韓国ミュージカルの聖地・大邱(テグ)が熱い!第20回DIMF開催へ、伝説の演目トゥーランドットが7年ぶりに復活

韓国エンタメといえば、K-POPやドラマを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は今、世界中から熱い視線を浴びているジャンルがあります。それが「Kミュージカル」です。その中心地として知られる慶尚北道(キョンサンプクト)の都市・大邱(テグ)で、今年、記念すべき節目を迎えるビッグイベントが開催されます。

今回は、20周年という大きな節目を迎え、さらなる飛躍を遂げようとしている「大邱国際ミュージカルフェスティバル(DIMF:Daegu International Musical Festival)」の最新ニュースをお届けします。

■ ミュージカルの都市・大邱が迎える「成人の年」

大邱市を舞台に開催される「大邱国際ミュージカルフェスティバル(DIMF)」が、今年でいよいよ20回目を迎えます。開催期間は6月19日から7月6日までの18日間。この期間、大邱の街はまさにミュージカル一色に染まります。

日本では、ミュージカルといえば東京の帝国劇場や劇団四季の専用劇場などをイメージされる方が多いでしょう。韓国でもかつてはソウル一極集中でしたが、この20年間で大邱は「ミュージカルの都市」としての地位を完全に確立しました。一つの都市が特定のジャンルのフェスティバルを20年も続け、地域の代表ブランドに育て上げた例は、韓国国内でも非常に珍しいケースです。

DIMFは単なる興行イベントではなく、今や大邱の「文化的なアイデンティティ」となりました。毎年、国内外から質の高い作品を招致するだけでなく、新人俳優や大学生、創作陣に発表の場を提供し続けることで、大邱を「公演を消費する場所」から「公演を生み出す場所」へと変貌させたのです。

■ 伝説の創作ミュージカル『トゥーランドット』が7年ぶりに帰還!

今回の20周年イベントで最大の目玉となるのが、創作ミュージカル『トゥーランドット(투란도트)』の復活です。DIMFが直接制作し、フェスティバルの看板レパーリーとして愛されてきたこの作品が、実に7年ぶりに新装開店(リニューアル)してステージに戻ってきます。

『トゥーランドット』といえば、プッチーニのオペラでもお馴染みの物語ですが、韓国版ミュージカルは耳に残る美しいメロディと、迫力満点の群舞が魅力。今回のリニューアルでは、単なる再演にとどまらず、より現代的でグローバルな感覚を取り入れたといいます。

特に注目したいのが、演出をハンガリー出身の世界的な演出家、ロバート・アルフォルディ氏が務める点です。さらに、映画版『トゥーランドット:闇の王国』で使用された楽曲2曲が追加され、音楽的な厚みも増しています。DIMF関係者は「過去の成功を再現するだけでなく、これからの20年、DIMFがどのような国際的な感覚を目指すのかを示す『未来宣言』のような作品になる」と自信をのぞかせています。

韓国では「創作ミュージカル(창작 뮤지컬)」という言葉がよく使われます。これは海外のライセンス作品(『レ・ミゼラブル』や『オペラ座の怪人』など)ではなく、韓国独自の脚本や音楽で作られた作品を指します。最近ではこの創作ミュージカルが日本や中国などへ輸出されるケースも増えており、そのクオリティの高さは折り紙付きです。

■ 夢を後押しする「グローバル・ハブ」への挑戦

20周年を迎える今年のDIMFは、公演以外の中身も非常に豪華です。

まず、若手育成への投資が大幅に強化されました。大学生たちが実力を競い合う「大学生ミュージカルフェスティバル」では、参加校への支援金が大幅にアップ。さらに、選定された創作作品5本のうち1本は、なんとニューヨークでショウケース(業界関係者向けの試演会)を行う機会が与えられます。大邱から一気にブロードウェイへとつながる道が開かれるわけです。

また、新たな試みとして以下のイベントも予定されています。
・ミュージカルパブ(俳優や制作者、ファンが交流できる場)
・グローバル・シンポジウム(国内外の専門家による討論)
・アートマーケット(作品の流通や協業を生み出す場)

ただ観客として楽しむだけでなく、ミュージカルに関わるすべての人々がつながる「ハブ(拠点)」としての役割を強めていく姿勢がうかがえます。

ペ・ソンヒョク(배성혁)DIMF執行委員長は、「今年のフェスティバルは20周年を祝うだけでなく、次の20年を設計する舞台になる。大邱を越え、世界が訪れるミュージカルのハブになれるよう万全の準備をしたい」と熱く語っています。

■ 日本のファンにとっても魅力的な「大邱」という選択肢

韓国ドラマやアイドルがきっかけで韓国にハマったファンの方々にとって、大邱は「聖地巡礼」の街としても人気ですよね。BTS(防弾少年団(방탄소년단))のV(ブイ(뷔))やSUGA(シュガ(슈가))の出身地としても有名です。

ソウルから高速鉄道KTX(韓国の最新鋭高速鉄道)に乗れば約1時間40分で到着する大邱は、美味しいグルメの宝庫でもあります。フェスティバルの時期に合わせて大邱を訪れ、昼は美味しい「マクチャン(ホルモン焼き)」や「チムカルビ(辛い牛あばら煮込み)」を楽しみ、夜は世界レベルのミュージカルを堪能する……そんな「推し活+文化体験」の旅も素敵かもしれません。

韓国のミュージカル界は、K-POPアイドルが主演を務めることも非常に多く、推しの新たな一面を発見できる場所でもあります。今回のDIMFでも、未来のスター候補たちが眩しい汗を流す姿を見ることができるでしょう。

20歳

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