中国ドラマ『玉を訪ねて(축옥)』が韓国のNetflixで2位を記録し、話題を集めています。OTTでの配信数は3年間で2倍に急増。20〜40代女性へとファン層が広がり、ショートドラマ市場も中国アプリが席巻しています。
■ 韓国ゲーム業界を脅かす中国コンテンツの猛攻
強大な資本力と政府の全面的な支援を背景に、中国のコンテンツが韓国市場での影響力を急速に拡大させています。これまで「Kコンテンツ輸出の1位」を守り続けてきた韓国のゲーム業界には、強い危機感が漂っています。
韓国コンテンツ振興院の調査によると、韓国人のゲーム利用率は2022年の74.4%をピークに、2023年には50.2%まで急落しました。これは2015年の集計開始以来、最低の数値です。主な要因として、ゲームの主要消費層である10〜20代が、OTT(動画配信サービス)やショート動画の視聴へと流出していることが挙げられます。
こうした市場の変化の中で、中国製ゲームの攻勢が目立っています。かつては韓国産のMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)が独占していたモバイルゲーム市場ですが、2024年から2025年にかけての売上上位には、中国製の『ラストウォー:サバイバル』などがランクインしています。2021年にはトップ10に中国製ゲームはわずか1作品(9位)でしたが、現在では売上上位10社のうち半数以上を中国系企業が占める事態となっています。
また、実写映像を活用したシネマティック・インタラクティブ・ゲーム『盛世天下:女帝の誕生』のヒットも注目に値します。プレイヤーの選択によってストーリーが変わるこの作品は、第1部だけで韓国国内で100万枚を売り上げ、人気YouTuberによる実況動画の再生数が200万回に迫るなど、ドラマファンや一般大衆の間でも大きな話題となりました。
■ 「古臭い」から「トレンド」へ、中国ドラマの劇的な進化
ドラマ分野でも中国コンテンツ(中ド)の躍進は止まりません。かつては「古臭い」「レベルが低い」といった評価が一般的でしたが、最近では洗練された「中ティー(中国らしいトレンディさ)」にハマるファンが増えています。
その象徴が、2024年3月から4月にかけて中国ドラマとして初めて韓国Netflixのトップ10に入った『玉を訪ねて(축옥)』です。最高2位を記録したこの作品は、架空の古代王朝を舞台に、女将軍となるヒロインと貴族出身の将軍のロマンスを描いたアクション史劇です。衣装や小道具が韓国風であるという論争も一部でありましたが、主演を務めるチャン・リンホー(장링허)とチェン・シーディ(치엔시티)の圧倒的なビジュアルとケミ(相性)が、韓国の視聴者から高い支持を得ました。
韓国の各OTTプラットフォームも、中国ドラマのラインナップを大幅に強化しています。TVING(韓国の主要OTT)、Wavve(地上波放送局連合のOTT)、Watcha(映画特化型OTT)に登録されている中国ドラマは、それぞれ800編を超え、これは3年前の2倍以上の数字です。
かつてのファン層は武侠作品を好む中高年男性が中心でしたが、現在は20〜40代の若い女性へと拡大しています。韓国ドラマでは個性派俳優が注目される傾向にある一方で、中国ドラマには「男神」「女神」級の伝統的な美男美女が多く、俳優のビジュアルを没入要素として重視する視聴者のニーズを掴んでいると分析されています。
■ ショートドラマ市場も中国が主導
1話1〜3分程度の短いエピソードで構成される「ショートドラマ」市場においても、中国の存在感は圧倒的です。DramaBox、DramaWave、ReelShortといった世界的なショートドラマアプリはすべて中国系企業による運営です。
世界のショートドラマ市場規模は、2023年の50億ドル(約7兆3000億ウォン)から、2024年には120億ドル(約17兆6000億ウォン)へと2倍以上に成長しました。韓国国内でも中国系アプリが強勢を見せる中、韓国産アプリの「Vigloo」が孤軍奮闘している状況です。
潤沢な資本とプラットフォーム、そしてAI技術を武器に世界のコンテンツ市場を席巻する中国に対し、ストーリーテリングや演出力に強みを持つ韓国ドラマ界が今後どのように対応していくかが、今後の大きな課題となっています。
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ 中ティー(중티)
「中国」と「ティー(〜っぽい、〜の気配があるという意味の接尾語)」を合わせた韓国の造語です。かつては中国製コンテンツの垢抜けない雰囲気を揶揄する言葉として使われることもありましたが、最近では中国ドラマ特有の華やかさやトレンディな魅力をポジティブに表現する言葉として変化しています。
■ 仙侠(ソンヒョプ)
中国ドラマの主要ジャンルの一つで、神仙や道士が登場するファンタジー要素の強い時代劇のことです。武侠(アクション中心)に神話や魔法のような要素、そして切ないロマンスが加わったもので、圧倒的なCG技術と豪華な衣装が特徴です。韓国の若い世代にもこの非現実的な世界観が人気を集めています。
正直、中国ドラマって昔は「古臭い」イメージがあったんですけど、最近の映像美と圧倒的な顔面偏差値の高さには驚かされますよね。私は財閥ドロドロ系が好きですが、この勢いだと華やかな宮廷ものにもハマりそうです。皆さんは「完成度の高いKドラマ」と「圧倒的スケールと美男美女のCドラマ」、今どっちを観たい気分ですか?
コメント