今、世界中の韓流ファンの間で熱い視線を浴びているドラマがあります。Netflix(ネットフリックス)で配信が開始されるやいなや、グローバルチャートを席巻している「月刊彼氏(월간남친)」です。
配信からわずか3日で非英語シリーズ部門のグローバルTOP 10で4位を記録。韓国国内での1位はもちろん、メキシコ、ブラジル、シンガポールなど世界34カ国でTOP 10入りを果たすという快進撃を見せています。さらに、出演者であるジス(지수)とソ・イングク(서인국)が話題性ランキングで1位と3位を独占するなど、その勢いはとどまるところを知りません。
一体なぜ、この作品がここまで人々の心を捉えて離さないのでしょうか? 作品を手掛けたキム・ジョンシク(김정식)監督と、脚本家のナムグン・ドヨン(남궁도영)氏が語った、制作の裏側と作品に込めたメッセージを紐解いてみましょう。
■「AIの彼氏をサブスクする」という斬新な設定の誕生秘話
本作の最大の特徴は「仮想恋愛サブスクリプション・サービス」という設定です。今の時代、韓国では「コンパブ(独りご飯)」や「ホン술(独り酒)」といった言葉が定着するほど、一人で過ごす時間を大切にする文化が広がっています。一方で、孤独感や誰かと繋がりたいという欲求も同時に抱えているのが現代人。そんな背景を映し出したのがこのドラマです。
ナムグン・ドヨン脚本家は、このアイデアのきっかけについてこう語っています。
「数年前、あるプロデューサーから『毎月、彼氏をサブスクリプション(定額制サービス)する』というアイデアを提案されたのが始まりでした。当時は人間をサブスクするという感覚がピンとこなかったのですが、『もし相手がAIだったら?』と考えた瞬間、一気に物語が動き出しました。AIや仮想現実(VR)を恋愛に絡めることで、今の時代にふさわしいロマンスが描けると思ったのです」
最近の韓国ドラマでは「スタートアップ:夢の扉」などのように、IT技術が物語の鍵を握るケースが増えていますが、「月刊彼氏」はさらに一歩進んで、私たちの感情そのものをテクノロジーに委ねる是非を問いかけています。
■「ミレ」という名前に込められた、美しくも切ない願い
物語の主人公、ソ・ミレ(서미래)を演じるのは、世界的人気グループBLACKPINK(ブラックピンク)のメンバーとしても知られるジスです。そして、彼女の前に現れる「彼氏」候補のキョンナムを演じるのが、実力派俳優のソ・イングクです。
キム・ジョンシク監督は、キャスティングについて「ジスさんとミレというキャラクターがあまりにぴったりだという反応が多くて嬉しいです。また、ソ・イングクさんが演じるキョンナムという役に、なぜ彼が必要だったのかを視聴者の皆さんが理解してくれたことが、監督として最も大きな喜びです」と語り、二人の圧倒的な表現力を絶賛しました。
ここで、日本人の皆さんにも知ってほしい豆知識があります。主人公の名前「ミレ(미래)」は、韓国語で「未来」という意味なんです。
最終回のタイトルは「こんなにも平凡な未来(ミレ)」。これについてナムグン・ドヨン脚本家は、「主人公が私たちの隣にいる平凡な人であることを示すと同時に、ドラマの外側にいる皆さんの『未来』も、主人公と同じように幸せであってほしいという願いを込めました」と明かしています。
■「仮想」の完璧さより「現実」の不器用さを選ぶ理由
ドラマの中では、ミレを含めた3人の女性が登場し、それぞれ異なるスタンスで「月刊彼氏」を利用します。
1. ソ・ミレ:過去の傷から、自ら恋愛を避けてきた女性
2. ユンソン:情熱的に恋愛を楽しむ女性
3. ジヨン:恋愛をしたいけれど、なかなか一歩を踏み出せない女性
韓国では現在、恋愛・結婚・出産を諦める「三放世代(サムポセデ)」という言葉がありますが、この3人はまさに現代を生きる女性たちのリアルな姿を投影しています。
特に印象的なのは、ミレが最終的に「仮想」ではなく「現実」の恋愛を選択する結末です。
キム・ジョンシク監督は「仮想恋愛では、相手は常に自分に100%合わせてくれる完璧な存在かもしれません。でも、現実の愛はそうではない。お互いが少しずつ譲り合い、感情をぶつけ合いながら関係を作っていくことこそが愛の本質なのだと伝えたかった」と語りました。
どんなにテクノロジーが進化しても、誰かの温もりを求め、ぶつかり合いながら成長していく人間の姿に、私たちは救いを感じるのかもしれません。
日常の寂しさを抱えながらも、再び愛する勇気を見つけようとするミレの物語。観終わった後、きっと自分のそばにいる大切な人の手を握りたくなるはずです。
もしあなたの目の前に「完璧なAIの恋人」が現れたら、皆さんはサブスクリプションしますか?それとも不完全な現実の恋を選びますか?ぜひ皆さんの感想をコメントで教えてくださいね!
出典:https://www.mhnse.com/news/articleView.html?idxno=518401
コメント