韓国エンタメ界に今、大きな衝撃が走っています。その中心にいるのは、アイドルグループ「Wanna One(ワナワン)」出身で、現在は俳優として目覚ましい活躍を見せるパク・ジフン(박지훈)さんです。
彼が主演を務めた映画「王と生きる男(왕과 사는 남자)」が、公開からわずか31日で観客動員数1000万人を突破するという、驚異的な記録を打ち立てました。韓国において「1000万人映画(チョンマン・ヨンファ)」という言葉は、国民の5人に1人が観た計算になる「国民的大ヒット作」の代名詞。2024年の「破墓(パミョ)」や「犯罪都市4」以来、約2年ぶりに誕生したこの快挙に、映画界全体が沸いています。
しかし、このヒットは単なる「人気の証明」以上の意味を持っています。これまで保守的だと言われてきた韓国映画界のキャスティング・ルールを、パク・ジフンさんという存在が根底から覆したからです。
■「安全策」よりも「キャラクターとのシンクロ率」を選んだ勇気
韓国の商業映画、特に多額の製作費がかかる大作において、キャスティングは非常に保守的になる傾向があります。投資家たちは、確実に観客を呼べる「チケットパワー」のあるベテラン俳優(ソン・ガンホさんやイ・ビョンホンさんのような実力派)を好むのが一般的です。
今回の「王と生きる男」でパク・ジフンさんが演じたのは、朝鮮王朝時代の悲劇の王、端宗(タンジョン/朝鮮王朝第6代国王。叔父に王位を奪われ、若くして命を落とした悲劇の人物)です。当初、この役には興行成績が保証された30代から40代の有名俳優たちが候補に挙がっていました。しかし、実際の歴史上の端宗は非常に若くして亡くなっています。
「重厚な演技力のために年齢設定を上げるか、それともリアリティを重視して若い俳優を起用するか」。制作陣が選んだのは後者でした。端宗という人物が抱える孤独や恐怖、そして人間味をリアルに伝えるためには、キャラクターにふさわしい「顔」が必要だったのです。そこで抜擢されたのがパク・ジフンさんでした。
■アイドル出身という「偏見」を実力で打破
パク・ジフンさんといえば、2017年のオーディション番組「PRODUCE 101 シーズン2(韓国で社会現象を巻き起こしたアイドル選抜番組)」で2位に輝き、トップアイドルとしての地位を確立した人物。その後もソロ歌手や俳優として活動してきましたが、映画界、特にスクリーンにおいては、依然として「アイドル出身俳優(演技ドル)」への評価は厳しいものでした。
韓国では「SNSのフォロワー数やファンの熱狂が、必ずしも劇場のチケット売り上げには直結しない」という冷徹な見方があります。実際に、絶大な人気を誇るスターを起用しても、映画自体がヒットせず苦戦するケースは少なくありません。
しかし、パク・ジフンさんはその懸念を、圧倒的な「没入感」で払拭しました。OTT(動画配信サービス)作品の「弱漢ヒーロー Class 1(いじめに立ち向かう少年を描いた話題作)」で見せた鋭い演技が、映画という大きなキャンバスでも見事に結実したのです。観客は「スターとしてのパク・ジフン」ではなく、「孤独な王・端宗」そのものとして彼を受け入れました。
■ファンから始まり、一般層へ広がった「パク・ジフン・シンドローム」
今回のヒットの過程も非常に理想的でした。公開当初は、パク・ジフンさんの忠実なファン層が映画を支える形でスタートしましたが、すぐにSNSやコミュニティサイトで「彼の演技が凄まじい」「端宗という人物の悲しみが胸に刺さる」といった口コミが爆発。
この「口コミ」が、普段あまり映画館に足を運ばない層や、歴史物に興味がなかった層までを動かしました。韓国でヒットの鍵を握ると言われる「N次観覧(同じ映画を何度もリピートして観ること)」も活発に行われ、まさに社会現象としての「パク・ジフン・シンドローム」が巻き起こったのです。
映画関係者は、「既存の有名な俳優を繰り返し起用するよりも、キャラクターに最適な新しい顔を見つけること。それが結果として、観客に新鮮な体験を提供し、さらなるヒットにつながることをパク・ジフンが証明した」と分析しています。
保守的なキャスティングの壁を突き崩し、実力で「1000万人俳優」の称号を手にしたパク・ジフンさん。彼のこの成功は、今後多くの若手俳優やアイドル出身者たちにとって、映画界への大きな扉を開く希望の光となったに違いありません。
歴史に翻弄された悲劇の王を、全身全霊で演じきったパク・ジフンさん。皆さんは彼のどんな姿に一番心を打たれましたか?作品を観た感想や、俳優としての彼への期待など、ぜひコメントで熱く語ってください!
出典:https://www.dailian.co.kr/news/view/1618148/?sc=Naver
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