夏休み、見知らぬ異国の街で自分と似たような年齢の少女に出会う――。そんな、まるで小説のようなキラキラとした瞬間を切り取った一作がいま、韓国で静かな感動を呼んでいます。
今回ご紹介するのは、キム・ジヒ(김지희)監督が手掛けた映画『スジンとダハオ(수진과 다하오)』。この作品は、韓国の少女スジン(수진)が日本の京都を訪れ、そこで出会った日本の少女ダハオ(다하오)と共に過ごした夏休みを記録した、ドキュメンタリーと劇映画の境界線にあるような物語です。
なぜこの映画がいま、韓国で注目を集めているのか。そして、監督があえて「何もせずにただ見守る」という独特の手法をとった理由とは何だったのでしょうか。
■「言葉」を介さないからこそ深まる、二人の特別な距離感
物語の舞台は、日本人にとっても馴染み深い「京都(日本の古都、韓国人観光客に非常に人気の高いエリア)」です。韓国の少女スジンは、夏休みを利用して京都へと向かいます。そこで出会ったのが、現地に住む少女、ダハオでした。
驚くべきことに、この映画にはあらかじめ決められた「台本」がほとんど存在しません。キム・ジヒ監督は
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