北朝鮮のドラマ制作に激震?1号方針下達で演出家や作家に面白い作品と思想統制の二重苦

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北朝鮮の国家映画総局にて、ドラマ制作の新指針となる「1号方針」が伝えられました。現代の若者の好みに合わせた面白さを追求しつつ、韓国式の言い回しや外来語を徹底排除するという、制作陣への厳しい要求が波紋を広げています。

北朝鮮のドラマ制作現場において、最高指導者の指示を仰ぐ「1号方針」が新たに下達され、現場の演出家や作家たちが極度のプレッシャーにさらされていることが明らかになりました。

平壌の消息筋がデイリーNKに伝えたところによると、今月初め、平壌市牡丹峰(モランボン)区域にある国家映画総局のテレビ劇創作社に対し、今後のドラマ制作の方向性を決定づける重要な指針が下されました。5日朝に行われた伝達集会では、朝鮮労働党宣伝煽動部の幹部が登壇し、ドラマ制作を「帝国主義者による思想・文化的侵入を最前線で防ぐ目に見えない戦争」と定義した上で、現在進行中のすべての事業を新方針に合わせて再調整するよう強く命じたとのことです。

■ 従来の形式を打破し「大衆性」を確保せよ

今回の指針で最も特徴的なのは、これまでの北朝鮮ドラマにありがちだった、画一的で型にはまった物語構造を完全に清算するよう求めている点です。革命性や忠誠心だけを強調するのではなく、実際の住民のリアルな生活を描写し、主人公の内面的な悩みを自然に表現することで、視聴者が自らテレビの前に集まるような「面白くて立体的な作品」を作るよう指示が出されました。

これは、韓国ドラマをはじめとする外部コンテンツの流入に対し、自国のコンテンツの質を向上させることで対抗しようとする狙いがあるとみられます。また、劇中の背景として、近年平壌に建設された現代的な街並みや文化施設を積極的に活用し、体制の成果を自然にアピールする戦略も盛り込まれました。

■ 言語・服装・小道具まで及ぶ緻密な「思想統制」

その一方で、思想的な統制はより細分化・厳格化されています。登場人物の言葉遣いに関しては、韓国式の言い回しや外来語、低俗な流行語を徹底的に排除し、洗練された「平壌文化語」のみを使用するよう厳命されました。

さらに、俳優の衣装や髪型、メイクだけでなく、家具や生活用品といった撮影用小道具に至るまで、社会主義の生活様式にそぐわない「退廃的」または「贅沢」な描写は厳禁とされています。現代的でありながらも素朴な美しさを示す「標準案」を提示し、国内での新たな流行を創出せよという、極めて具体的な実務指針が含まれているのが特徴です。

■ 制作期間の短縮と「政治的処罰」への恐怖

今回の指針には、脚本執筆から最終編集までの検閲体系を簡略化し、ドラマの制作周期を従来の半分以下に短縮するという「速度戦」の要求も含まれています。

最高指導者の名の下に出された「1号方針」であるため、もし要求を満たせない「未達作品」が出た場合、単なる叱責にとどまらず、追放や粛清といった政治的な処罰に発展する可能性があると、現場では恐怖が広がっています。特に、数十年にわたり固定された演出技法に慣れてきたベテラン演出家たちは、現代的な感覚を取り入れながら厳しい検閲基準をクリアしなければならないという矛盾した課題に対し、強い圧迫感を感じていると伝えられています。

出典:https://www.dailynk.com/20260522-2

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 1号方針

北朝鮮において、最高指導者(現在は金正恩氏)から直接下される命令や指針のことです。「1号」という言葉は最高指導者を象徴しており、この方針は法律や党の決定よりも優先される絶対的な権威を持ちます。

■ 平壌文化語

北朝鮮の標準語のことです。ソウルを中心とした韓国の標準語(標準語)に対し、平壌の言葉を基盤とした「高潔で革命的な言語」として定義されています。近年、若者の間で韓国ドラマの影響による「韓国式の発音や語彙」が流行していることを、当局は厳しく警戒しています。

Buzzちゃんの感想

エンタメに面白さを求めるのは世界共通ですが、北朝鮮の制作現場は本当に命がけで大変そうですね。私は『財閥家の末息子』のように緻密に練られた脚本や、現代的な演出が大好きなので、もし表現の自由がこれほど制限されたらと思うと胸が痛みます。皆さんは、ドラマを観る時に「リアリティのある生活描写」と「華やかな非日常感」、どちらをより重視しますか?

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