オク・ジュヒョン降臨!7年ぶりに帰ってきたミュージカル アンナ・カレーニナ が放つ、愛と悲劇の圧倒的熱量

ロシア文学の金字塔が、最高峰のキャストと共に韓国の舞台に帰ってきました。

文豪レフ・トルストイの不朽の名作を原作としたミュージカル『アンナ・カレーニナ』が、2019年の再演以来、実に7年という長い沈黙を破って開幕しました。ソウルの文化芸術の殿堂、世宗(セジョン)文化会館 大劇場(ソウルにある韓国最大級の劇場。収容人数約3000席を誇る)で繰り広げられるこの舞台は、単なる「不倫劇」を超えた、人間の本質に迫る壮大な叙事詩として観客を圧倒しています。

今回の再演がなぜこれほどまでに注目されているのか。それは、韓国ミュージカル界を牽引するトップスターたちの競演と、本場ロシアの制作陣が再集結した「本気度」にあります。

■ 「ミュージカル界の女帝」オク・ジュヒョンが魅せる、アンナの狂気と愛

本作の最大の目玉は、なんといってもヒロインのアンナ・カレーニナ役を演じるキャスト陣です。

初演から作品を支えてきたオク・ジュヒョン(옥주현)が今回も名を連ねています。日本でも伝説のガールズグループ「Fin.K.L.(ピンクル、90年代後半に一世を風靡したアイドルグループ)」のメインボーカルとして知られる彼女ですが、現在の韓国では「チケットパワー(出演するだけで完売させる集客力)」ナンバーワンのミュージカル女優として君臨しています。彼女の圧倒的な歌唱力と、貴族としての品格が崩れていく様を演じる表現力は、まさに「唯一無二」と言えるでしょう。

さらに、圧倒的な演技力を誇るキム・ソヒャン(김소향)や、繊細な表現が光るイ・ジヘ(이지혜)がトリプルキャストでアンナを演じます。

彼女たちの運命を狂わせる若き将校アレクセイ・ヴロンスキー役には、ユン・ヒョンリョル(윤형렬)、ムン・ユガン(문유강)、チョン・スンウォン(정승원)という、ビジュアルと実力を兼ね備えた俳優たちがキャスティングされました。また、アンナの夫で冷徹な政治家カレーリン役には、ベテランのイ・ゴンミョン(이건명)とミン・ヨンギ(민영기)が控え、重厚なドラマを支えています。

韓国のファンにとって、こうした「実力派の組み合わせ」を確認し、自分好みのペアを探すのは「フェチ(推し活)」の一環。特に世宗文化会館のような巨大な空間を、マイクを通さずとも突き抜けるような声量で満たす俳優たちの歌声は、一度体験すると忘れられない衝撃を与えてくれます。

■ ロシア芸術の真髄が凝縮された、贅沢すぎるステージ演出

今回のステージは、ロシアの名演出家アリナ・チェヴィクをはじめとする「ワールドクラス」のクリエイターたちが直接韓国を訪れて作り上げました。

幕が開くと、そこは19世紀後半のロシア。物語は、蒸気機関車が激しく音を立てる駅舎から始まります。この「列車」は、アンナの愛の始まりであり、悲劇的な終着点でもある重要なモチーフです。舞台上には、雪が舞うスケート場での華麗なパフォーマンスや、シャンデリアが輝く舞踏会でのバレエ、ワルツなどが次々と繰り広げられます。これらは単なるダンスシーンではなく、ロシアの芸術美を凝縮した「総合芸術」としての格調を感じさせます。

また、劇中でオペラ歌手のパティ(ハン・ギョンミ(한경미)、カン・ヘジョン(강혜정))が歌い上げるアリアは、観客を劇中劇の世界へと誘い、アンナの孤独をより一層際立たせます。

一方で、一部の観客からは「ブロードウェイやウェストエンドの作品に慣れていると、少し難解に感じる」という声も上がっています。これは、ロシア作品特有の重厚な哲学や、150分という限られた時間の中に膨大な原作を凝縮したための「濃密さ」ゆえかもしれません。

これに対し、主演のオク・ジュヒョンは「原作小説3巻分の内容を消化するのは大変なことですが、なぜ作家がこの素材を私たちに伝えたかったのか、人文学的に理解できるよう助けてくれる作品です」と語っています。単なる愛憎劇ではなく、人としての尊厳や真実の愛とは何かを問いかける深さが、この作品の真骨頂なのです。

■ 観客を「19世紀のロシア」へ引き込む、光と影のマジック

舞台演出において特に注目したいのが、光と影の使い分けです。赤と青の強い照明は、アンナが陥る「禁じられた愛」の熱量と、その先に待つ破滅の冷たさを象徴しています。

また、「M.C.(司会者)」という狂言回しのような役どころ(パク・シウォン(박시원)、キム・ドヒョン(김도현))が物語の随所に登場し、逃れられない運命を暗示するように観客に語りかけます。この演出が、観客を単なる「傍観者」から、アンナの悲劇を共感する「目撃者」へと変えていくのです。

韓国では近年、こうした「重厚な古典」を現代的な感覚で再解釈したミュージカルが非常に愛されています。儒教的な伝統が残る韓国社会において、社会の規範と個人の情熱の間で葛藤するアンナの姿は、時代を超えて現代人の心にも深く突き刺さるのかもしれません。

ミュージカル『アンナ・カレーニナ』は、3月29日までソウル・世宗文化会館 大劇場で上演されます。もしこの時期に韓国を訪れる予定があるなら、韓国が誇るトップ俳優たちの「魂の絶唱」を、ぜひその耳で確かめてみてください。

オク・ジュヒョンさんの圧倒的な歌唱力は、YouTubeの映像だけでは伝えきれないほどの熱量があります。皆さんは、もし韓国でミュージカルを観るなら、どの俳優さんの舞台を一番観てみたいですか?ぜひコメントで教えてくださいね!

出典:https://www.sportsseoul.com/news/read/1589778?ref=naver

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