韓国・平沢乙の再選挙で、ジョ・グク候補が26%の支持を得て一度は逆転しましたが、最新調査ではキム・ヨンナム候補が29%で再び首位に。ネガティブ攻勢や驚きのスローガンが飛び交い、情勢は混迷を極めています。
■ 1週間ごとに順位が入れ替わる激戦の舞台
京畿道(キョンギド)平沢(ピョンテク)乙で行われる国会議員再選挙の戦況が、毎週ドラマのような展開を見せています。直近の調査結果によると、ジョ・グク(조국)候補(ジョ・グク革新党)が一度は反転攻勢に成功したものの、最新の調査では再びキム・ヨンナム(김용남)候補(共に民主党)がリードを奪い返すという、一進一退の接戦が続いています。
デイリーアンTVの生放送番組「龍山の部長たち」に出演したチョン・ドウォン政治部長は、この状況を「先週までは苦戦していたジョ・グク候補だが、一度は出血が止まった状態」と表現しました。JTBCがメタボイスに依頼して5月4日から5日に実施した調査では、ジョ・グク候補が26%を記録し、キム・ヨンナム候補(23%)を誤差範囲内ながらも上回る結果が出ていました。
■ 「民主党より民主党らしい」異例のスローガン
ジョ・グク候補が一時的に逆転に成功した背景には、相手候補に対する執拗なネガティブキャンペーンがあったと分析されています。キム・ヨンナム候補がかつてセヌリ党(現在の与党の前身)の院内代弁人を務めていた際、セウォル号沈没事故や慰安婦合意に関して行った発言を一つひとつ取り上げ、「あなたは本当のリベラルではない」というメッセージを強調しました。これに対し、キム・ヨンナム候補がセウォル号遺族に謝罪する事態にまで発展し、この戦略が一定の支持層に響いた形です。
さらに、ジョ・グク候補は選挙史上類を見ないスローガンを掲げました。それは「ジョ・グク革新党の候補である自分が、共に民主党の候補よりも民主党らしく、ノ・ムヒョン精神に合致している」という主張です。論理的には矛盾しているようにも見えますが、調査では民主党支持層の39%がジョ・グク候補を支持するという結果が出ており、この逆説的な戦略が実際に効果を発揮していることが浮き彫りになりました。
■ 最新調査で再逆転、鍵を握る「家族」の動向
しかし、直近の情勢は再び変化しています。ニュース1が韓国ギャロップに依頼して5月12日から13日に実施した調査では、キム・ヨンナム候補が29%、ジョ・グク候補が24%となり、再び順位が入れ替わりました。続いてユ・イドン(유의동)候補(国民の力)が20%、ファン・ギョアン(황교안)候補(自由と革新)が8%、キム・ジェヨン(김재연)候補(進歩党)が4%と続いています。
また、新たな変数も浮上しています。ジョ・グク候補の妻であるチョン・ギョンシム氏が平沢市内の寺院を訪問した写真が公開され、注目を集めました。ジョ・グク候補側は「寺院側の要請で訪問しただけで、選挙運動の計画はない」と火消しに走っていますが、このタイミングでの露出が選挙戦にどう影響するかが注目されています。
投開票まで残り19日。5人の候補が争う平沢乙の選挙戦は、まさに一寸先も見えないドラマチックな展開が続いています。
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ ノ・ムヒョン精神
韓国の第16代大統領ノ・ムヒョン(노무현)氏が掲げた、特権や反則のない社会、地域主義の克服、そして市民参加を重視する政治理念のことです。リベラル勢力にとっては聖典のような価値観であり、今でも多くの政治家が「自分が後継者だ」と主張するほど強い影響力を持っています。
■ 共に民主党とジョ・グク革新党
「共に民主党」は現在韓国で最大野党のリベラル政党です。一方の「ジョ・グク革新党」は、元法務部長官のジョ・グク氏が創設した新しい政党です。どちらも現政権に批判的な立場ですが、今回のニュースのようにリベラル層の支持を奪い合うライバル関係でもあります。





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