韓国映画界がいま、一人の「若き王」の物語に熱狂しています。
現在、韓国で爆発的なヒットを記録している映画『王と生きる男(왕과 사는 남자)』(チャン・ハンジュン監督作品)。公開からまたたく間に動員数900万人を突破し、韓国で大ヒットの象徴とされる「千万(チョンマン)映画(観客動員数1000万人を超える国民的ヒット作)」の仲間入りを目前に控えています。
この作品で、悲劇の王として知られる端宗(タンジョン)を演じ、観客の涙を誘っているのが、アイドルグループWanna One(ワナワン)出身で、現在は俳優として目覚ましい活躍を見せるパク・ジフン(박지훈)です。
そんな中、かつて「端宗といえばこの人」と言われた元祖・子役スターの俳優、チョン・テウ(정태우)がパク・ジフンへ送った惜しみない賛辞が話題を呼んでいます。
■「元祖」から「新世代」へ。時を超えて愛される端宗という存在
チョン・テウといえば、日本でも人気の高い歴史ドラマ『韓明澮(ハン・ミョンフェ)』や『王と妃』で、若き日の端宗を演じた「歴史ドラマのベテラン」です。韓国の視聴者にとって、端宗というキャラクターを語る上でチョン・テウの名は欠かせません。
チョン・テウは最近行われた独占インタビューで、映画のヒットとともに自分自身の過去の演技が再び注目されていることについて、「時間が経っても、私が演じた端宗を覚えていてくださることは、俳優として大きな光栄です」と語りました。
さらに、パク・ジフンの演技についても言及。「パク・ジフンさんは、ドラマ『弱英雄(ヤックハン・ヨンウン)Class 1(ウェブトゥーン原作の学園アクションドラマ)』の時から、眼差しが本当に素晴らしいと感じていました。今回も彼ならではの感性とエネルギーで、端宗という人物を見事に解釈してくれましたね」と大絶賛。
韓国では、子役出身の俳優が大人になっても活躍し続けることは容易ではありませんが、子役からキャリアを積んだチョン・テウだからこそ、アイドルから俳優へと見事な転身を遂げたパク・ジフンの努力や才能が、より深く伝わったのかもしれません。
■韓国人が愛してやまない「悲劇の王・端宗」の魅力とは?
ここで、日本のファンの方々により深く作品を楽しんでもらうために、少しだけ韓国の歴史的背景をご紹介します。
映画の題材となっている「端宗(タンジョン)」は、朝鮮王朝史上、最も同情を寄せられている王の一人です。わずか11歳で即位したものの、野心家である叔父(後の世祖)によって王位を奪われ、江原道(カンウォンド)の寧越(ヨンウォル)へと追放されてしまいます。
韓国の人々にとって、端宗は単なる「悲運の王」ではなく、短い生涯の中で尊厳を守ろうとした、切なくも気高い象徴のような存在です。
チョン・テウはインタビューの中で、「端宗はただ可哀想なだけの王ではなく、その短い生涯の中でも自らの尊厳を守ろうとした人物だと思います。その部分を、パク・ジフンさんが若い世代の視点でうまく表現してくれました。こうして世代を超えて、端宗という人物が生き続けること自体に大きな意味があります」と、後輩への温かいエールを送りました。
■パク・ジフンの「目の演技」が映画を1000万人へと導く
『王と生きる男』は、1457年の清冷浦(チョンニョンポ、江原道にある景勝地)を舞台に、流刑地となった村を立て直そうとする村長と、王位を追われ流されてきた幼き先王(端宗)の交流を描いた物語です。
パク・ジフンは、これまでのキラキラしたアイドルのイメージを完全に脱ぎ捨て、複雑な感情を繊細な眼差しと抑制された表現力で描き出しました。特に、寂しさと気品が同居するその瞳には、多くの観客が「これこそが新しい時代の端宗だ」と胸を打たれています。
現在、韓国のSNSでは「端宗病(タンジョンアリ、特定のキャラクターに夢中になること)」という言葉が生まれるほど、パク・ジフン演じる端宗に魅了される人が続出しています。
ベテラン俳優チョン・テウからのお墨付きを得て、さらに勢いを増す映画『王と生きる男』。パク・ジフンがアイドルの枠を超え、韓国を代表する「演技派俳優」としての地位を確立した一作となったのは間違いありません。
かつてチョン・テウが演じた切ない端宗を覚えている世代と、パク・ジフンを通じて初めてその歴史に触れる若い世代。この二つの世代が映画館で一つになっている光景こそが、今の韓国エンタメ界の熱さを物語っています。
端宗を演じて「人生キャラクター(一生に残るような最高の役)」を更新したパク・ジフン。皆さんは、彼のどんな演技に惹かれますか?ぜひ皆さんの推しポイントや、作品への期待をコメントで教えてくださいね!
出典:https://www.heraldmuse.com/article/10685854?ref=naver
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