韓国エンタメ界の「絶対強者」といえば、どの企業を思い浮かべますか?BTSやSEVENTEENが所属するHYBE(ハイブ)も有名ですが、その土台となるプラットフォームや放送局、そして世界最大のK-POP授賞式「MAMA AWARDS(ママイ・アワード)」を運営しているのが、巨大資本を誇る「CJ ENM(シージェイ・イーエヌエム)」です。
今、そのCJ ENMの舵取りを担い、次世代のリーダーとして熱い視線を浴びている一人の女性がいます。それが、イ・ギョンフ(이경후)ブランド戦略担当室長です。今回は、彼女がどのようにして韓国コンテンツを世界規模に成長させ、日本でもお馴染みの「ZB1(ゼベワン)」や「ME:I(ミーアイ)」の成功を支えてきたのか、その舞台裏に迫ります。
■ K-POPファンなら誰もがお世話になっている「CJ」の令嬢
イ・ギョンフ室長は、CJグループのイ・ジェヒョン(이재현)会長の長女として、1985年に生まれました。彼女がいわゆる「財閥(チェボル=家族経営の巨大企業グループ)」の令嬢として、ただ恵まれた道を歩んできたわけではないことは、その経歴が物語っています。
米国の名門コロンビア大学でフランス文学を学び、同大学院で組織心理学の修士号を取得。その後、CJグループの企画チームや商品開発、アメリカ地域本部でのマーケティングを経て、現在のCJ ENMへと移りました。
ここで日本のファンにとって重要なのは、彼女が「イ・ミギョン(이미경)」副会長の役割を受け継ぐと目されている点です。イ・ミギョン氏は、映画『パラサイト 半地下の家族』のアカデミー賞受賞を陰で支え、K-POPを世界に広めた「韓流のゴッドマザー」。イ・ギョンフ室長は、そのカリスマ的な叔母の意志を継ぎ、現在は音楽コンテンツ事業本部のCCO(最高クリエイティブ責任者)も兼任しています。
■ 2025年のV字回復!「MAMA」の爆発的ヒットと配信戦略
最近発表された2025年の業績によると、CJ ENMは営業利益を前年比で約27%も増加させ、見事な復活を遂げました。この成功の裏には、イ・ギョンフ室長が推し進める「ブランド戦略」と「グローバル展開」があります。
特に注目すべきは、音楽事業の成長です。2025年11月に香港で開催された「MAMA AWARDS」は、歴代最大の売上と利益を達成しました。K-POPファンにとって「MAMA」は、一年の締めくくりを飾る最高の祭典。そのステージ構成や海外展開の意思決定に、彼女の感性が反映されているのです。
また、配信プラットフォーム「TVING(ティービング)」の成長も見逃せません。現在、韓国ではNetflix(ネットフリックス)に対抗するため、TVINGとSK系の「Wavve(ウェーブ)」の合併が進められています。これが実現すれば、韓国最大級のOTT(インターネットを介した動画配信サービス)が誕生することになり、日本のファンにとっても「これまで以上に韓国ドラマや音楽番組が視聴しやすくなる」というメリットが期待されています。
■ 「ZB1」から「ME:I」まで、次世代スターを生む仕組み
イ・ギョンフ室長が描く戦略の中で、日本のファンに最も近いのが「オーディション番組」と「アーティストのグローバル展開」です。
CJ ENM傘下のMnet(エムネット)が制作したサバイバル番組『BOYS PLANET(ボーイズ・プラネット)』から誕生したZEROBASEONE(ゼロベースワン、通称:ZB1)は、日本デビューでも爆発的な人気を博しました。さらに、日本版『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』から生まれたME:I(ミーアイ)や、番組『I-LAND 2(アイランド2)』を通じて結成される新グループなど、彼女が指揮を執る音楽部門は、常に「新しい推し」を提供し続けています。
韓国では「兄弟経営」の文化が根強く、弟のイ・ソンホ(이선호)氏が食品(CJ第一製糖)やバイオ分野を、姉のイ・ギョンフ氏がメディア・エンタメ分野を担当するという役割分担が明確になりつつあります。この「姉弟タッグ」によって、私たちが楽しんでいるK-FOODとK-ENTが、より強力に結びついていくことでしょう。
■ 現場を愛する「細やかなリーダー」としての素顔
関係者によると、イ・ギョンフ室長は非常に気さくで飾らない性格だといいます。その一方で、仕事に対しては非常に꼼꼼(コムコム=几帳面、丁寧)で、現場の細部にまで気を配る情熱的なスタイル。
彼女の夫であるチョン・ジョンファン(정종





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