「ラブコメの女王」として日本でも絶大な人気を誇るパク・ミニョン(박민영)の最新主演作、ドラマ『セイレン(세이렌)』。現在、韓国のtvNで放送中の本作が、これまでの韓国ドラマの常識を覆すような「超豪華な撮影スタイル」で大きな注目を集めています。
物語の面白さはもちろんのこと、視聴者の目を釘付けにしているのは、映画と見まがうほどの圧倒的な映像美です。なぜこのドラマの画面はこれほどまでに美しく、そしてどこか幻想的なのでしょうか? その裏側には、ハリウッドの大作映画でしかお目にかかれないような、演出陣の並々ならぬこだわりが隠されていました。
今回は、演出を手掛けるキム・チョルギュ(김철규)監督が明かした、「セイレン」の映像に隠された秘密と、韓国ドラマ界の最新トレンドについて深掘りしていきます。
■韓国初!ハリウッド映画で使われる「伝説のレンズ」を導入
まず話題をさらっているのが、本作で使用されている「レンズ」です。キム・チョルギュ監督は、ドラマ特有の神秘的でユニークな雰囲気を際立たせるため、アジアにたった1セットしかないという大変貴重な「アナモフィックレンズ」を撮影に導入したことを明かしました。
「1980年代のアメリカ・ハリウッドの大作映画で広く使われていたものですが、韓国のドラマで使用するのは今回が初めてです。ヴィンテージでロマンチックな質感を表現するのに非常に優れており、ドラマ全体の空気感をより豊かにしてくれました」と監督は語っています。
この「アナモフィックレンズ」とは、簡単に言うと映像を横方向に圧縮して記録し、上映時に引き伸ばすことで超ワイドな画面を作り出す特殊なレンズのこと。独特のボケ味や、光が横に長く伸びる「レンズフレア」が特徴で、私たちが映画館で感じる「あの重厚な質感」を生み出す魔法のアイテムなのです。
最近の韓国ドラマは、NetflixなどのOTT(動画配信サービス)の普及により、制作費が映画並みに高騰しています。視聴者の目が肥えてきている中で、他作品との差別化を図るために、このように機材一つから「本物」を追求する姿勢が、現在のKドラマ界のスタンダードになりつつあります。
■パク・ミニョンの“魔性の魅力”を際立たせる最新テクニック
パク・ミニョンが演じるヒロイン、ハン・ソルア(한설아)は、犯罪の容疑者でありながら、誰もが命を懸けてしまうほどの魅力を持つミステリアスな女性です。
監督はこの「疑惑、秘密、そして魅惑」というキーワードを視覚的に表現するため、彼女の登場シーンには特別な仕掛けを用意しました。それが、巨大なLEDスクリーンとビームプロジェクターの使用です。
ハン・ソルアが登場する際、彼女の背後にある巨大スクリーンには、視線を奪うほど華やかな映像が映し出されます。監督は「彼女の背後に印象的な映像を流すことで、夢幻的な美しさを際立てたかった。また、プロジェクターの強烈な光を通すことで、彼女に対する視聴者の好奇心を刺激する意図がありました」と解説しています。
これは、近年の韓国エンタメ界で流行している「ミザンセーヌ(演出上の視覚要素の配置)」へのこだわりと言えるでしょう。単に綺麗な顔を映すだけでなく、背景の光や色を使ってキャラクターの心理状態や、その人物が持つ「危うさ」を表現する手法です。パク・ミニョンの透き通るような美しさが、このハイテクな演出によって、より一層「非現実的な美」へと昇華されているのです。
■ドラマの中に隠された「秘密の1cm」を探せ!
韓国の監督たちがよく使う言葉に「隠された1cm(숨은 1cm)」という表現があります。これは、パッと見ただけでは気づかないような細かな演出や、象徴的な小道具のことを指します。
キム・チョルギュ監督も、「セイレン」の至る所にこの「1cm」を仕掛けていると明かしました。
「ドラマのあちこちに隠された意味を見つけ出すのが、今後の観戦ポイントです。例えば、死亡者が出るたびにハン・ソルアが持っている『鳥の彫刻(조각새)』が1羽ずつ増えていくように、美術、衣装、小道具に様々な仕掛けを配置しました。これを発見する面白さがあるはずです」
さらに、監督が「最もお気に入りのシーン」として挙げたのが、第1回でハン・ソルアとチャ・ウソク(차우석)が初めて向き合う場面です。現実の世界に生きていたチャ・ウソクが、ハン・ソルアに出会った瞬間から「非現実の空間」へと足を踏み入れ、致命的で甘美なメロドラマが始まる……。この瞬間にも、二人の運命を暗示するシンボルが隠されているそうです。
韓国のファンたちの間では、こうした伏線を考察し合うのが一つの文化(いわゆる「トクジル=オタク活動」の一環)となっており、SNSでは連日「あの小道具の意味は?」「背景の色が変わった!」といった熱い議論が交わされています。
■これからの展開から目が離せない!
映像の美しさ、パク・ミニョンの圧倒的な存在感、そして随所に散りばめられたミステリアスな伏線。これらが三位一体となった『セイレン』は、単なる恋愛ドラマの枠を超えた「観る芸術作品」としての評価を固めています。
物語は第5回を迎え、さらに加速していきます。ハン・ソルアの正体は何なのか? 増えていく鳥の彫刻が意味する結末とは? キム・チョルギュ監督が仕掛けた「映像の魔法」に酔いしれながら、じっくりとその謎を解き明かしていきたいですね。
皆さんは、パク・ミニョンさんの今回のミステリアスな変身、どう感じていますか? 劇中に隠された小さなヒントを見つけた方がいたら、ぜひコメントで教えてくださいね!
出典:https://www.tenasia.co.kr/article/2026031384584
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