IT技術やスポーツを融合させた新感覚のKホラーが韓国で注目されています。プログラミングコードに宿る呪いや、アーチェリーを武器にした悪霊退治など、MZ世代の感性を刺激する独特な世界観が次々とヒットを記録中です。
■ 「悲しい幽霊」の時代は終わり、五感を刺激するエンタメへ
かつての韓国ホラーといえば、白い装束に長い髪の幽霊が登場し、生前の無念を晴らす「恨(ハン)」をテーマにした情緒的な物語が主流でした。しかし、最近の韓国エンタメ界では、その常識を覆す新しい形態のホラー作品、いわゆる「Kホラー」が爆発的な人気を集めています。
最新のトレンドは、伝統的なシャーマニズム(巫俗信仰)に現代的な要素を掛け合わせることです。その代表例が、観客動員数1000万人を突破した映画『破墓(パミョ)』です。この作品では、チェ・ミンシク(최민식)演じる風水師や、キム・ゴウン(김고은)演じる若き巫女(ムーダン)、そしてイ・ドヒョン(이도현)演じる全身に経文のタトゥーを刻んだ祈祷師が登場します。彼らが伝統的な儀式を行いながらも、ワイヤレスイヤホンを愛用したり、ジムで体を鍛えたりする「ヒップ」な姿が、若者の間で「カッコいいオカルト」として受け入れられました。
■ コーディングの呪いにアーチェリーでの退魔?斬新な設定の数々
さらに興味深いのは、デジタル技術やスポーツといった、一見ホラーとは無縁に思える要素との融合です。最近のドラマやウェブトゥーン(縦読み漫画)原作の作品では、「プログラミングコードの中に悪霊が入り込み、特定のアルゴリズムを介して呪いが拡散される」といった、IT強国である韓国ならではの設定が登場しています。
また、アクション要素を強化した作品も増えています。例えば、ドラマ『アイランド』のように、済州島を舞台に伝統的な武器や格闘術を駆使して悪霊をなぎ倒す物語は、単に恐怖を与えるだけでなく、爽快なエンターテインメントとしての側面を持っています。記事のタイトルにもある「弓を射て幽霊を退治する」という描写は、韓国が得意とするアーチェリーという要素を、伝統的な退魔儀式に組み込んだ非常に韓国的なアレンジといえるでしょう。
■ なぜ今、世界で「Kオカルト」が受けているのか
韓国の専門家たちは、この現象を「ジャンルのハイブリッド化」と分析しています。もともと韓国には、地縁や血縁、そして風水といった深い歴史的背景がありますが、それをそのまま描くのではなく、スピーディーな展開や高度なCG技術、そして現代的なキャラクター設定を加えることで、海外の視聴者にも分かりやすいコンテンツへと進化させたのです。
特に、財閥の利権争いや家族のドロドロとした人間関係に、超自然的な現象を絡める手法は、韓国ドラマが得意とする「ミステリー・サスペンス」の要素を強化しています。単に驚かせるだけのホラーではなく、物語の裏にある社会的メッセージや、複雑に絡み合った伏線回収の面白さが、目の肥えたドラマファンの心を掴んでいます。
これまでホラーを敬遠していた層からも、「トレンディで面白い」「推しの俳優が新しい姿を見せてくれる」と好意的な反応が寄せられており、今後もこの「Kオカルト」旋風は、ドラマ・映画界の主要ジャンルとして定着していく見通しです。
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ MZ世代
1980年代初めから2000年代初めに生まれた「ミレニアル世代」と、1990年代後半から2010年代初めに生まれた「Z世代」を合わせた韓国特有の呼び方です。デジタルネイティブで、自分なりの価値観や個性を重視する消費の主役世代として扱われます。
■ 巫女(ムーダン/무당)
韓国の伝統的なシャーマニズムにおいて、神や霊と交信し、お祓いや祈祷(クッ)を行う宗教者のことです。かつては古いイメージもありましたが、最近のドラマでは若くてファッショナブルな巫女が登場し、キャラクターとしての人気が高まっています。
私は恋愛ベタベタな話より、こういうゾクゾクするミステリー要素がある作品の方が断然ワクワクしちゃうんです!特に『財閥家の末息子』みたいに、現代の知識と過去や非現実的な力がぶつかり合う設定って最高に面白いと思いませんか?伝統的なお祓いも、最新技術と合わさると急に新しく見えて不思議ですよね。皆さんは、昔ながらの「お化け屋敷的なホラー」と、最近の「スタイリッシュな退魔アクション」、どっちの方が観てみたいですか?
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