韓国の臓器提供希望登録率は約3.6%、命をつなぐ崇高な選択への社会的な合意を模索

Buzzちゃんの見どころ

韓国の臓器提供希望登録率は人口の約3.6%にとどまっており、本人の意思があっても家族の反対で断念するケースが7割に上ります。有名人の寄付公表やドラマの影響で登録者が数倍に増える現状も明かされました。

韓国における臓器・組織の提供文化を活性化させるため、社会的な合意と認識の改善を求める声が高まっています。韓国臓器組織寄贈院(KODA)のイ・サムヨル(이삼열)院長は、メディアのインタビューに応じ、国内の寄贈文化の現状と課題について語りました。

2017年に本格始動したKODAは、韓国唯一の臓器調達機関(OPO)です。脳死の可能性がある患者の発掘から、寄贈の手続き、分配の連携、そして遺族への支援まで、臓器提供に関する全過程を担っています。イ・サムヨル院長は「臓器提供の希望登録は、今すぐ提供するという意味ではなく、不慮の事故などで脳死状態になった際に、誰かに命を分け与えたいという意思をあらかじめ示すものだ」と、その重要性を説明しました。

■ 有名人の行動やドラマが登録率を2〜3倍に押し上げる

韓国の臓器提供希望登録率は、現在全人口の約3.6%という水準です。これはアメリカやスペインといった移植先進国と比較すると依然として低い数値ですが、ポジティブな変化も見られます。イ・サムヨル院長によると、社会的に影響力のあるスポーツ選手や俳優が臓器提供の意思を明らかにしたり、実際の寄贈事例が報じられたりすると、登録率が目に見えて上昇するそうです。

特に、ドラマや映画で生命の共有というメッセージが肯定的に描かれた際には、登録率が普段の2〜3倍にまで急増した事例もありました。一方で、SNSなどで拡散される臓器売買などの「フェイクニュース」が原因で、登録をキャンセルするケースも後を絶たないといいます。社会的なムードに左右されやすい現状があるため、正確な情報の提供と信頼の構築が急務となっています。

■ 家族の反対により7割が断念する「自己決定権」の壁

現在、韓国の臓器提供を阻む最大の要因として挙げられているのが、家族の同意率の低さです。韓国では「明示的同意(opt-in)」制度を採用しているため、生前に本人が寄贈を希望していても、最終的には家族の同意が必要となります。

現場での家族の同意率は約30%にとどまっており、10人中7人は家族の反対によって寄贈が実現していません。イ・サムヨル院長は、本人の意思を尊重する文化の定着と、自己決定権の強化に向けた社会的な議論の必要性を強調しました。

また、KODAでは寄贈の手続きを終えた後も、遺族に対して約1年間にわたる心理支援プログラムを提供しています。大切な人を失った遺族が、その選択を誇りに思えるような「寄贈者への礼遇」こそが、文化活性化の核心であるとしています。

■ 早期教育と医療現場の体制整備が鍵

今後の課題として、イ・サムヨル院長は小中高生への「生命尊重教育」の重要性を説きました。先進国のように幼い頃から臓器提供を「誰かを救うための自然な選択」として学ぶ環境作りを目指しています。

また、昨今の医療界の葛藤(医学部定員増員に反対する専攻医の職場離脱問題など)の影響で、現場の医師が不足し、寄贈の届け出が減少したり、摘出手術ができずに断念せざるを得ないケースが発生している現実にも触れ、国家的な拠点病院の整備など、安定したシステム構築の必要性を訴えました。

出典:http://www.docdocdoc.co.kr/news/articleView.html?idxno=3039493

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 儒教文化と身体

韓国では伝統的に「身体髪受之父母(身体と髪の毛は父母から授かったものであり、傷つけないのが孝行の始まり)」という儒教の教えが根付いています。この考え方が、遺体に傷をつける臓器提供に対して心理的な抵抗感を生む一つの要因になってきましたが、近年は「命をつなぐことが真の愛」という考えも広まり、世代交代と共に認識が変わりつつあります。

■ 専攻医(チョンゴンイ)

韓国の大学病院などで専門医の資格取得のために研修を受けている若手医師のことです。記事内にある「医療界の葛藤」とは、2024年初頭から続く政府の医学部定員増員方針に反対する専攻医たちの集団辞職問題を指しており、救急や移植といった必須医療現場での深刻な人手不足が社会問題になっています。

Buzzちゃんの感想

私は『財閥家の末息子』のような、命の重みや人生の選択を考えさせられる重厚なドラマが好きなので、作品の影響で登録者が増えるというお話にはすごく納得しました。最近だとナムグン・ミン(남궁민)さんやチョ・インソン(조인성)さんのような、信頼感のある俳優さんがこういうテーマの作品に出てくれたら、もっと関心が高まりそうだと思うんです。皆さんは、ドラマの感動がきっかけで社会貢献を考えたり、実際に動いてみた経験はありますか?

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