ヨム・ヘランが語る俳優としての矜持:最新作My Name Isと私生活を明かさない理由

Buzzちゃんの見どころ

チョン・ジヨン監督の最新作『My Name Is』で主演を務めた俳優のヨム・ヘランが、1949年の済州島で起きた悲劇に向き合う役どころを熱演。役への没入感を守るためにバラエティ出演を控え、私生活を秘匿する独自の俳優観を明かしました。

■ 済州4・3事件を描く社会派ミステリー『My Name Is』への挑戦

韓国演劇界出身の実力派であり、今やドラマや映画に欠かせない存在となった俳優のヨム・ヘラン(염혜란)が、新作映画『My Name Is』(チョン・ジヨン監督)についての深い思いを語りました。本作は、1998年の春、自分の古臭い名前を変えたいと願う18歳の息子ヨンオクと、封印していた1949年の済州島での記憶に向き合うことになった母親ジョンスンの軌跡を追うミステリードラマです。

物語の背景にあるのは、韓国現代史における大きな悲劇の一つである「済州4・3事件(済州島で発生した武力衝突と、それに伴う住民虐殺事件)」です。この作品は、済州4・3平和財団と済州国際自由都市開発センター(JDC)が共同開催したシナリオ公募展の当選作を映画化したもので、国家暴力やトラウマ、そして回復と連帯の力を描いています。

ヨム・ヘランは、映画『少年たち』で短く縁のあったチョン・ジヨン(정지영)監督から本作の準備を聞き、「ぜひ参加したい」と直訴したといいます。「監督がこの物語を語ることは宿命のように感じられた」と語る一方で、非常にデリケートな問題を扱う作品だけに、出演には慎重な面もあったと告白しました。「過去の苦痛に押しつぶされて始まるのではなく、日常性の中から物語が始まる点に惹かれた」と、出演を決めた理由を明かしています。

■ 演じることの責任と政治的な色分けへの懸念

インタビューの中でヨム・ヘランは、この作品が単なる作家主義的な独立映画ではなく、多くの人に見てもらえる「大衆映画」であることを望んだと語りました。済州島の人々にとって、この事件は今なお非常に敏感な問題であり、親族の中に加害者と被害者が混在しているという複雑な背景があります。

彼女は「私は物語を作る人間ではなく、形にして体で表現する人間だ」とした上で、「自分の演技に政治的な色がついてしまわないか、あるいは消費されてしまわないかという不安もあった」と、俳優としての誠実な悩みを吐露しました。撮影中も監督と何度も意見を戦わせ、感情的な議論になることもあったそうですが、監督は常にそのプロセスを歓迎してくれたといいます。

特に劇中で重要な役割を果たす「舞踊」のシーンについては、多大な努力を注いだことを明かしました。前作で見せたダンスとは異なる韓国伝統舞踊(サルプリなど)に挑戦した彼女は、「自分の体が恨めしかった」と笑いながらも、春の風に馴染んでいるような自然な動きを目指したと振り返っています。

■ 観客の記憶に残る「青麦畑」のラストシーン

ヨム・ヘランが最も思い入れを抱いているのは、映画のラストを飾る青麦畑でのシーンです。撮影当時のことを思い出し、インタビュー中に涙を浮かべる場面もありました。「あの美しい麦畑でのシーンを考えると、今も涙が出る」と語る彼女は、単に悲しみだけで終わる物語にしたくなかったと強調します。

「済州4・3事件が悲しく苦しい物語であることは分かっているが、悲しんでばかりではいられない。どうやって前に進むのかを、踊りを通じて表現しなければならなかった」と語り、撮影現場では亡くなった方々へ「申し訳ない」「安らかに眠ってほしい」「私たちが記憶し続ける」というメッセージを込めながら踊ったと明かしました。

このシーンは風や夕焼けなどの自然条件を待つ必要があり、数日間かけて丁寧に撮影されました。彼女にとって、この映画は誰かを責めるための物語ではなく、私たちがこれから歩むべき方向を示すための作品であるという確信があるようです。

■ 俳優ヨム・ヘランが「私生活を明かさない」理由

ドラマ『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』や『マスクガール』など、話題作のメインキャストとして活躍し続けているヨム・ヘランですが、バラエティ番組で見かけることは滅多にありません。その理由について、彼女は非常にユニークでプロフェッショナルな持論を展開しました。

「私はプライベートな話を公でするのが好きではないんです。娘がいることも知られたくないし、人々が私のことを『結婚していない』と思ってくれてもいいと思っています。つまり、私の『過去』や情報を知らないでいてほしいんです」

その理由は、観客が作品を観る際に俳優個人のイメージに邪魔されないためです。「私が独身の女性を演じることもあるかもしれない。何の先入観もなく、ただ俳優ヨム・ヘランとして、演技だけで皆さんに近づきたい」と語りました。一方で、主演俳優として宣伝活動に参加しなければならないジレンマも感じていると、率直な胸の内を明かしています。

実力派俳優として確固たる地位を築きながらも、常に「作品の中の人物」として存在し続けようとする彼女の姿勢は、多くのファンや業界関係者から深い信頼を寄せられています。

出典:https://www.starnewskorea.com/movie/2026/04/26/2026042415465813554

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 済州4・3事件(チェジュササムサッコン)

1948年4月3日に韓国の済州島で発生した武力衝突から、1954年まで続いた一連の住民虐殺事件を指します。当時の冷戦構造の中で多くの民間人が犠牲となり、長らくタブー視されてきましたが、近年になって真相究明と名誉回復が進められています。韓国現代史を理解する上で避けて通れない重要な出来事です。

■ サルプリ

韓国の伝統舞踊の一つで、もともとは「厄を払う(サルを解く)」という意味を持つ儀式的な踊りです。白い布を持って舞う姿が特徴的で、深い恨(ハン)を昇華させ、喜びや安らぎへとつなげる感情表現が重視されます。本作でも、犠牲者の魂を鎮める重要な象徴として描かれています。

Buzzちゃんの感想

ヨム・ヘランさんって、どんな役でもその人自身に見えちゃうから本当に不思議ですよね。私は恋愛系よりも『財閥家の末息子』みたいな重厚なストーリーが好きなので、今回の済州島の歴史を扱った真面目な作品もすごく興味があります。私生活を明かさないというこだわりも、作品を純粋に楽しんでほしいというファンへの誠実さな気がして、ますます応援したくなっちゃいました!皆さんは俳優さんのプライベートを知りたい派ですか?それともミステリアスなまま演技だけを楽しみたい派ですか?

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