パク・ジョンミンのメロ、想定外の大反応。ユ・スンワン監督が語るフューミントでの配優の才能と現場の化学反応

『フューミント』(ユ・スンワン監督)が2月11日に公開されて以来、想定外の反応を呼んでいる。それは、これまでアクション映画で韓国のジャンル映画の境界を広げてきたユ・スンワン監督が、メロドラマの要素を重視した作品を手がけたからだ。そしてそのメロドラマ部分の主人公が、パク・ジョンミン(박정민)とシム・セギョン(심세경)というキャスティングだというから、ファンも業界も驚いた。

今月22日、映画の舞台挨拶を終えたばかりのユ・スンワン監督に単独インタビューが実現。彼が語った、パク・ジョンミンへの賞賛とこの作品に込めた思いは、韓流ファンたちがこの映画を劇場で観るべき理由を教えてくれるものだ。

■メロドラマ、想定外の大きな話題に

——映画『フューミント』について、パク・ジョンミンのメロドラマが予想以上に話題になっているが、予想していたか?

ユ・スンワン監督の答えは興味深い。「僕も、そしてパク・ジョンミン俳優も、メロドラマ部分がこんなに注目されるとは思わなかったでしょう」との発言から、この現象が自然発生的に生まれたことがわかる。

監督は続ける。「脚本の段階では登場人物の感情線は存在していましたが、パク・ジョンミンのメロドラマが大きく期待されるようになったのは、つい最近起きた事件(青龍映画賞での出来事)がきっかけです。これは事故で、私たちが意図したものではありません。ただし、こういう反応が起こるのは、俳優の演技スペクトラムが広いからこそです」

実は、パク・ジョンミンは『別れる決心』で短くも強烈なメロドラマを披露していた。ほんの短いシーンなのに、二人の関係のすべてが観客に伝わる——その演技の力を改めて引き出したいという監督の欲望が『フューミント』での新たな挑戦につながったのだ。

「映画を完成させた後、『パク・ジョンミン俳優、本当に上手いな』と感嘆しました」とユ・スンワン監督は語った。これは、一流の職人監督による一流の役者への最高の褒め言葉といえるだろう。

■限定された情報だからこそ、引き立つ感情

——パク・ジョンミン演じるパク・ゴン(박건)とシム・セギョン演じるチェ・ソンファ(채선화)の過去の事情が詳しく明かされないのに、彼らの切実な愛が伝わるのはなぜか?

この問いに、ユ・スンワン監督は的確に答えた。「もし僕が本格的なメロドラマ映画を作っていたら、そこまで感情が深くなかったでしょう」と前置きしつつ、こう説明する。

「映画の中では非常に緊迫した、激動的な状況が続きます。例えば『妖麗なる君』(여명의 눈동자)を例に挙げるなら、テジクとヨオクの愛が絶望的に思える状況の中だからこそ、より大きく観客の心に伝わるんです」

つまり、パク・ジョンミンとシム・セギョンの二人だけの関係に終始していては、これほどの力を持たなかった。そこに、チョ・イン・ソン(조인성)演じるチョ課長の存在があるからこそ、この切実な愛が引き立つのだという。

興味深いことに、チョ・イン・ソンは映画『フューミント』の出演を決める前に『砂時計』(모래시계)を改めて観たそうだ。大抵の俳優は、主役を演じた最民洙(チェ・ミンスの上司役を志望するのが常。しかしチョ・イン・ソンは、脇役を支えた朴尚原の役どころに自分の使命を見出したというのだ。

「その言葉を聞いて本当に驚きました。責任感も大きかったのですが、全体を包み込むような視線と力を持つ俳優だということが分かりました」と監督は語る。このような俳優としての姿勢が、パク・ジョンミンとシム・セギョンのメロドラマラインを支え、より一層引き立てたのではないかと考察している。

■「ヒューミント」という新しい視点で、人間の本質を映す

『フューミント』は、人的情報活動を意味する「ヒューミント」(Human Intelligence)という概念をベースに制作された。ブラディヴォストク(ウラジオストク)の冷酷な現実の中で、異なる目的を持つ人間たちが衝突し、その過程で人間の感情が生み出す小さくも巨大な波動が描かれるのだ。

ユ・スンワン監督は、この作品のテーマについて「救済と犠牲、そして復讐はアクション映画の永遠のテーマ」だと述べ、『フューミント』を「約束を守るために自分を犠牲にする人たちの物語」と定義している。これは、単なるアクションスペクタクルではなく、人間愛に基づいた感情的な深さを備えた作品だということなのだ。

設定の複雑さにもかかわらず、現在進行する状況に焦点を当てることで、登場人物たちの行動に説得力を持たせている監督の手腕は見事だ。「過去の事情を細かく知らなくても、誰かと関係を持つとき、何かが粘着質になっていく。もし魅力を感じない関係なら、いくら過去を見せても魅力は生まれない。しかし魅力があれば、ただそこに立っているだけで魅力的なのです」

この言葉には、映画作り、いや人間関係そのものへの深い洞察が込められている。

■メロドラマが支えるアクション、感情的爆発力を求めて

予想外にメロドラマが話題になっていることについて、監督は「僕が作った方向のみで見るべきだとは思っていない。この現象は無関心ではなく、興味深い」と述べている。

さらに興味深いのは、こう続ける箇所だ。「逆説的に、このメロドラマラインを強く感じることで、後半に展開するアクションが、男性的で無感情なマッチョなアクションではなく、繊細で感情的な爆発力を持つアクションだと認識されるのではないか」

つまり、メロドラマの反応の大きさは、ユ・スンワン監督が意図した「感情に基づいたアクション」への入口となっているということなのだ。ファンたちの反応が監督の意図を遥かに超えて作品を深めていく——映画の最高の喜びがここにある。

『フューミント』は、人間の感情と行動、そして選択の本質を問い直す作品。パク・ジョンミンの予想外のメロドラマ演技、チョ・イン・ソンの全体を支える存在感、そしてユ・スンワン監督の人間愛に満ちたビジョン。劇場での体験を通じて、これらすべてを感じ取ることができるはずだ。

出典:http://www.joynews24.com/view/1941259

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