韓国エンタメ界から、また新たな「シンデレラボーイ」や「シンデレラガール」が誕生しようとしています。
今回発表されたのは、韓国の公演界、映画界、そしてドラマ界を牽引する実力派制作会社3社による「統合オーディション」の開催です。日本ではあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、この「統合オーディション」こそが、今の韓国エンタメの強さを支える画期的なシステムなのです。
今回のニュースの主役となるのは、グローバルライブコンテンツ企業の「ライブラリーカンパニー」、ホラー・ミステリージャンルに特化した「ミスターリーピックチャーズ」、そして話題のドラマを次々と世に送り出す「モンスターカンパニー」の3社。ジャンルの垣根を越えたこの強力なタッグが、次世代を担うスターの発掘に乗り出します。
■ 舞台からスクリーンまで!「マルチな才能」を求める3社の顔ぶれ
まず、このオーディションを主催する3社がいかに豪華であるかをご紹介しましょう。
一つ目の「ライブラリーカンパニー」は、韓国国内のみならず、ブロードウェイやウエストエンド(ロンドンの演劇街)でも活躍するグローバルな制作会社です。日本でも人気の高い映画を舞台化した「海街ダイアリー(바닷마을 다이어리)」や、人気小説を原作とした「長い長い夜(긴긴밤)」など、質の高い演劇・ミュージカルを数多く手掛けてきました。
二つ目の「ミスターリーピックチャーズ」は、アジアの怪談やウェブトゥーン(韓国発のデジタル漫画)を原作としたホラー映画のスペシャリスト。日本でも話題となった映画「オクス駅お化け(옥수역귀신)」や、人気アイドルが出演することでも注目を集める「6時間後に君は死ぬ(6시간 후 너는 죽는다)」などを制作しています。
そして三つ目の「モンスターカンパニー」は、ベテラン俳優のソン・ヒョンジュ(손현주)とキム・ミョンミン(김명민)が共演して話題となったドラマ「ユア・オナー(유어 아너)」を制作した映像制作会社です。現在はtvNの新ドラマ「プロモーター(프로모터)」の準備を進めており、ドラマファンからも熱い視線が注がれています。
これら3社が同時にオーディションを行うということは、合格した俳優には「ミュージカルで初舞台を踏み、そのまま映画やドラマへも進出する」という、韓国エンタメ特有の華やかなキャリアパスが約束されていることを意味します。
■ 「大学路」からスターへ。韓国流の「叩き上げ」キャリア
今回のオーディションがこれほど注目されている背景には、2024年に行われた前回のオーディションで、一人の新人俳優が劇的なデビューを飾ったという実績があります。
その主人公が、俳優のカン・ビョンフン(강병훈)です。彼は前回の合同オーディションで抜擢されると、同年、ミュージカル「テイラー(테일러)」の主人公としてデビュー。すると、わずか1年足らずで「韓国ミュージカルアワード(韓国で最も権威ある舞台芸術賞の一つ)」の男性新人賞を受賞するという快挙を成し遂げました。
現在、彼は「大学路(テハンノ)」が最も注目する期待の星として、確固たる地位を築いています。
ここで少し、韓国エンタメの豆知識をご紹介しましょう。舞台となっている「大学路」とは、ソウルにある演劇の聖地のこと。日本でいえば下北沢をより大規模にしたような場所で、大小100以上の劇場がひしめき合っています。
韓国では、アイドルのように「練習生(연습생)」として何年も準備する道も一般的ですが、一方で、大学路の舞台で実力を磨き、そこからドラマや映画に引き抜かれていく「叩き上げ」の俳優たちも非常に高く評価されます。チョ・ジョンソク(조정석)やチョ・スンウ(조승우)といったトップスターたちも、もともとはミュージカル界で圧倒的な実力を認められたスターでした。
今回の統合オーディションは、まさにその「第2のチョ・ジョンソク」を見つけ出そうという試みなのです。
■ 応募は3月末から!未来のスター候補を支えるファンの視線
今回の公開オーディションは、3月30日から4月10日まで願書を受け付けるとのこと。応募の詳細はライブラリーカンパニーの公式SNSなどで確認できるそうです。
韓国のファンたちは、こうしたオーディションの段階から「未来の推し」を見つけることを楽しみにしています。最近では、制作会社がオーディションの過程を一部公開したり、合格者の初舞台を全力でサポートしたりする文化が根付いています。ファンたちは「自分が育てたスター」という感覚で、新人が一歩ずつ階段を上っていく姿を熱心に応援するのです。
特に、今回のように「ホラー映画専門」の会社や「重厚なドラマ制作」の会社が関わっている場合、単に歌がうまい、顔が美しいというだけでなく、作品の世界観を壊さない「確かな演技力」が求められます。それだけに、ここで選ばれた俳優は、デビューした瞬間から業界の注目を一心に浴びることになるでしょう。
ドラマ「ユア





コメント