伝説の俳優パク・シニャンが画家として帰ってきた!空白の10年と第4の壁に込めた真実の告白

「私の中に、私を強く支配しているある感情があることに気づきました。それは『恋しさ』でした」

かつて、韓国ドラマ界で「視聴率保証小切手」と呼ばれ、数々の名作を世に送り出してきた名俳優を覚えているでしょうか。大ヒットドラマ『パリの恋人(2004年)』で「僕の中に君がいる」という伝説的な名台詞を残し、日本でも爆発的な人気を博したパク・シニャン(박신양)です。

圧倒的な演技力と完璧な発声、そして役になりきる没入感で知られる彼が、今、カメラの前ではなく「キャンバスの前」で新たな人生を歩んでいます。俳優としての活動を休止していた彼に一体何があったのか。そして、なぜ彼は筆を握ることにしたのか。その背景には、壮絶な闘病生活と、表現者としての切実な叫びがありました。

■「4度の手術と闘病」俳優パク・シニャンを襲った空白の正体

パク・シニャンといえば、韓国では「メロ(ロマンス)の王様」であると同時に、法医学ドラマ『サイン(2011年)』や、型破りな弁護士を演じた『街の弁護士チョ・ドゥルホ(2016〜2019年)』など、ジャンルを問わず強烈なカリスマ性を放つ俳優として知られています。

しかし、近年はその姿をスクリーンやテレビで見かける機会が減っていました。その裏側には、想像を絶する身体的な苦痛があったといいます。彼はこれまでに4回もの腰の手術を受け、さらには甲状腺機能低下症を患いました。

韓国の芸能界では、トップスターが健康上の理由で長期休業に入ることは決して珍しくありませんが、完璧主義者として知られるパク・シニャンにとって、思うように体が動かないという事実は、俳優としてのキャリアを根底から揺るがす大きな試練でした。

この「欠乏」の時間が、彼を芸術の世界へと誘います。俳優としての活動を一時停止せざるを得なかった日々の中で、彼は自分自身の内面と深く向き合うことになったのです。

■ロシア留学時代の記憶と「第4の壁」への挑戦

彼が絵を描き始めたきっかけは、かつて演劇を学ぶために留学していたロシアでの思い出でした。当時、共に切磋琢磨した友人たちへの強烈な「恋しさ(クリウム)」が、彼を画房へと向かわせたのです。最初は小さな一歩でしたが、その情熱は3年、5年、7年と続き、気づけば10年以上の歳月が流れていました。

2023年、彼は初の個人展『第4の壁(제4의 벽)』を開催し、世間を驚かせました。「第4の壁」とは、演劇用語で舞台と客席の間にあるとされる「見えない壁」のことです。俳優はこの壁があるかのように振る舞い、観客は壁越しに物語を覗き見ます。

パク・シニャンはこの言葉をタイトルに掲げることで、俳優としての自分、人間としての自分、そして画家としての自分の間にある境界線を崩そうと試みました。これまでは台本という「他人の言葉」を借りて感情を表現してきましたが、今は「色と質感」という自分だけの言語で内面をさらけ出しているのです。

先日、人気歌手ソン・シギョン(성시경)のYouTubeチャンネルに出演した際、彼はこう語りました。「演技と絵画、舞台とキャンバスを分ける壁は、果たして存在するのだろうか」と。この言葉には、表現の形が変わっても、本質的な芸術への探求心は変わらないという彼の信念が詰まっています。

■俳優から「アーティスト」へ、世宗文化会館で魅せる新たなショウ

そんなパク・シニャンが、来る3月6日から5月10日まで、ソウルの中心部にある世宗(セジョン)文化会館(韓国を代表する総合芸術施設)の美術館にて、2回目となる個人展『パク・シニャンの展示ショウ:第4の壁』を開催します。

今回のタイトルに「ショウ(SHOW)」という言葉を入れた点に、彼の遊び心と決意が感じられます。単に絵を飾るだけの展示ではなく、観客と対面し、自分の人生を翻訳したアートを全身で体感してほしいという思いが込められているのでしょう。

韓国では近年、防弾少年団(BTS)のRM(アールエム)をはじめ、多くのスターがアートへの関心を公言し、自身も創作活動を行う「アート・テイナー(Art + Entertainer)」という言葉が定着しています。しかし、パク・シニャンの場合は、単なる趣味の域を完全に超え、一人の「画家」として専門家からも高い評価を受けています。

病という苦しみを芸術へと昇華させ、再び私たちの前に立ってくれたパク・シニャン。彼がキャンバスにぶつけた「一番熱くて真実の告白」は、ドラマのワンシーン以上に、見る者の心を激しく揺さぶるに違いありません。

かつて『パリの恋人』で私たちをときめかせてくれたハン・ギジュ(役名)が、今は筆を持って私たちに語りかけています。俳優としての復帰を待つ声も多いですが、まずは「画家パク・シニャン」が描き出した自由な世界に触れてみてはいかがでしょうか。

パク・シニャンさんのドラマで一番心に残っている作品や、彼の新しい挑戦についてどう感じますか?ぜひ皆さんの思い出や熱いメッセージをコメントで聞かせてくださいね!

出典:https://www.ilyoseoul.co.kr/news/articleView.html?idxno=513657

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