタメ大国・韓国らしいアプローチだと言えるでしょう。
光化門広場という歴史ある風景を、最先端のAIとアイドルで彩ったKTのブース。そこには、私たちがこれから体験するであろう「テクノロジーによってもっと楽しくなる推し活」の未来が詰まっていました。
バルセロナに現れたこの未来の広場、もし皆さんが行けたら、AIのイ・ガンイン選手に何語で話しかけてみたいですか?そして、コーティスとのダンスチャレンジ、満点を取る自信はありますか?ぜひコメントで皆さんの妄想プランを教えてくださいね!
出典:http://www.edaily.co.kr/news/newspath.asp?newsid=02355046645379384
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