K-POPボーイズグループの戦線に、いま大きな変化が起きようとしている。これまで大手事務所が圧倒的な支配力を持つ業界で、中堅・新興事務所が次々と新しいボーイズグループの立ち上げを宣言。「中小事務所アイドル」の大逆襲が予告されているのだ。
大型事務所の独占体制に風穴を開けようとする彼らの挑戦は、日本の韓流ファンにとっても見逃せない。個性的なコンセプトと綿密な企画力を武器に、これからのK-POPシーンを大きく揺さぶろうとしている新しい勢力たちを追ってみた。
■「Boy 2 Planet」出身者集結、ISTエンターテインメントの新星TUNEX
まず注目を集めているのが、ISTエンターテインメント所属の新人グループ・TUNEX(ツューネックス)だ。3月3日午後6時に1枚目のミニアルバム『SET BY US ONLY』でデビューを予定している。
メンバーはパク・ドンギュ、キム・シファン、ATTIC、キム・インフ、タイ、ムン・ソンジュン、ジオンの7人で構成。なかでも注目すべきは、Mnetのオーディション番組『Boy 2 Planet(ボーイズツープラネット)』に出演していたメンバーが複数含まれているという点だ。グローバルなオーディション経験を持つメンバーたちが集まることで、国際的な競争力を備えたグループになると期待される。
グループ名のコンセプトも興味深い。シグネチャーキーワードの「TUNE」と二つの意味を持つ「X」を組み合わせた名前で、「規定されない方式で境界を超え拡張していく」というアイデンティティを表現している。音楽を愛する7人の最も正直で自由な瞬間を詰め込んだというデビューアルバムは、タイトル曲「내가 살아있다는 증거」(僕が生きている証)で、メンバーたちの素の魅力を全開にしてくるという。
何より驚きなのは、公式な宣伝がなくてもInstagramとYouTubeで約10万フォロワーを集めているということ。デビュー前からファン層を形成している稀有なケースで、SNS時代ならではの新しい推し活動の形を象徴している。
■김재중プロデュースのふたつのグループが同時始動
一方、俳優・歌手として活躍するキム・ジェジュン(김재중)が代表を務める事務所「INCODE」も大きな動きを見せている。25日に公式SNSを通じて、所属の男性練習生11人を2つのチームに分けてのボーイズグループデビューを正式発表したのだ。
5人組は「KEYVITUP(キービットアップ)」、6人組は「VAY ONN(ベイオン)」という名前で、それぞれ4月と6月のデビューを目指して準備を進めている。キービットアップはテファン、ヒョンミン、セナ、ジェイン、ルキアで構成。ベイオンはマサト、セン、スンジャヤン、フェンジンウェイ、テル、マノの6人だ。
INCODE側は「2つのチームは完全に異なるコンセプトと音楽的方向性を持っている」と発表し、「各チームのアイデンティティと魅力を最大化してグローバルファンに披露する予定」とコメントしている。
実は、このメンバーたちは既にファンとの接点を作り始めている。昨年11月のデビュープロジェクト『INTHE X』での初お披露目に始まり、12月のミニファンミーティング、1月の『Fortune Tour』、2月21日のファンミーティング『Epilogue: End=Beginning』を通じて、デビュー前からファンたちとコミュニケーションを取ってきた。こうしたアプローチは、ファンの期待値を高める賢い戦略といえるだろう。
■Min Hee-jinの独立レーベルが仕掛ける謎のプロジェクト
そして最も注目度が高いのが、Min Hee-jin(ミンヒジン)が設立した独立レーベル「OOAK records(オーエーク・レコーズ)」だ。同レーベルは公式ウェブサイトを通じて世界向けのオーディション募集公告を掲載。謎めいたオーディションポスターには「This boy will soon be known to the world(このボーイは間もなく世界に知られるだろう)」というメッセージが記載されている。
Min Hee-jinは日本のファンなら知っているかもしれない、NewJeans(ニュージーンス)のプロデューサーとして大きな成功を収めた人物。その後HYBEとの法的紛争を経て、ようやく落ち着きを取り戻し、OOAK recordsに力を注ぐことを表明した。彼女が「既成の枠から外れた新しい方向性を提示する」と予告しているボーイズグループとなると、業界全体が息を呑んで注視せざるを得ない状況だ。
ファンの間ではオーディションポスターに登場した人物の正体や、本当にグループデビューするのかについて様々な推測が飛び交っている。Min Hee-jinが次にどんなプロジェクトを仕掛けるのか、その動向は単なるグループ追いかけにとどまらず、K-POP業界全体のトレンドを示唆するバロメーターともなっているのだ。
■その他の大物プロデューサーたちも続々始動
こうした動きは、TUNEX、KEYVITUP、ベイオン、そしてOOAK recordsだけに留まらない。B1A4(ビーワンエー)、OH MY GIRL(オーマイガール)、OnAndOff(オンアンドオフ)といった代表グループを生み出した実力者イ・ウォンミン(이원민)は、新たに「MW Entertainment」を設立してボーイズグループのローンチを予告。C9 Entertainmentも「C9 Rookies」を「NAZE(ネイズ)」と改称し、積極的なプリデビュー活動を展開している。さらにイ・スマン(이수만)代表も、競業避止期間が終わる上半期に国内でボーイズグループをローンチするとのことだ。
これまでK-POP業界は大手事務所による寡占状態が続いていた。しかし今、確かな企画力と個性的なビジョンを持つ中堅・新興事務所の「奇跡」が起きようとしている。大型事務所の安定感と引き換えに失われていた多様性が、新しい世代のプロデューサーたちによって取り戻されるかもしれない。
春のデビューシーズンに向けて、彼らがどんなメッセージと音楽をファンに届けるのか。日本の韓流ファンにとっても、目が離せない季節がやってきたのだ。
出典:https://www.ize.co.kr/news/articleView.html?idxno=74710
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