今日という日は、韓国ドラマを愛する一人として、どうしても胸が締め付けられる思いがいたします。私の大好きなキム・スヒョン(김수현)さん主演の「太陽を抱く月」でも圧倒的な存在感を見せてくださったキム・ヨンエ(김영애)さんが、天国へ旅立たれてからもう9年が経つのですね。病気と闘いながらも、最期まで女優として命を燃やし続けた彼女の姿を思い出すと、尊敬の念で涙が止まりません。
■ 魂の名女優、キム・ヨンエさんが旅立ってから9年
2024年4月9日、韓国演劇界・放送界に大きな足跡を残した名優、キム・ヨンエ(김영애)さんがこの世を去ってから9回目の春を迎えました。
キム・ヨンエさんは2017年4月9日、ソウル市内の総合病院にて膵臓がんによる合併症のため、66歳という若さで息を引き取りました。彼女は2012年に膵臓がんの手術を受け、一度は回復して活動を再開しましたが、その後に再発。長きにわたる闘病生活の中でも、彼女の演技に対する情熱が消えることは決してありませんでした。
韓国では、キム・ヨンエさんのように長年第一線で活躍し、母親役などで親しまれるベテラン俳優を「国民の母」と呼んで敬愛する文化があります。彼女の訃報は、当時、韓国国内だけでなく日本の韓流ファンにも大きな衝撃と悲しみを与えました。
■ 膵臓がんと闘いながら続けた「執念の演技」
キム・ヨンエさんのキャリアにおいて驚くべき事実は、闘病中であってもその演技力が衰えるどころか、より深みを増していった点にあります。
日本でも社会現象を巻き起こした2012年のMBC(韓国の主要放送局の一つ)ドラマ「太陽を抱く月(해를 품은 달)」に出演していた当時、彼女はすでに膵臓がんを患っていました。激しい痛みを感じながらも、周囲に負担をかけまいと病の事実を隠し、気力だけで撮影を乗り切ったといいます。ドラマが終了した直後、彼女は9時間に及ぶ大手術を受けました。
手術後も、彼女の歩みは止まりませんでした。映画「弁護人(변호인)」では、息子のために奔走する母親役を熱演し、多くの観客の涙を誘いました。この作品での演技は高く評価され、韓国の権威ある映画賞である「青龍映画賞」や「大鐘賞(韓国で最も歴史ある映画祭)」で助演女優賞を総なめにしました。
しかし、2017年に放送されたKBS(韓国の公共放送局)の週末ドラマ「月桂樹洋服店の紳士たち~恋はオーダーメイド!~(월계수 양복점 신사들)」が彼女の遺作となりました。全50話という長丁場の撮影中、病状が悪化し、入院先から撮影現場に通うという過酷な状況だったといいます。最終回を目前にして彼女の出番がなくなった際には、多くの視聴者が彼女の体調を心配し、無事を祈りました。
■ 1971年のデビューから駆け抜けた、輝かしい女優人生
キム・ヨンエさんは1971年、MBCの第3期公募タレント(放送局が直接オーディションで選抜する専属俳優制度)としてデビューしました。デビューからわずか2年でドラマ「閔妃(민비)」の主役に抜擢されるなど、早くからその才能を開花させました。
その後、1980年代から2010年代にかけて、韓国ドラマ界の最前線を走り続けました。主な出演作には以下のような名作が並びます。
・「冬のひまわり(겨울 해바라기)」
・「ロイヤルファミリー(로열 패밀리)」:非情な財閥一家の総帥役で圧倒的なカリスマを披露。
・「砂時計(모래시계)」:韓国で「帰宅時計」と呼ばれるほど社会現象になった伝説のドラマ。
・「アテナ:戦争の女神(아테나: 전쟁의 여신)」:スパイアクション大作。
・映画「オペレーション・クロマイト(인천상륙작전)」
・映画「パンドラ(판도라)」
彼女の演技は、優しさと強さを兼ね備えた母親役から、冷徹で権威ある女性リーダーまで非常に幅広く、作品に重厚感を与える欠かせない存在でした。1999年にはSBS演技大賞で最優秀賞を、翌年には百想芸術大賞(韓国のゴールデングローブ賞と呼ばれる総合芸術賞)で最優秀演技賞を受賞するなど、その実績は計り知れません。
2017年には、これまでの多大な貢献を称え、韓国の各授賞式で「特別功労賞」が授与されました。彼女が遺した数々の作品は、今もなお動画配信サービス(OTT)などを通じて世界中で愛され続けています。彼女が命を削ってカメラの前で表現した「人生」は、九周忌を迎えた今も、色褪せることなく私たちの心の中に生き続けています。
出典:https://www.mediafine.co.kr/news/articleView.html?idxno=77029
キム・ヨンエさんが最期まで「月桂樹洋服店の紳士たち」の現場を守ろうとしたエピソードを聞くたびに、プロとしての覚悟に背筋が伸びる思いです。皆さんの心に残っている、キム・ヨンエさんの出演作や名シーンはありますか?ぜひ彼女の素敵な演技を思い出しながら、コメントで教えてくださいね!





コメント