累計1.3億人を魅了した映画の顔の正体とは?ポスター界の巨匠パク・シヨンが語る波乱万丈の20年

Buzzちゃんの見どころ

独学でデザインを学び、ソウル駅の宿無し生活から興行収入歴代2位『王と生きる男』などのポスターを手掛けるトップクリエイターへ。累計観客数1億3000万人を動員した作品の裏側と、自身の同性パートナー公表についても率直に語ります。

■ 独学から韓国映画界の「顔」を作るデザイナーへ

韓国映画の第一印象を決定づける「ポスター」。その制作において、現在の韓国映画界で最も重要な役割を担っている一人が、デザインスタジオ「光る(スンミディアプリ)」を率いるパク・シヨン(박시영)代表です。慶尚北道の亀尾(クミ)出身の彼は、正規のデザイン教育を一切受けず、独学でスキルを磨きました。

成人してすぐに上京した当時は、ソウル駅近くのチョッパンチョン(最低限の生活空間しかない簡易宿所街)を転々とする苦しい生活を送っていました。しかし、ナイトクラブの宣伝チラシ制作をきっかけに文化芸術界との接点が生まれ、2006年にリュ・スンワン(류승완)監督の映画『相棒(チャクペ)』で映画ポスター界にデビュー。以来20年にわたり、数々のヒット作を世に送り出してきました。

■ 累計観客1億3000万人超え、ヒット作の裏にある哲学

パク・シヨンがこれまでに担当した作品の顔ぶれは圧巻です。『チェイサー』『アジョシ』『ベテラン』『母なる証明』『王になった男』『観相師 -かんそうし-』『哭声/コクソン』『神と共に』など、日本でも馴染みのある名作ばかりです。

特に、今年公開された『王と生きる男(王サナム)』は観客動員数1687万人を記録し、韓国映画の歴代興行収入2位にランクインしました。彼がこれまでに手掛けた作品の累計観客数は、実に1億3000万人を突破しています。

彼はインタビューの中で、ポスター制作におけるこだわりを語っています。「OTT(動画配信サービス)やドラマは純粋な娯楽性を重視するが、映画はシナリオと視聴覚が合わさった複雑な感情を一枚に込めることが重要」とし、30年以上経っても色褪せない『E.T.』や『ジュラシック・パーク』のような、一目で映画全体を説明できる象徴的なイメージこそが良いポスターだと定義しています。

■ 自身のプライベート公表と「自分らしく生きる」姿勢

パク・シヨンは、クリエイターとしての活動だけでなく、その率直な生き方でも注目を集めています。今年4月には、15年間連れ添っている同性のパートナーをSNSで公開し、大きな反響を呼びました。この公表後、SNSのフォロワー数は2万人台から6万人超へと急増しています。

現在は全羅南道の高興(コフン)に拠点を移し、「デザイナー兼漁師」として生活しています。都会の喧騒から離れ、自分の心に正直に生きることを選んだ彼の姿勢は、制作するポスターの力強さにもつながっているようです。

「有名税がお金になる世の中で、自分の価値が上がることは嬉しいが、メディアに見える姿が本当の自分ではない」と語る彼は、今後も自身の信念に基づき、映画の魅力を伝える「最初の一枚」を作り続けていくことでしょう。

出典:http://weekly.chosun.com/news/articleView.html?idxno=51811

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ チョッパンチョン(쪽방촌)

「チョッパン」とは、1人がようやく横になれる程度の狭い部屋を指します。キッチンやトイレが共同のことが多く、都市の貧困層が集まる簡易宿所街を「チョッパンチョン」と呼びます。ソウル駅付近や鍾路(チョンノ)などに残っており、韓国社会の格差を象徴する場所の一つとしても知られています。

■ 観客動員数(韓国の興行指標)

韓国では、映画のヒット規模を金額ではなく「観客動員数」で測るのが一般的です。1000万人を超えると「チョンマン(1000万)映画」と呼ばれ、国民的ヒット作として認められます。今回の記事にある1687万人という数字は、韓国の総人口(約5100万人)の約3分の1が観た計算になる、驚異的な記録です。

Buzzちゃんの感想

私は『財閥家の末息子』みたいな重厚なミステリーが大好きなんですが、そういう作品ってポスター一枚で「あ、これ絶対面白いやつ」って確信しちゃうことがあるんですよね。パク・シヨンさんが手掛けた『観相師 -かんそうし-』のポスターも、役者さんの顔が並んでいるだけなのに独特の空気感があって忘れられません。皆さんは、ポスターを見ただけで「絶対観る!」って決めた作品はありますか?それとも予告編をしっかりチェックしてから決める派?

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