CJ ENMが描く次の30年、AI映画アパートや日米マルチスタジオ体制で世界市場へ

Buzzちゃんの見どころ

CJ ENMがAI技術とマルチスタジオ体制を軸にした新戦略を発表しました。製作費を5分の1に抑えたAI長編映画『アパート』や、日本・アメリカの制作拠点を通じて、世界市場での競争力を高める方針です。

■ 生成型AIが変えるコンテンツ制作の未来

韓国のエンターテインメント大手であるCJ ENMが、これからの30年を見据えた新たな成長戦略として「生成型AI(人工知能)」と「マルチスタジオ体制」の強化に乗り出しています。同社はこれまでKコンテンツ(韓国発の文化コンテンツ)を牽引してきましたが、AI技術を導入することで制作効率を飛躍的に高め、グローバル市場での影響力をさらに拡大させる考えです。

特に注目されているのが、制作プロセスへのAI導入です。生成型AIとは、膨大なデータを学習してテキストや音声、動画などを自ら作り出す技術を指します。これを活用することで、これまでは天気やロケ地、大規模なセットの構築といった物理的な制約に縛られていた制作環境が改善され、より柔軟な撮影が可能になります。また、業界全体で課題となっている制作費の高騰を抑える効果も期待されています。

すでに具体的な成果も出ています。CJ ENMは2024年4月に、同社初となるAI長編映画『アパート』を公開しました。この作品では、出演俳優を除く背景や幽霊、怪物といった視覚的要素のほとんどをAIで具現化しています。その結果、製作費は約5億ウォン(約5,500万円)に抑えられ、これは一般的な映画製作費の約5分の1という驚異的なコストダウンを実現した事例として評価されました。また、2025年にはYouTubeで公開したAIアニメーションシリーズ『カット・ビギ』が、累積2,200万ビューを突破するなど、デジタル分野でも成果を上げています。

■ 世界主要拠点での「マルチスタジオ」戦略

CJ ENMは技術革新と並行して、世界各地でコンテンツを直接制作する「マルチスタジオ体制」の構築を加速させています。

アメリカでは、2022年に買収した制作会社「フィフス・シーズン(旧エンデバー・コンテント)」を拠点に事業を展開しています。同社はApple TV+のヒット作『セヴェランス(邦題:セヴェランス 断絶)』などを手掛けた実績があり、ハリウッドでの影響力を強めています。また、2025年にはアジア系のクリエイターや物語を発掘するための新レーベル「ファーストライト・ストーリーハウス」を設立しました。

日本では、TBSや動画配信サービスのU-NEXTと共同で合弁会社「スタジオモノリス」を設立しました。日本のIP(知的財産)にCJ ENMの制作システムを融合させ、日本市場に最適化された競争力の高いコンテンツを生み出す計画です。

韓国国内では、ドラマ制作に特化したスタジオドラゴンと、バラエティや映画、デジタルコンテンツを幅広く手掛ける「CJ ENMスタジオス」の2社が中心的な役割を担っています。2016年に設立されたスタジオドラゴンは、『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』や『ミスター・サンシャイン』、『愛の不時着』といった世界的ヒット作を次々と輩出し、現在はNetflixやDisney+などのグローバルOTT(インターネット経由の動画配信サービス)とも深く連携しています。

CJ ENMはGoogle(グーグル)とも協力し、画像生成ツールの「イマジェン(Imagen)」や動画生成モデル「ヴィオ(Veo)」などを活用した実験を続けています。AIという最先端の武器と、世界に広がる制作拠点を組み合わせることで、次の30年もコンテンツ大国としての地位を確固たるものにする構えです。

出典:https://www.businesspost.co.kr/BP?command=article_view&num=439109

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ スタジオドラゴン

2016年にCJ ENMのドラマ部門から独立して設立された、韓国最大手のドラマ制作会社です。企画から投資、制作、流通までを一貫して行う「スタジオモデル」を韓国でいち早く確立しました。数々のヒット作を生み出し、現在は韓国国内だけでなくグローバルな制作スタジオとして認知されています。

■ OTT(オーバー・ザ・トップ)

Netflix、Disney+、Amazon Prime Videoなどのように、放送局を介さずインターネットを通じて直接視聴者にコンテンツを提供する動画配信サービスの総称です。韓国では地上波放送よりも、こうしたOTT向けのオリジナルドラマが高い製作費をかけ、自由な表現で制作される傾向が強まっています。

Buzzちゃんの感想

制作費を5分の1に抑えられるなんて、これからのドラマ制作がガラッと変わりそうですよね。私は『財閥家の末息子』のような、凝った演出やCGが重要なミステリー作品が大好きなので、AIでもっと自由でクオリティの高い映像が観られるようになるのは大歓迎です。ただ、好きな俳優さんの演技がAIに置き換わっちゃうのはちょっと寂しい気もします。皆さんは、AIが作った映画やアニメに興味がありますか?それとも、やっぱり人間が作る温かみを重視したい派ですか?

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