1分で心をつかむ?韓国で超短尺のショートドラマが空前のブーム!有名監督やスター俳優も続々参戦するその裏側とは

「ドラマ1話を観るのに1時間もかけられない」「移動中の数分でスカッとしたい」——そんな現代人のニーズを突き、いま韓国のエンタメ界に大きな地殻変動が起きています。それは、1話わずか「1分」という超短尺で展開される「ショートドラマ」の台頭です。

かつては「B級コンテンツ」や「暇つぶしの動画」程度に思われていたこのジャンルに、いまや「忠武路(チュンムロ:ソウルにある映画の街で、日本でいう“東撮”やハリウッドのような韓国映画界の代名詞)」の大物監督や、誰もが知るスター俳優たちが続々と参戦。韓国ドラマの新しい形として、急速に根を下ろそうとしています。

■「1分」に凝縮された衝撃の展開!スマホ特化の新しい視聴体験

ショートドラマのアプリを開くと、一見するとNetflix(ネットフリックス)などの動画配信サービス(OTT)と変わらない華やかなポスターが並びます。しかし、再生ボタンを押した瞬間にその違いに驚くはずです。

まず、画面はスマートフォンでの視聴に特化した「縦型」。そして何より驚くのが、そのスピード感です。1分という短い時間の中に「危機・絶頂・結末」がすべて詰め込まれています。韓国の視聴者の間では、せっかちな気質を表す「パリパリ(早く早く)文化」が有名ですが、このショートドラマはその究極形とも言えるでしょう。

登場人物の紹介は字幕で済ませ、物語の序盤によくある「丁寧な説明」は一切なし。いきなり修羅場から始まったり、衝撃の告白からスタートしたりと、開始数秒で視聴者の心を掴む工夫が凝らされています。少し違和感を覚えるほどの急展開ですが、気づけば指が次のエピソードへとスワイプを止めてくれない……そんな中毒性が魅力です。

■イ・ビョンホン監督にイ・ジュニク監督も!巨匠たちが「ショート」に挑む理由

この分野がいま熱い視線を浴びている最大の理由は、制作陣の豪華さにあります。
韓国映画界の巨匠、イ・ジュニク(이준익)監督がその筆頭です。映画『王の男(왕의 남자:2005年公開、観客動員1000万人を突破した歴史的大作)』や『金子文子と朴烈(박열)』などで知られる名匠が、ショートドラマプラットフォーム「レジンスナック」で公開される『父の手料理(아버지의 집밥)』のメガホンを取りました。

また、日本でも大ヒットした映画『エクストリーム・ジョブ(극한직업:解散寸前の麻薬捜査班がフライドチキン店を偽装営業するコメディ)』のイ・ビョンホン(이병헌)監督も、ショートドラマ『子供の父親は男友達(애 아빠는 남사친)』を披露し、話題を呼んでいます。

俳優陣も豪華です。ドラマ『一度行ってきました(한 번 다녀왔습니다)』などで人気のイ・サンヨプ(이상엽)が主演する『嵐のような結婚生活(폭풍 같은 결혼생활)』や、パク・ハンビョル(박한별)が主演する『清掃婦の二度目の結婚(청소부의 두 번째 결혼)』など、地上波の主役級俳優たちが「1分の世界」に飛び込んでいるのです。

なぜ、彼らはショートドラマを選ぶのでしょうか? 背景には、既存のドラマ・映画制作環境の厳しさがあります。現在、韓国ではコンテンツ制作費が高騰し、新作の編成が難しくなる「ドラマ冬の時代」が囁かれています。一方、ショートドラマは1シリーズ(約100分前後)を1億5000万〜2億ウォン(約1700万〜2200万円)程度で制作可能。既存のドラマ1話分が15億ウォン(約1億7000万円)ほどかかるのと比べると、圧倒的に低コストでスピーディーに作品を世に出せるのです。

■AI技術の導入と世界市場への挑戦

ショートドラマは、技術面でも進化を遂げています。プラットフォームの一つ「ビグルー」では、AI技術を全面的に導入。特種効果や背景合成にAIを活用することで、制作費を従来の10分の1にまで抑えることに成功しました。中には、最初から最後までAIで生成されたコンテンツも登場しています。

さらに、この熱狂は韓国国内に留まりません。現在、世界のショートドラマ市場は中国が7〜8割を占めていますが、韓国勢も急速に追い上げています。KTスタジオジニが制作した作品が、中国系の有名プラットフォーム「ドラマボックス」や「リールショート」で1位を記録するなど、コンテンツの競争力はすでに証明済み。今後は日本や米国など、それぞれの国に合わせた現地化戦略も加速していく見通しです。

「安価なコンテンツ」というイメージを脱却し、巨匠の演出力とスターの演技力、そして最新技術が融合した韓国のショートドラマ。1分という短い時間の中に、私たちが韓国エンタメに求める「エナジー」と「没入感」がぎゅっと凝縮されています。

日本でもTikTok(ティックトック)などで縦型動画に慣れ親しんでいるファンは多いため、本格的な上陸もそう遠くないかもしれません。忙しい毎日の合間に、推しのスターを「1分」で堪能できる日が楽しみですね。

皆さんは、1話1分のドラマと聞いてどう感じましたか?「もっとじっくり観たい!」と思いますか、それとも「スキマ時間に手軽に楽しめそう!」とワクワクしますか? ぜひあなたの意見をコメントで教えてください!

出典:https://www.khan.co.kr/article/202603171142001

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