韓国映画界の重鎮であり、日本でも『オールド・ボーイ』などのヒット作で知られる名優チェ・ミンシク(최민식)。そんな彼が今、韓国の若者たちの間で「可愛すぎる!」と爆発的な人気を集めているのをご存知でしょうか?
これまでの「強面(こわもて)」や「カリスマ」といったイメージを覆し、ファンとの交流を全力で楽しむ彼の姿は、まさに新境地。今回は、韓国で社会現象となっているチェ・ミンシクの「ギャップ萌え」の正体と、話題のワードについて詳しく紐解いていきます。
■伝説の男が「チャ・ムヒ」に?映画館で起きた異変
事の始まりは、韓国で観客動員数1,000万人を突破する大ヒットを記録した映画『破墓(パミョ)』(巫堂や風水師が不可解な事件に挑むサスペンス・スリラー)の舞台挨拶でした。
韓国では「舞台挨拶(ムデインサ)」という文化が非常に盛んです。公開直後の週末などに、監督や主演俳優が映画館を回り、上映前後に観客へ感謝を伝えるイベントですが、ここでチェ・ミンシクが見せた振る舞いがSNSで拡散され、大きな話題を呼びました。
なんと、還暦を過ぎた大御所俳優である彼が、ファンからプレゼントされた「ハローキティ」や『ドラえもん』の妹「ドラミちゃん」のカチューシャ、さらには手編みのマフラーなどを次々と身につけて登場したのです。
ここで注目したいのが、ファンが彼に付けたニックネーム「チャ・ムヒ(차무희)」です。これは、彼がドラマ『カジノ(ディズニープラスで配信された大ヒット作)』で演じた伝説のギャンブラー、チャ・ムシク(차무식)の名前をもじったもの。
韓国では、名前に「ヒ(희)」をつけると女性らしく、どこかお淑やかで可愛らしい響きになる傾向があります。恐ろしいボスだった「チャ・ムシク」が、ファンの愛に包まれて可愛い「チャ・ムヒ」に変身した――。このユーモア溢れるネーミングセンスこそ、韓国ファン特有の親しみの込め方なのです。
■通訳不能!?「ドラミちゃん」に込められた愛の二重生活
元記事のタイトルにもある「この『ドラミ』、通訳できますか?」という言葉には、単なるキャラクター名以上の意味が込められています。
一つは、文字通り彼がドラミちゃんのカチューシャを付けて、まるでお人形さんのように愛らしく(?)振る舞ったこと。そしてもう一つは、韓国語の「ドラ(돌아)」という言葉が持つニュアンスです。韓国では、予想外の行動をしたり、テンションが振り切れたりしている状態を「ドッタ(돌았다/回った、転じて、おかしくなった)」と表現することがあります。
もちろんこれは悪口ではなく、「あの大俳優がここまでやってくれるなんて、いい意味で正気じゃない(最高すぎる)!」という、最大級の賛辞を込めたジョーク。そんな彼の「覚醒した可愛さ」を、日本のファンにどう伝えればいいのか?という、うれしい悲鳴がこのタイトルには表れているのです。
■「ファンとの距離」を大切にする韓国の芸能文化
なぜ、これほどまでにチェ・ミンシクの行動が支持されているのでしょうか。そこには、韓国特有の「ファンカフェ(特定の芸能人を応援するオンラインコミュニティ)」文化や、俳優とファンの距離の近さが関係しています。
韓国のファンは、自分の推し(応援する対象)に対して、まるでお菓子をあげるようにプレゼントを贈り、俳優もまた、それに応えることが美徳とされています。若手アイドルならまだしも、チェ・ミンシクのような「先生」と呼ばれるレベルのベテランが、若者の文化に歩み寄り、笑顔でカチューシャを付ける姿は、世代を超えた感動を呼びました。
彼はあるインタビューで、「ファンの皆さんが用意してくれたものを断る理由がない。皆さんが喜んでくれるなら、いくらでも付けるよ」と語っています。この謙虚さとサービス精神こそが、彼が長年トップスターであり続ける理由なのかもしれません。
■まとめ:次はどんな姿を見せてくれる?
強烈な演技で私たちを圧倒してきたチェ・ミンシク。スクリーンの中の「怪物」のような姿と、舞台挨拶で見せる「隣のおじいちゃん」のような優しい笑顔のギャップに、沼落ちするファンが続出しています。
「チャ・ムシク」のようなハードな役柄も魅力的ですが、ファンと一緒に楽しむ「チャ・ムヒ」としてのチェ・ミンシクも、これからの韓国エンタメ界にとって欠かせない存在になりそうです。
もし皆さんが劇場でチェ・ミンシクに会える機会があったら、どんなプレゼントを渡してみたいですか?「こんなカチューシャを付けてほしい!」といったリクエストや、彼の出演作で一番好きな役柄など、ぜひコメントで教えてくださいね!
出典:https://www.hankookilbo.com/news/article/A2026022221410000811?did=NA
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