KTX開通で日帰り旅行が現実に!冬の韓国・蔚珍で極上の大蟹と温泉を堪能する

韓流ドラマで何度も登場する列車シーン。あのロマンティックな鉄道旅行が、いま韓国で新しい局面を迎えています。2025年12月30日、経慶北道の蔚珍(ウルジン)という小さな町に、高速列車KTX-イウム号が乗り入れました。これまで「陸の孤島」と呼ばれていた蔚珍ですが、このKTX開通により、釜山や大邱、江原道からの日帰り旅行がついに現実化したのです。

この便利さを最大限に活かせるのが、毎年冬に開催される「蔚珍大蟹と紅ズワイガニ祭り」。2026年は2月27日から3月2日まで、後浦港(フポハン)で開催予定です。KTX開通の初年となる今年は、6万人以上の来場が見込まれています。

■ 高速列車で20分短縮の快適アクセス

かつて蔚珍への移動は、バスか在来線で数時間かかるものでした。2025年1月1日、まずはITX-マウムという在来線特急が開通。そして昨年末、ついに高速列車KTX-イウムが釜山と江陵を結ぶルートで蔚珍に停車するようになったのです。

このKTX開通により、蔚珍駅から江陵駅までの所要時間が従来の1時間45分から1時間25分に短縮。釜山方面からなら、2時間30分代で到着できるようになりました。韓国のドラマで見るようなスピード感ある列車の旅が、今や気軽に楽しめる時代が来たわけです。

釜山や大邱の人たちにとって、仕事帰りに蔚珍で極上の大蟹を味わい、温泉に浸かって帰るという夢のような日帰り旅行が、まさに可能になったのです。

■ 蔚珍大蟹が「高級ブランド」になった秘密

蔚珍が大蟹の産地として名高い理由は、沖合23キロメートルに位置する「王石礁(ワンドルチョ)」という水中岩礁の存在にあります。ソウルの面積の約5倍もある広大なこの岩礁周辺では、暖流と寒流が交差する絶好の環境。プランクトンが豊富に集まり、大蟹の生育に最適な場所なのです。

水深は平均40〜60メートルですが、最も浅いところでは3〜5メートル。波が高い日には岩礁が姿を見せるほどで、この水のクリアさと底の清潔さが、蔚珍大蟹の高い品質を支えています。

一般的な蟹に比べて甘みが強く、香りが濃厚なのが蔚珍大蟹の特徴。なかでも「博達蟹(パクダルゲ)」と呼ばれるものは、最高級のランク。身入率(身の詰まり具合)が90〜100%に達する厳選された個体だけに付けられる称号です。通常の大蟹の2〜3倍もの高級品で、一杯あたり15万〜30万ウォン(およそ2万〜4万円)の値札が付きます。

この高い品質は、単なる自然条件だけではなく、地元の漁業者たちの並ならぬ努力によって守られています。彼らは自発的に大蟹管理組織を立ち上げ、乱獲を防ぐために6月から10月まで漁を禁止。漁が可能な11月にも「自主禁漁期」を設定するなど、徹底した資源保護活動を実施しています。さらに5月には、廃棄漁網の回収作業まで行っているのです。

そうした姿勢が認められ、蔚珍大蟹は「ニューヨーク・フェスティバル 大韓民国国家ブランド大賞」で9年連続受賞。名実ともに「高級ブランド蟹」としての地位を確立しています。

■ 温泉とグルメで心身をリセット

蔚珍の魅力は大蟹だけではありません。この地域には古くから温泉文化が根付いており、冬の疲れた体を癒すのに最適です。

白岩温泉(ペクアムオンチョン)は、天然アルカリ性のラジウム含有硫黄温泉。1979年から観光特区に指定されており、神経痛や変形性関節炎、中風、神経麻痺、アトピーなどへの効能で知られています。温泉水は無色無臭で、温浴に最適な湯質です。

さらに注目すべきは徳구温泉(トクグオンチョン)。応봉山の渓谷中腹から湧き出す、韓国唯一の自然涌出温泉として有名です。42度前後の湯が自然のままに涌き出すため、加熱する必要がなし。経慶北道第1号の保養温泉に指定されるほどの品質を誇り、약알칼리성の水質が神経痛や筋肉痛、皮膚疾患に効果があるとされています。

■ 祭りで大蟹をお手頃価格で堪能する方法

蔚珍大蟹は確かに高級品ですが、祭り期間中なら工夫次第でお手頃価格で味わえます。祭り会場では観光客向けの低価格販売イベントが多数開催されるのです。

今年の祭りでは、赤ズワイガニ釣り体験や蔚珍大蟹オークションなど、多彩なプログラムが用意されています。「ゲジャン(蟹の塩辛漬け)ビビンバ・パフォーマンス」では、来場者に無料試食の機会も提供予定。ヨット乗船体験といった特別な体験メニューも毎年人気を集めています。

初日は地域の芸能人協会や地元アーティストによるコンサート、2日目は地域住民参加の「蟹綱引き大会」とオープニングセレモニー、最終日は地域のアーティスト公演でフィナーレを迎えます。

KTX開通で一気に身近になった蔚珍。高速列車で快適に移動し、極上の大蟹を堪能し、温泉で疲れを癒す—こんなぜいたくな冬の一日が、いまや日本の韓流ファンにも十分実現可能な距離になったのです。

出典:http://san.chosun.com/news/articleView.html?idxno=25483

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