ヨン・サンホ監督が新作映画『軍体』で、主演のチョン・ジヒョンさんのキャラクター造形に日本の名作アニメ『機動戦士ガンダム』や『新世紀エヴァンゲリオン』の要素を取り入れたと明かしました。
■ 世界が注目する進化系ゾンビ映画『軍体』の挑戦
『新感染 ファイナル・エクスプレス』で韓国ゾンビ映画の金字塔を打ち立てたヨン・サンホ(연상호)監督が、新作映画『軍体』で再び世界を席巻しています。本作は、カンヌ国際映画祭に公式招待され好評を博したほか、シドニー映画祭やファンタスティック・ザグレブ映画祭への招待、さらにはニューヨーク・アジアン映画祭の開幕作に選定されるなど、国際的な注目を集めています。
ヨン・サンホ監督はインタビューの中で、自身にとっての「ゾンビ」とは「社会の潜在的な恐怖が具現化されたもの」であると定義しました。時代の変化とともに人々が抱く恐怖の対象も変わる中で、ゾンビというジャンルは何でも盛り込むことができる器のような存在であり、だからこそ長く愛されるのだと分析しています。
本作に登場するゾンビたちは、情報をアップデートするかのような独特の集団行動を見せます。これについて監督は、1978年の映画『SF/ボディ・スナッチャー(Invasion of the Body Snatchers)』をリファレンス(参考資料)にしたと明かしました。異星人が人間を発見した際に見せる奇妙な集団行動を、現代的な恐怖として再解釈し、映画の核となるシグネチャーとして構築したといいます。
■ チョン・ジヒョン(전지현)演じるセジョンに込められた「オタク心」
物語の主人公、クォン・セジョンを演じるのはトップ女優のチョン・ジヒョン(전지현)です。彼女が演じるキャラクターは、当初は周囲に迷惑をかける「ボッチ(独りぼっち)」のような人物として描かれますが、次第に物語の重要な中心人物へと成長していきます。
このキャラクター設計について、ヨン・サンホ監督は非常に興味深い告白をしています。観客からの「ゾンバンゲリオン(ゾンビ+エヴァンゲリオン)」という評価に対し、「正確に見抜いています」と笑顔で答えました。
監督によると、セジョンのような「社会不適応者でありながら英雄的な活躍を見せる」キャラクターのルーツは、日本のコンテンツにあるといいます。『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイから始まり、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ、そして『チェンソーマン』のレゼへと続く、内向的な主人公たちの系譜を意識しているとのことです。
監督は「これまでの実写映画では大衆的なパニック映画の文法に従ってきましたが、今回の『軍体』は50代を迎える前に、自分の中のオタク的な感性と情熱をすべて注ぎ込んだ作品です」と語り、日本のサブカルチャーが色濃く反映されていることを認めました。
■ 集団知性の危うさと個人の尊厳を描く
映画のテーマとして監督が掲げたのは、「集団知性の危険性」と「少数意見の尊厳」です。軍集団として行動する生物は、全員が同じ思考を持つため、一つの弱点が発見されると一気に全滅してしまうという脆さを持っています。そのため、生存戦略として常に「突然変異(異端児)」を必要とするのです。
この生物学的な概念を現代社会に投影し、なぜ私たちが個人の個性や少数の意見を尊重すべきなのかを、エンターテインメントを通して問いかけています。最新の流行を取り入れつつ、自身のルーツであるオタク文化を融合させた本作は、ヨン・サンホ監督の新たな代表作として期待が高まっています。
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ ヨン・サンホ監督のスタイル
元々アニメーション監督出身で、社会の闇や人間の本性を鋭く描く『豚の王』などの作品で高く評価されました。実写映画デビュー作の『新感染 ファイナル・エクスプレス』が大ヒットしたことで、韓国におけるゾンビブームの火付け役となりました。
■ 第4世代・第5世代コンテンツの受容
現在の韓国のクリエイター層や若者の間では、日本の1990年代アニメや最新の漫画作品(『チェンソーマン』や『鬼滅の刃』など)が非常に深く浸透しており、作品のインスピレーション源として語られることが一般的になっています。
ヨン・サンホ監督がアムロやシンジ君の名前を出すなんて、日本のアニメが大好きな私としては親近感がわきすぎてびっくりしました!あのチョン・ジヒョン(전지현)さんが、内向的なオタク気質のヒーローを演じるなんて想像しただけでワクワクしちゃいます。ただの怖いゾンビ映画じゃなくて、メッセージ性が強いところも監督らしいですよね。皆さんは、王道のパニック系ゾンビ映画が好きですか?それとも今回のような独特な設定がある方が気になりますか?





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