韓国の1万ウォン札が世界中で争奪戦!?NetflixアニメK-POP デーモン・ハンターズが火付け役となった意外な理由

韓国旅行の際、皆さんの財布に必ずと言っていいほど入っている「1万ウォン札」。現在、この見慣れたはずの紙幣が、世界中のファンの間で「喉から手が出るほど欲しいコレクションアイテム」として熱い注目を浴びているのをご存知でしょうか?

きっかけは、Netflix(ネットフリックス)で配信され、世界的な大ヒットを記録しているアニメ作品『ケイポップ・デーモン・ハンターズ(케이팝 데몬 헌터스)』です。今回は、なぜ韓国の紙幣が「K-POPグッズ」として扱われるようになったのか、その裏側にある興味深い文化的背景と共に紐解いていきましょう。

■「1万ウォン札」が推し活グッズに?きっかけは劇中の圧巻のステージ

現在、香港や東南アジアを中心とした銀行の窓口では、韓国の1万ウォン札を指定して両替しようとする外国人が急増しているといいます。その目的は、支払いのための「通貨」としてではなく、手元に置いておきたい「記念品(グッズ)」としての所蔵です。

このブームの火付け役となったのが、Netflixオリジナルのアニメ映画『ケイポップ・デーモン・ハンターズ』です。本作は、昼は人気K-POPアイドルとして活動し、夜は魔物(デーモン)を狩るハンターとして戦う少女たちの姿を描いたファンタジーアクション。劇中に登場するガールズグループ「ハントリックス(헌트릭스)」が歌う代表曲『ゴールデン(Golden)』のパフォーマンスシーンが、今回の騒動の鍵を握っています。

彼女たちが華麗なダンスを披露するステージの背景に描かれていたのが、韓国の伝統絵画「日月五峰図(일월오봉도/イルウォルオボンド)」でした。この美しい絵が「実は韓国の1万ウォン札に描かれているデザインと同じだ」という事実がSNSを通じて世界中に拡散。ファンたちの間で「1万ウォン札は実質的な公式グッズだ!」という認識が広まり、争奪戦が始まったのです。

■知っておきたい豆知識:1万ウォン札に描かれた「日月五峰図」の正体

ここで少し、韓国文化の豆知識をご紹介しましょう。1万ウォン札の表面、ハングルを作ったことで知られる世宗大王(세종대왕/セジョンデワン)の背景に描かれているのが、問題の「日月五峰図」です。

この絵には、5つの山峰、赤く輝く太陽、白く光る月、そして力強く根を張る松の木が描かれています。これは、朝鮮王朝時代に王が座る椅子「御坐(オジャ)」の背後に必ず置かれた屏風(びょうふ)の絵柄です。「太陽と月」は王と王妃を、そして「5つの山」は朝鮮半島の山河を象徴しており、「王の権威」と「国の安寧」を願う非常に格式高い図案なのです。

日本の感覚で言えば、皇室ゆかりの非常に重要な美術品が、アニメの演出として最高にクールにアレンジされたといったところでしょうか。現代のK-POPという「新しい文化」と、朝鮮王朝の「伝統文化」が融合したステージ演出に、世界中の視聴者が魅了されたのです。

ちなみに、この日月五峰図が1万ウォン札に採用されたのは2007年のこと。現在流通している第6世代の紙幣から登場しました。アメリカ版のWikipediaでも、この日月五峰図の解説ページに「1万ウォン札のデザインであり、アニメでも重要な背景として使われている」という旨が追記されるなど、その注目度は高まるばかりです。

■キャッシュレス化が進む韓国で、なぜか「紙幣」の発行が増えている?

興味深いのは、このブームが起きている現在の韓国の経済状況です。韓国は世界でも有数の「キャッシュレス大国」。コンビニから屋台に至るまで、スマホ決済やカード払いが当たり前で、現金を全く持ち歩かない若者も少なくありません。

実際に、10ウォンから500ウォンまでの硬貨の発行額は、統計開始以来34年ぶりに100億ウォン(約11億円)を割り込むなど、激減しています。しかしその一方で、紙幣の発行残高は前年比で約9%も増加しているという不思議な現象が起きています。

これには、景気の先行き不透明感から企業が「いざという時のための現金」として手元にストックしているという経済的な事情もありますが、今回のブームのように「デザイン性の高い紙幣をコレクションしたい」という新たな需要も一役買っているのかもしれません。決済手段としての役割を終えつつある紙幣が、今や「アート」や「ファンアイテム」としての新しい価値を持ち始めているのです。

最近は日本でも、韓国旅行のお土産に「あえて綺麗な新札の1万ウォンを1枚取っておく」というファンも増えているのだとか。次に皆さんが1万ウォン札を手にしたときは、ぜひその背景に描かれた日月五峰図をじっくり眺めてみてください。アニメのワンシーンのような、荘厳で美しい世界観がそこに広がっているはずです。

さて、皆さんは韓国の紙幣のデザインをじっくり見たことがありますか?お気に入りのデザインや、意外と知られていないお札の秘密があれば、ぜひコメントで教えてくださいね!

出典:https://biz.heraldcorp.com/article/10684349?ref=naver

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