20年ぶりの続編となる映画『プラダを着た悪魔2』の公開を前に、アジア人へのステレオタイプな描写や人種差別論争が勃発しています。さらに話題を呼んでいた著名人のカメオ出演シーンが全削除された事実も判明しました。
■ 20年ぶりの復活を遂げるレジェンド映画の帰還
世界中で社会現象を巻き起こした伝説的ファッション映画の続編『プラダを着た悪魔2(以下、原題の略称『悪プラ2』)』が、公開を前にして予期せぬ論争に巻き込まれています。今作は、伝説的なファッション誌「ランウェイ」の編集長ミランダと、20年ぶりに企画エディターとして戻ってきたアンドレア、そして高級ブランドの役員へと成長したエミリーが再会する物語です。激変したメディア環境の中で、再びファッション界の主導権を握るために奮闘する彼女たちのキャリアを描いています。
前作の主役であるメリル・ストリープ(메릴 스트립)とアン・ハサウェイ(앤 해서웨이)は、2026年4月13日に韓国を訪問し、大々的なプロモーション活動を行いました。二人が韓国の伝統的な美しさを象徴する「コッシン(꽃신:花の刺繍が施された伝統的な靴)」を贈られたエピソードは、SNSでも大きな話題となり、映画への期待感は最高潮に達していました。実際に予約販売が開始されると、前作を凌ぐ圧倒的な勢いで前売り率1位を記録し、興行成功は確実視されていた状況です。
■ アジア人キャラクターに対する差別的描写への批判
しかし、公開直前の4月21日、中国メディアを通じて「劇中のアジア人描写が人種差別的である」という指摘が上がり始め、瞬く間に批判が拡散しました。問題となっているのは、予告編に登場した主人公アンディの助手「チン・ジョウ(秦舟)」というキャラクターです。
この役を演じたのは中国系俳優のシュン・ユーティエン(선위톈)ですが、華やかなファッション業界が舞台であるにもかかわらず、彼だけが大きな眼鏡にチェック柄のシャツという、いわゆる「ナード(内向的なオタク)」なスタイルで描かれています。さらに、上司であるアンディに対して社会性に欠ける態度を取ったり、相手を当惑させるような言動を繰り返したりする設定が、西洋社会が抱く「勉強はできるが社交性のないアジア人」というステレオタイプを助長していると批判されています。
特に深刻視されているのが名前の設定です。「チン・ジョウ(Chin Zhou)」という発音が、欧米でアジア人を蔑称する際に使われる「チンチョン(Ching Chong)」という言葉を連想させるという主張が広まり、中国国内では不買運動(ボイコット)の動きが本格化しています。韓国のネットユーザーからも「アジアでのプロモーションには熱心だったのに、内容がこれでは裏切られた気分だ」「コッシンまで受け取っておきながら、このような描写を許容したのか」といった厳しい声が相次いでいます。
■ 期待された豪華カメオ出演シーンの全削除
作品を取り巻く雑音は人種差別問題だけに留まりません。映画の公開前から目玉として宣伝されていた豪華なカメオ出演シーンが、最終版の本編には含まれていないことが明らかになりました。
まず、ミランダの実際のモデルとして知られ、米「VOGUE」の編集長を務めるファッション界の女帝アン・ハサウェイ(안나 윈투어)の出演シーンがカットされました。デイヴィッド・フランケル監督によれば、アンナは撮影現場を訪れた際に短い「ギャグシーン」を撮影したものの、作品のメタ的な視点が強まりすぎるという判断で削除を決定したとのことです。さらに、撮影時のピントが合っていなかったという技術的な問題も重なり、再撮影も困難だったと説明されています。
また、人気ドラマ『ユーフォリア』などで知られる人気若手女優シドニー・スウィーニー(시드니 스위니)の出演分も削除されました。彼女はエミリーの重要な顧客として本人役で登場する予定でしたが、制作陣は「全体の構成の流れに合わない」という理由で苦渋の決断を下しました。
20年ぶりの華麗な帰還を果たすはずだった『プラダを着た悪魔2』ですが、人種差別問題や広報ポイントだった有名人の欠席など、公開を前に多くの課題を残す形となりました。アジア市場での反発が今後の興行成績にどのような影響を与えるのか、世界中の関心が集まっています。
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ 来韓(ネハン:내한)
海外のスターがプロモーションなどの目的で韓国を訪問することを指します。韓国は世界的に見ても映画市場の影響力が大きく、ハリウッドスターがアジア圏の拠点として韓国を訪れ、韓国の伝統文化を体験したりファンサービスを行ったりすることが一つの重要な宣伝文化として定着しています。
■ コッシン(꽃신)
「花の靴」という意味で、美しい刺繍が施された韓国の伝統的な履物です。古くからおめでたい席や特別な日に履かれるもので、現代では韓国を訪れた貴賓への敬意や歓迎の意を込めた贈り物として選ばれることがよくあります。
前作は私の人生映画の一つだったので、今回のニュースは正直複雑な気持ちです。私は『財閥家の末息子』のように賢いキャラクターたちが活躍する物語が大好きなんですが、今どきアジア人をステレオタイプで描く設定は少し時代遅れに感じちゃいますね。皆さんはこの論争を聞いても映画館に足を運びたいですか?それとも内容を確認してから決めますか?
コメント