「韓国で彼の名を知らない人はいない」と言っても過言ではないほど、圧倒的な知名度と人気を誇る料理研究家兼実業家のペク・ジョンウォン(백종원)。彼が海外で韓国料理店をゼロから立ち上げる人気バラエティ番組の第3弾「商売天才ペク社長3(장사천재 백사장3)」が、現在韓国で波紋を広げています。
これまでは「ペク・ジョンウォンが出ればヒット確定」と言われてきた韓国バラエティ界。しかし、今作ではかつての勢いが影を潜め、「ペク・ジョンウォンの魅力が消えた?」「番組に活気がない」といった厳しい声が上がっているのです。一体、韓国の国民的スターに何が起きているのでしょうか。
■ 「商売の神」が直面した、まさかのマンネリズム
ペク・ジョンウォンといえば、韓国最大級の飲食企業「ザ・ボーン・コリア」の代表であり、リーズナブルな価格で楽しめる「ペク・ジョンウォン(백종원) 0410」シリーズや、日本でもおなじみの「パッサン(Paik's Coffee)」などを手掛ける、まさに「商売の神」です。
そんな彼が、韓国料理の不毛の地で食堂をオープンし、持ち前のノウハウで店を大繁盛させる。そのカタルシスが、この番組の最大の魅力でした。シーズン1ではモロッコやイタリア、シーズン2ではスペインを舞台に、言葉も通じない中で現地の人々の心を胃袋から掴んでいく姿は、視聴者に大きな感動を与えました。
しかし、シーズン3に突入し、視聴者からは「またこのパターンか」という声が漏れ始めています。
ここで、韓国のバラエティ事情に少し触れてみましょう。韓国では「リアルバラエティ」と呼ばれるジャンルが非常に強く、台本のない「生(なま)の姿」が重視されます。日本語で言うところの「ガチ」な雰囲気です。ペク・ジョンウォンの番組も、当初はこの「ガチ感」が売りでした。予測不能なトラブルに対し、彼が現場の状況を瞬時に判断してメニューを変えたり、動線を変えたりする「野生の勘」が視聴者を熱狂させていたのです。
ところが、回を重ねるごとに番組の構成が洗練されすぎた結果、どこか「あらかじめ決められた成功」に向かっているような、予定調和な雰囲気を感じ取る視聴者が増えてしまったようです。
■ 「生の美学」が消え、キャラクターが記号化された?
元記事が指摘しているのは、ペク・ジョンウォンという人物の「キャラクターの消耗」です。
韓国のエンタメ業界では、人気が出るとあらゆるチャンネルにその人が登場する現象がよく起きます。ペク・ジョンウォンも例外ではなく、料理のコツを教える番組から、廃れた商店街を救済するプロジェクト、さらにはお酒を飲みながら語り合うトーク番組まで、八面六臂の活躍を続けてきました。
しかし、あまりにも多くの番組で見かけすぎるようになったことで、視聴者の中に「ペク・ジョンウォン疲れ」が生じているという指摘があります。彼が怒る姿、感心する姿、そして最後には魔法のように問題を解決する姿。これらが「いつものパターン」として記号化されてしまい、かつてのような「何が起きるかわからないハラハラ感」が薄れてしまったのです。
また、今シーズンでは彼を支える共演者たちとのケミ(相性)も、過去作に比べると新鮮味に欠けるという評価もあります。韓国バラエティにおいて、出演者同士の「ケミ」は番組の成否を分ける極めて重要な要素です。単なる師弟関係だけでなく、時にはぶつかり合い、時には親友のように笑い合う「人間味のある関係性」が、今回は少し物足りないのかもしれません。
■ 厳しい評価は、期待の裏返し
もちろん、これだけ厳しい評価が出るのは、ペク・ジョンウォンという人物に対する韓国国民の期待値がそれだけ高いという証拠でもあります。
彼は単なる芸能人ではなく、不況にあえぐ飲食業界の希望の星であり、自営業者たちのメンター(指導者)でもあります。彼が提唱する「手軽で美味しい韓国料理」のレシピは、一人暮らしの若者から主婦まで、韓国の食卓を支えてきました。だからこそ、視聴者は彼に対して「常に新しく、常に圧倒的であってほしい」という願いを持ってしまうのです。
韓国では今、K-FOOD(韓国グルメ)のグローバル化が加速しており、こうした海外進出系の番組は非常に多いです。日本でも人気の「ソジンの家(서진이네)」などがその代表格ですね。競合が多い中で、ペク・ジョンウォンにしかできない「泥臭くも華麗な商売の技術」をどう見せていくのか。番組の後半戦に向けて、制作陣の腕の見せ所と言えるでしょう。
また、ペク・ジョンウォン自身も、最近は自身のYouTubeチャンネルなどを通じて、より親しみやすく、より深い食の知識を共有する方向にシフトしつつあります。テレビという枠組みを超えて、彼がどう進化していくのかも、ファンにとっては見逃せないポイントです。
皆さんは、ペク・ジョンウォンの番組の中でどのシリーズが一番好きですか?「商売の神」としての完璧な姿が見たいですか、それとも苦戦しながらも奮闘する人間味あふれる姿が見たいですか?ぜひ皆さんの感想をコメントで教えてくださいね!
出典:https://www.news1.kr/entertain/broadcast-tv/6099187





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