累計2800万ビューを記録した人気ウェブトゥーン『シュートアラウンド』がハリウッドで実写映画化されます。脚本は『ナイト・エージェント』のアヤナ・K・ホワイト(Ayanna K. White)が担当する予定です。
■ ハリウッド制作会社とウェブトゥーン・プロダクションがタッグ
韓国のウェブトゥーン・エンターテインメントが展開する英語オリジナルのウェブトゥーン作品が、再びハリウッドの制作陣によって映像化されることが決定しました。2026年4月29日の業界発表によると、ハリウッドの人気制作会社であるライアン・フォージ・エンターテインメントと、ウェブトゥーン・エンターテインメント傘下の映像制作スタジオであるウェブトゥーン・プロダクションが共同で、人気作『シュートアラウンド』を実写映画として制作します。
『シュートアラウンド』は、作者のススプ(Suspu)が手掛けたゾンビ・ホラー・コメディジャンルの作品です。物語の舞台はゾンビ・アポカリプス(ゾンビによって文明が崩壊した世界)に見舞われた高校。女子バスケットボールチームのメンバーたちが、普段は折り合いの悪かった男子生徒たちと共に、生き残りをかけて学校内で24時間の死闘を繰り広げる姿が描かれます。この作品は、ウェブトゥーン・プラットフォーム上での累計閲覧数が2800万回を超えるほどの高い人気を博しており、すでに厚いファン層を抱えていることが強みです。
今回の映画化において、脚本はApple TV+の『セヴェランス』やNetflixの『ナイト・エージェント』、さらには『スーパー・パンプト/Uber:破壊的イノベーション』などのヒット作に携わったアヤナ・K・ホワイト(Ayanna K. White)が担当します。また、製作陣にはライアン・フォージ・エンターテインメントのデビッド・スチュワード2世(創設者)やステファニー・スパーバー社長兼最高コンテンツ責任者(CCO)が名を連ね、ウェブトゥーン・プロダクション側からもデビッド・マッデン社長らが総括プロデューサーとして参加する豪華な体制となっています。
■ 検証済みのIPで「ハリウッド・リスク」を軽減
今回の映画化プロジェクトは、単なる人気漫画の映像化という枠を超え、現在のハリウッドがウェブトゥーンというIP(知的財産)に対して抱いている期待の変化を象徴しています。
パンデミック以降、映画館産業の回復が遅れていることに加え、2023年に発生した脚本家・俳優組合のストライキの影響もあり、近年のハリウッドは制作本数を絞り、投資リスクを最小限に抑える傾向にあります。統計によると、2024年にハリウッドで制作・公開された映画は計94本で、2019年と比較して約20%減少しました。興行収入についても同時期比で23%減少するなど、厳しい市場環境が続いています。
このような状況下で、ウェブトゥーンは非常に魅力的な「源泉IP」として浮上しています。ウェブトゥーンは連載中にすでに読者からのダイレクトな反応を得ているため、世界観やキャラクターの魅力、ストーリーの構成が市場で検証済みだからです。ハリウッド側から見れば、完成された物語と既存のファン層を同時に確保できるため、映画だけでなく、シリーズ化やアニメーション、フランチャイズ展開といったマルチプラットフォームへの拡張を検討しやすいというメリットがあります。
ライアン・フォージ・エンターテインメントのステファニー・スパーバー社長は「私たちは常に潜在能力を秘めた優れたIPを探しており、この作品はまさにそれに合致する。世界中の観客に共感されるマルチプラットフォーム・フランチャイズとして育てていく」と、強い意欲を示しています。
■ 拡大するウェブトゥーン作品の北米映像化ラインナップ
ウェブトゥーン・エンターテインメントは、ウェブトゥーン・プロダクションを拠点として、北米市場での映像化ラインナップを急速に拡大させています。
代表的な事例として、圧倒的な人気を誇る『ロア・オリンポス』がジム・ヘンソン・カンパニー(『セサミストリート』などで知られる制作会社)と共にPrime Video向けのアニメーションシリーズとして制作されています。また、ウェブ小説プラットフォーム「ワットパッド」を原作とする『チェイシング・レッド』も、マデリン・パッチ(Madelaine Petsch)とギャヴィン・カサレーニョ(Gavin Casalegno)の主演で映画化が確定しています。
他にも、人気女優マーゴット・ロビー(Margot Robbie)の制作会社ラッキーチャップが手掛ける『スタッグタウン』や、イマジン・エンターテインメント(『ビューティフル・マインド』などを手掛けた制作会社)による『ラブ・アドバイス・フロム・ザ・グレイト・デューク・オブ・ヘル』など、そうそうたる顔ぶれのハリウッド制作会社との協力が進んでいます。
業界関係者は「ウェブトゥーンIPの強みは、原作のファン層の厚さと拡張性にある。特に英語オリジナルのウェブトゥーンは、最初から北米の読者をターゲットにしているため、現地の感性とグローバルなヒットの可能性を同時に確認できる重要なIPプールとして機能している」と分析しています。今回の『シュートアラウンド』の映画化は、ウェブトゥーンが単なるデジタル漫画のフォーマットを越え、ハリウッドが求めるグローバルなストーリー資産として定着したことを証明する一例と言えそうです。
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ ウェブトゥーン(Webtoon)
韓国発のデジタルコミック形態のことで、スマートフォンの画面を縦にスクロールしながら読むのが特徴です。韓国ではドラマ『財閥家の末息子』や『梨泰院クラス』など、ウェブトゥーンを原作としたヒット作が数多く生まれており、現在はハリウッドでも新しいストーリーの宝庫として注目を集めています。
■ IP(知的財産)
「Intellectual Property」の略で、エンタメ業界では漫画、小説、ゲームなどの原作キャラクターや世界観そのものを指します。既存のファンがいるIPを映画化することは、ゼロから新しい物語を作るよりもヒットの確率が高いとされるため、今のコンテンツ制作において非常に重要な戦略になっています。
私は財閥ドロドロ系やミステリーが好きなんですが、実はゾンビものもスリルがあって大好きなんです!特に今回の作品は、女子バスケ部がゾンビと戦うっていう設定がすごく個性的で、生き残りをかけた緊迫感とコメディのバランスがどうなるのか今から楽しみなんですよね。ウェブトゥーン原作の映画って最近本当にクオリティが高いので、期待しちゃいます。皆さんはハリウッド版のゾンビ映画、迫力満点のアクション派?それとも、原作重視のストーリー派?どちらが気になりますか?
コメント