俳優の演技以外はすべてAI?CJ ENMが放つ映画アパートが提示するコンテンツ制作の未来

Buzzちゃんの見どころ

俳優の演技のみを撮影し、背景や視覚効果のすべてをAIで具現化した映画『アパート』が公開されました。撮影期間はわずか4日間、製作費は約5億ウォンという驚きの効率化を実現し、5月1日からTVINGで配信されます。

■ 俳優の演技とAI技術が融合した新しい制作スタイル

韓国のエンターテインメント大手であるCJ ENMは、2026年4月30日、ソウル龍山区にあるCGV龍山アイパークモールにて「革新のシナジーと共に作り上げた映画『アパート』」をテーマに「CJ ENMカルチャートーク」を開催しました。このイベントでは、AI(人工知能)を全面的に活用した新しい映画制作の形が提示され、大きな注目を集めています。

映画『アパート』は、死者の魂を見ることができる主人公が、あるアパートで遭遇する事件を描いたオカルトスリラー作品です。本作の最大の特徴は、俳優の演技だけを実際に撮影し、背景やモンスター、流れる水といった視覚要素のほぼすべてをAIで生成した点にあります。一部のシーンにAIを利用するのではなく、全編を通してこの手法を採用したことは、これまでの映画制作の常識を覆す試みとなりました。

本作で警備員役を演じた俳優のキム・シニョン(김신용)は、「スタジオ撮影中に結果を想像してはいましたが、完成した映像は期待以上でした。AIは映画やドラマ制作における新しい道具になり得ますし、俳優にとっても活動の場を広げるチャンスになると期待しています」と語っています。

■ バーチャルプロダクションによる効率的な撮影と課題

今回の撮影は、バーチャルプロダクション(スタジオの壁面に設置された大型LEDスクリーンに背景映像を投影しながら撮影する手法)で行われました。これにより、俳優は従来のクロマキー撮影(緑色の背景での撮影)とは異なり、実際に完成に近い背景を見ながら演技をすることができたため、作品への没入感が高まったといいます。

驚くべきはその制作スピードです。撮影期間はわずか4日間という短期間で終了しました。また、製作費は約5億ウォン(約5500万円)に抑えられています。CJ ENMのAI Studioチーム長を務めるチョン・チャンイク(정창익)氏は、「AIを活用することで、日常的なシーンと怪獣が登場するような特殊なシーンの間で製作費の差が少なくなります。これにより、これまで予算の問題で諦めていたジャンル物への挑戦が容易になるはずです」と、その利点を強調しました。

一方で、AI特有の課題も浮き彫りになりました。現在のAI学習データは欧米中心であるため、韓国特有のアパートの内装を再現しようとすると、中国や日本風のデザインが混ざってしまう問題が発生したそうです。制作チームは独自のパイプラインを構築し、それらを修正することで、より正確な「韓国らしい空間」を完成させました。

■ K-コンテンツの競争力を高めるAIの役割

CJ ENMは、今回のプロジェクトを始まりの一歩と位置づけています。同社のコンテンツイノベーション担当であるペク・ヒョンジョン(백현정)氏は、「急変するグローバル市場でK-AIの競争力を確保するため、官民学が協力した現場中心のエコシステム構築に力を入れています」と述べ、今後ドラマや広告制作にもAIを段階的に適用していく方針を明らかにしました。

制作陣が最も重要視したのは、「感情や表現は人間(俳優)が担当し、それ以外の領域でAIを活用する」という役割分担です。技術がどれほど進化しても、物語の核心にある俳優のエネルギーは代替できないという信念が、今回の制作の基盤となっています。

映画『アパート』は、5月1日から韓国のオンライン動画配信サービス(OTT)であるTVING(韓国の大手配信プラットフォーム)を通じて公開される予定です。

出典:https://www.asiatoday.co.kr/kn/view.php?key=20260430010009820

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 韓国における「アパート」の意味

韓国で「アパート」は、日本でいう高層マンションのような集合住宅を指します。人口が密集する韓国では最も一般的な住居形態ですが、閉鎖的な空間や隣人との距離感が、映画『コンクリート・ユートピア』やドラマ『ハピネス』のように、パニックやホラーの舞台として頻繁に選ばれる理由になっています。

■ バーチャルプロダクション(Virtual Production)

最新の映像制作技術の一つです。巨大なLEDスクリーンに3DCGの背景をリアルタイムで映し出し、その前で俳優が演技をします。天候や時間に左右されず、ロケに行かなくてもスタジオ内で自由な背景を作れるため、SFやファンタジー作品、さらには今回のようなAI映画での活用が急速に広がっています。

Buzzちゃんの感想

私は『財閥家の末息子』のようなミステリーやスリルがある作品が大好きなので、この『アパート』の不気味な雰囲気にはすごく惹かれちゃいます。背景が全部AIだなんて信じられないくらいリアルで、技術の進歩にワクワクしちゃいますね。恋愛中心じゃない硬派なスリラーという点も、個人的にはすごく期待しているポイントなんです。皆さんは、背景がすべてAIで作られた映画と聞いて、「最新技術を早く観てみたい」と思いますか?それとも「やっぱり本物のセットの方が味がある」と感じますか?

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