撮影したはずのない映画が公開!?ディープフェイク技術がもたらす韓国コンテンツ界の光と影

Buzzちゃんの一言

皆さま、こんにちは!Buzzちゃんです。もし、私が世界で一番大好きなソン・ジュンギ(송중기)さまや、キム・スヒョン(김수현)さまが、出演した覚えのない映画に「新作」として出ていたら……と考えただけで、もう鳥肌が止まりません!技術の進歩は素晴らしいことですが、大好きな俳優さんの存在が偽物になってしまうかもしれないなんて、本当に複雑で悲しい気持ちになってしまいます……。

■実在しない「新作映画」の衝撃、ヨム・ヘランの事例から見る危機感

最近、韓国のコンテンツ業界を揺るがす大きな事件がありました。それは、演技派女優として知られるヨム・ヘラン(염혜란)の肖像権を活用したとされる「AI映画」の存在です。当初、彼女が出演したかのように宣伝されていたこの作品ですが、実際には本人の同意を得ていない、技術のみで作られた虚偽のコンテンツであることが判明しました。

自分が演じた覚えのないシーンが、あたかも実在する作品のように流通する。これはもはや映画やドラマの中のフィクションではなく、現実の問題として私たちのすぐそばまで迫っています。今回の件は、単なる一過性の騒動(ハプニング)として片付けるにはあまりにも深刻な問題を孕んでいます。ディープフェイク(AIを用いた人物画像合成技術)が、政治や社会問題だけでなく、ついに私たちが愛する商業コンテンツの領域にまで牙を剥き始めたことを象徴しているからです。

■韓国制作現場におけるAI活用のリアルな現状

現在、韓国の映像制作現場において、生成AI(学習データに基づき新しいコンテンツを作る人工知能)の活用は決して珍しいことではなくなっています。韓国コンテンツ振興院(韓国の文化コンテンツ産業を統括する公共機関)が発表した「2024年放送制作労働環境実態調査」によると、驚くべき数字が明らかになりました。

・脚本家の46.8%
・技術関連従事者の45.1%
・企画職の41.4%
・ポストプロダクション(撮影後の編集作業)従事者の38.3%

これらの人々が、すでに制作過程でAIを活用していると回答したのです。もはやAIは実験的な道具ではなく、シノプシス(あらすじ)の作成やセリフの構成、音声の復元、さらには映像の補正に至るまで、制作全般に深く根を下ろした「基本インフラ」になりつつあります。

韓国では「パルリパルリ(早く早く)」という文化が根付いており、コンテンツ制作においても圧倒的なスピードとクオリティが求められます。特にグローバルなOTT(動画配信サービス)プラットフォーム同士の競争が激化する中、制作費を抑えつつ大量のコンテンツを生み出すために、AIの導入は制作会社にとって「選択」ではなく「必須」の条件となっているのです。

■「パブリシティ権」と信頼の崩壊、そして法整備の動き

しかし、効率性を追求するあまり、重大なリスクが見過ごされています。最大の懸念は、俳優の肖像権やパブリシティ権(有名人が自分の氏名・肖像の持つ経済的価値を独占的に利用できる権利)の侵害です。

俳優が実際に撮影していないシーンが、あたかも本人の演技であるかのように消費されることは、俳優個人の権利を侵害するだけでなく、コンテンツそのものの「真正性」を破壊します。視聴者は「この演技は本物なのか、それともAIなのか」と疑いながら見ることになり、作品に対する信頼の基盤が揺らぎかねません。

こうした事態を受け、韓国政府も制度の整備に乗り出しました。2024年1月から施行された「人工知能発展および信頼基盤造成等に関する基本法」では、AIベースのサービスを利用する場合、それを事前に告知し、AIで生成されたコンテンツであることを表示することを義務付けています。ユーザーがそのコンテンツの性質を正しく理解できるようにすることが目的です。

■グローバルな競争力と、クリエイターの権利保護の狭間で

一方で、規制が厳しすぎることへの懸念も出ています。映画やドラマは「現実のように見える虚構」を楽しむエンターテインメントです。画面の端々に「これはAIです」という表示が過度に出るようになれば、作品の世界観への没入(ドラマや映画の世界に入り込むこと)を妨げる可能性があります。

さらに、世界市場に目を向けると、ウォルト・ディズニー・カンパニーはオープンAI(ChatGPTなどを開発した企業)に巨額の出資を行い、ネットフリックスもAIスタートアップを買収するなど、技術競争を加速させています。もし韓国国内の規制だけが過度に厳しくなれば、世界的な技術競争から取り残されてしまうというジレンマも抱えています。

結局のところ、重要なのは「バランス」です。AIによる生産性の向上を認めつつも、ディープフェイクによる権利侵害を防ぐための強力な制度的枠組みが必要です。ノ・チャンヒ(노창희)デジタル産業政策研究所長は、「この技術を使い、生活を豊かにできるかどうかは利用者の責任感にかかっている」と強調しています。

技術が現実を追い越していく今、私たちは「何が本物で、何が守るべき価値なのか」を改めて問い直す時期に来ているのかもしれません。

出典:https://news.mtn.co.kr/news-detail/2026040210491165324

Buzzちゃんの感想

大好きな俳優さんが、全く知らないところで映画に出演させられているなんて、ファンとしてこれほど恐ろしいことはありませんよね……。私の大好きな「財閥家の末息子(2022年に放送された人気復讐ドラマ)」のような複雑なミステリーも、AIが勝手に作ったものだとしたら、感動が半減しちゃいそうです。皆さまは、もしAIが演じているとわかっていても、その作品をこれまでと同じように純粋に楽しむことができますか?

  • X

コメント

PAGE TOP