サムスンが中国の家電事業から34年ぶり撤退へ。半導体とスマホへ選択と集中を加速

Buzzちゃんの見どころ

1992年の韓中国交正常化から34年、サムスン電子が中国でのTV・家電販売の終了を決定しました。かつて1位を誇った市場ですが、現在は半導体や『Galaxy AI』を搭載したスマホ事業へリソースを集中させます。

■ 34年にわたる中国家電事業の歴史に幕

サムスン電子が中国市場におけるTVおよび家電事業の撤退を公式化しました。2026年5月6日、サムスンの中国法人である「サムスン・チャイナ・インベストメント・コーポレーション(SCIC)」は、従業員向けの説明会を開き、TV・家電事業からの撤退を周知しました。その後、現地の取引先に対しても同様の案内を開始しています。

今回の決定により、サムスンは中国本土でのTVおよび家電製品の販売を完全に停止します。今後は、好調な半導体分野や、競争力の高いモバイル(スマートフォン)製品、医療機器の販売に注力する「選択と集中」戦略を推し進める方針です。

これに伴い、SCICの組織も大幅に縮小されます。従来の組織は家電(CE)部門とモバイル(MX)部門で構成されていましたが、家電部門は医療機器に関連する組織のみを残して解体される見通しです。ただし、中国国内にある生産拠点については、輸出用の製造を継続するため維持されるほか、半導体工場や現地の研究開発(R&D)組織もこれまで通り運営される予定です。

■ 韓流ブームと共に築いた「家電王国」の転落

サムスンと中国の家電市場の歩みは、1992年の韓中国交正常化に遡ります。1994年に天津のTV工場を稼働させ、翌年には蘇州に生産法人を設立。2000年代には高級冷蔵庫ブランド『Zipel(ジペル)』などのプレミアム戦略が当たり、富裕層の間で絶大な人気を博しました。

特に2006年に発売された液晶テレビ『ボルドーTV』は年間300万台を販売し、中国市場でシェア1位を記録。2010年代初頭には、ドラマ『星から来たあなた』の爆発的なヒットによる韓流ブームも追い風となりました。主演のチョン・ジヒョン(전지현)を広告モデルに起用した冷蔵庫は「チョン・ジヒョン冷蔵庫」の愛称で親しまれ、韓国ブランドとしての地位を確固たるものにしました。

しかし、2014年頃からシャオミ(Xiaomi)などの現地メーカーが台頭。さらに2017年の「THAAD(サード)配置問題」に伴う韓流制限や不買運動、中国消費者の「愛国消費(自国製品を優先する傾向)」が強まったことで、サムスンのシェアは急落しました。2023年のデータでは、中国のTV市場において現地メーカーが94.1%のシェアを占める一方、サムスンを含む外資企業の合算シェアはわずか3%にとどまっています。

■ AIスマホと半導体で再起を図る

家電事業からは撤退するものの、サムスンはスマートフォン事業においては強気の姿勢を崩していません。現在、中国でのスマホシェアは1%前後と苦戦していますが、今後は『Galaxy AI』を武器にしたプレミアム端末に特化し、中国市場向け専用モデル『心系天下(シムゲチョナ)』シリーズなどの展開を継続します。

サムスン側は「急変する経営環境を考慮し、事業を再編することにした」と説明しており、コスト競争が激しい中低価格帯ではなく、AI技術を搭載した高付加価値製品で勝負する構えです。半導体価格の高騰(チップフレーション)により、一部の中国メーカーがスマホ事業の縮小を余儀なくされる中、自社で半導体を持つサムスンにとって、これが逆転の好機になると期待されています。

出典:https://www.sedaily.com/article/20040964?ref=naver

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 心系天下(シムゲチョナ)

サムスン電子が中国電信(チャイナテレコム)と協力して展開している、中国市場限定の超高級スマートフォンブランドです。主に折りたたみスマホがベースで、売上の一部が慈善事業に寄付されることから「ノブレス・ oblige(高貴な者の義務)」を象徴するステータスシンボルとして、中国の富裕層に根強い人気があります。

■ 愛国消費(グオチャオ)

中国の若者を中心に広がっている、自国ブランドや伝統文化を取り入れた製品を好んで購入する消費トレンドのことです。以前は「安かろう悪かろう」と思われていた中国製品の品質が向上したことや、ナショナリズムの高まりが背景にあり、韓国や日本、欧米のブランドが苦戦する大きな要因となっています。

Buzzちゃんの感想

サムスンが中国で家電を売らなくなるなんて、一つの時代が終わった感じがして少し寂しいですね。私の大好きな『財閥家の末息子』のような、財閥の激動の歴史をリアルに見ている気分です。でも、これからはAIを搭載した『Galaxy S26』シリーズなんかに力を入れるみたいなので、スマホの進化には期待しちゃいます。皆さんは、家電もスマホも同じブランドで揃えたい派ですか?それとも機能ごとにバラバラで選ぶ派ですか?

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