今、韓国ドラマ界で「これさえあれば成功は約束されたも同然」と言われる強力な武器があるのをご存知でしょうか?それは、韓国発のデジタルコミック「Webtoon(ウェブトゥーン)」の原作IP(知的財産)です。
かつては「漫画の実写化」といえば、原作ファンの厳しい目に晒されるリスクも高いと言われていました。しかし現在、その流れは完全に逆転。検証されたストーリーの面白さと、すでに形成されている強固なファン層を背景に、Webtoon原作のドラマは「興行保証小切手(ヒットを約束する手形)」として、放送局や配信プラットフォームにとって欠かせない存在となっています。
今回は、なぜこれほどまでにWebtoon原作が重宝されるのか、そしてこれから公開される注目の実写化作品について、現地の熱い視線と共にご紹介します。
■ 伝説の始まり『梨泰院クラス』から最新ヒット作『模範タクシー3』へ
Webtoon原作ドラマの快進撃を象徴する作品といえば、やはり2020年に社会現象を巻き起こした『梨泰院クラス(이태원 클라쓰)』は外せません。パク・ソジュン(박서준)が演じた主人公パク・セロイの髪型を真似するファンが続出し、最終回の視聴率は16.5%(ニールセンコリア調べ)という驚異的な数字を記録しました。
この成功がターニングポイントとなり、制作側は「独創的なキャラクターと没入感のあるストーリーが担保されたWebtoon」を奪い合うように確保し始めました。最近でも、その勢いは衰えるどころか加速しています。
特に注目を集めているのが、2026年に放送された『模範タクシー3(모범택시 3)』です。このシリーズは、法の網をかいくぐる悪党たちを成敗する「ダークヒーロー」を描いた人気Webtoonが原作。主演のイ・ジェフン(이제훈)とピョ・イェジン(표예진)の活躍により、シーズン3でも最高視聴率14.2%を叩き出し、「続編は失敗する」というジンクスを軽々と打ち破りました。
ここで少し解説を加えると、韓国ではドラマの「シンクロ率(俳優が原作キャラクターにどれだけ似ているか)」が非常に重視されます。韓国のファンは原作への愛情が深いため、キャスティングが発表されるたびに、SNSではファンによる「仮想キャスティング(自分が推薦する俳優のまとめ)」が活発に行われるのも、韓国ならではの光景ですね。
■ なぜWebtoon原作は「世界」で勝てるのか?
Webtoon原作が愛される理由は、単に「面白いから」だけではありません。制作サイドにとっては、企画段階で「読者の反応」というビッグデータがすでに手元にあることが最大のメリットです。
韓国の制作会社関係者によると、オリジナルの脚本を一から書くよりも、すでにウェブ上で何百万回も読まれている作品をベースにする方が、広告の誘致や海外への輸出が格段にスムーズに進むといいます。
例えば、キム・ユジョン(김유정)主演の『親愛なるX(친애하는 X)』は、放送前から海外での視聴予約が40万件を超えるという異例の事態となりました。また、日本でもLINEマンガなどで配信されている作品が多く、日本のファンにとっても「あの漫画がついにドラマで見れる!」という親近感が、ヒットへの近道となっているのです。
韓国では「OTT(Over The Top/NetflixやDisney+などの動画配信サービス)」の普及により、全世界へ同時にコンテンツが配信されることが当たり前になりました。Webtoonというデジタルネイティブな形式は、スマホ一つで世界中のファンが同時に読み進めることができるため、ドラマ化した際の波及効果が、かつての紙媒体の漫画とは比較にならないほど巨大なのです。
■ 次なる「神ドラマ」はこれ!2026年下半期の注目ラインナップ
さて、これから期待されているWebtoon原作ドラマにはどのようなものがあるのでしょうか。
最も期待値が高い作品の一つが、日本でも絶大な人気を誇る『再婚承認を要求します(재혼 황후)』です。ファンタジー宮廷ロマンスの頂点とも言われるこの作品は、皇后ナビエが皇帝ソビエシュに離婚を突きつけ、自ら再婚を宣言するという痛快なストーリー。キャスティングには、スエ(수애)やハン・ソヒ(한소희)など、気品溢れる女優たちの名前がファンの間で常に挙がっており、正式なキャスト
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