世界を魅了するソプラノ歌手【イム・ソネ(임선혜)】が20年近く続ける希望分かち合いコンサートの真実

Buzzちゃんの見どころ

デビュー28年目を迎えた世界的なソプラノ歌手イム・ソネ(임선혜)が、2009年から18年にわたり、出演料なしの「希望分かち合いコンサート」を通じて、文化から疎遠な田舎の聖堂や療養院へ歌声を届けています。

■ 世界が認めたソプラノ、イム・ソネの原点

国際舞台デビュー28年目を迎える世界的なソプラノ歌手、イム・ソネ(임선혜)の2026年最初のステージは、豪華なコンサートホールではありませんでした。1月中旬、彼女が向かったのは全北特別自治道(韓国南西部の地域)の小さな村にある聖堂と療養院です。そこで開催されたのは、彼女が18年間続けている「希望分かち合いコンサート(以下、ヒナコン)」でした。

ニューヨーク・タイムズが「まばゆいばかりに輝くソプラノ」と称賛し、巨匠ルネ・ヤコブス(René Jacobs)が「私が知る中で最も優れた演技者であり歌手の一人」と認める彼女にとって、この現場は一見すると対照的に映るかもしれません。しかし、聖堂の司祭館で信者たちが作ったラーメンやおでんを食べて体を温め、お年寄りたちが彼女の歌を聴いて「生きている間にこんな歌を聴けるなんて」と涙を流す光景こそが、彼女にとって最も本質的なステージであるといいます。

■ 音楽を通じた「分かち合い」の循環

「ヒナコン」は2009年にソウルの明洞聖堂(韓国カトリックの象徴的な大聖堂)の文化祝祭から始まりましたが、2013年からは独自の運営構造へと転換しました。都市部の機関や本堂の招きで「希望公演」を行い、その収益金を使って、音楽に触れる機会が少ない地方の聖堂や福祉施設、病院を訪れる「分かち合い公演」を開催するという仕組みです。

この「分かち合い公演」において、演奏家たちは出演料を受け取らずに才能寄付(自分の持つ技術や知識を無償で提供する社会貢献活動)の形式をとっています。自分たちが受けた恩恵をそれぞれの才能で再び分かち合うこの形が、音楽家たちの自尊心と喜びとなり、20年近く続く文化として定着しました。

特に昨年、江陵にあるホスピス(末期患者などの緩和ケアを行う施設)での経験は、活動の意義をより深めました。ある患者が彼女の音楽をきっかけに心の扉を開き、その2日後に安らかに旅立ったというエピソードは、この活動が「より遠く、より小さな場所へ行くこと」の重要性を再確認させるものとなりました。

■ 「歌が世界に持つ意味」への答え

ソウル大学声楽科を卒業し、ドイツの国立音楽大学で最高演奏者課程を終えたイム・ソネは、1999年に23歳の若さで古楽(ルネサンスやバロック時代の音楽)の巨匠フィリップ・ヘレヴェッヘ(Philippe Herreweghe)に見出されました。その後、名だたる指揮者たちと共演し、ベルリンやパリの主要なオペラ舞台に立ちましたが、彼女の心には常に「歌が世界に何の意味を持つのか」という問いがあったといいます。

その答えは、ある日聖堂で座っていた時に浮かんだ「慰め」と「喜び」という言葉でした。当初は自分が他者に与えるものだと考えていましたが、やがて「自分がまず慰められ、喜んでいるからこそ、他者にもその喜びが伝わるのだ」という信念に変わりました。

現在も彼女は、歌詞の翻訳一つ一つにこだわり、舞台では「人に見せるためではなく、自分の祈りになるように」と願いながら歌い続けています。2026年も、慶尚南道の馬山(マサン)や巨済(コジェ)、江原道の江陵、そしてソウルへと続く5回の巡回公演が予定されており、その歌声は多くの人々に希望を届け続けています。

出典:https://www.catholictimes.org/article/20260508500090

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 才能寄付(チェヌンキブ)

韓国では、専門的な知識や技術を持つ人が無償で社会貢献を行うことを「才能寄付(チェヌンキブ)」と呼び、非常に一般的です。芸能人がコンサートの収益を寄付するだけでなく、今回のように直接施設を訪れて無償で公演を行うことも、尊敬される活動の一つとして広く知られています。

■ 古楽(高音楽)

バッハやヘンデルなどが活躍したバロック時代以前の音楽を、当時の楽器や奏法を用いて再現するジャンルのことです。ヨーロッパでは非常に伝統があり、この分野のソリストとしてアジア人がトップレベルで活躍し続けることは、非常に高い技術と音楽的理解が認められた証といえます。

Buzzちゃんの感想

世界で活躍するイム・ソネさんが、出演料をもらわずに田舎の療養院で歌っているなんて、本当に素敵ですよね。ドラマ『財閥家の末息子』みたいな復讐劇や権力争いもハラハラして面白いですが、こういう心温まる実話を聞くと、音楽の持つ本当の力を感じて優しい気持ちになれます。皆さんは、自分の才能を誰かのために使っているスターのエピソードで、他に知っているものはありますか?それとも、やっぱり華やかなステージに立つ姿だけを見たい派ですか?

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