69歳のトランスジェンダー俳優セクジャ舞台のプリマドンナ、今も私が最高初の映画出演で堂々の存在感

Buzzちゃんの見どころ

1980年代から日本や韓国のステージで活動してきたトランスジェンダー俳優のセクジャが、69歳で映画『イバンリ・チャン・マノク』に出演。東あ演劇賞で特別賞を受賞した実力派が、自身のアイデンティティを投影した演技でスクリーンに挑みます。

■ 40年以上の芸歴を誇る「舞台のプリマドンナ」がスクリーンへ

俳優のセクジャ(색자)が放つイメージを一言で表現するなら、それは「堂々とした姿」です。インタビューの最初と最後に「私が語る自分の人生には一点の嘘もない」と語る彼女は、40年以上もの間、舞台のプリマドンナとして生きてきました。トランスジェンダー・バーや演劇の舞台を経て、今回は映画という新たなステージで観客と対面します。

2026年6月、最新作となる映画『イバンリ・チャン・マノク』で、主人公マノクの先輩であり同僚のソナ役を演じたセクジャにインタビューが行われました。青いサングラスをかけ、清潔感のあるシャツにトレンドのバギーパンツを着こなして現れた彼女は、満69歳という年齢を感じさせない若々しさとスタイルで周囲を圧倒しました。

セクジャはこれまで『ドラァグ×男装紳士』や『哭婢(コクビ)』、『頬を打たれずに生きることが人生のすべてにはなれなかった』といった数々の演劇に出演。2026年1月には、トランスジェンダー俳優として初めて「東あ演劇賞(韓国で最も権威のある演劇賞の一つ)」の特別賞を受賞するという快挙を成し遂げています。

■ 自らのアイデアを盛り込んだリアルな演技

当初、セクジャは映画への出演依頼を一度断ろうとしたそうです。理由は、主演俳優との年齢差でした。しかし、『イバンリ・チャン・マノク』を手掛けたイ・ユジン監督は、彼女の舞台を見て「ソナという役自体をセクジャさんを想定して書いた」と熱烈にオファー。その情熱に押される形で出演が決まりました。

初めての映画撮影では、演劇とは異なる独特の間合いに苦労し、監督から指導を受ける場面もあったといいます。しかし、NGを出しても納得いくまでやり直せる映画の特性を前向きに捉え、酒を飲みながら身の上を嘆くシーンでは、一発でOKを勝ち取るなどベテランらしい実力を見せつけました。

劇中での出番は決して多くありませんが、彼女の存在感は圧倒的です。それは、単に役を演じるのではなく、自分自身を投影しているからです。劇中、若者が嫌がらせを受けるシーンで突然「男の声」を出して一喝する場面は、セクジャ本人のアイデアでした。「トランスジェンダーらしい姿を積極的に見せたかった。私にしかできない演技だから」と彼女は語ります。さらに、劇中で着用したカラフルなトレーニングウェアや華やかなドレスなどの衣装やアクセサリーも、すべて私物を使用しました。

■ 1世代として歩んできた苦難と、これからの夢

16歳で家出し、1980年代から韓国や日本のトランスジェンダー・バーのステージに立ってきたセクジャは、まさに第1世代の当事者です。当時は「クィア」という言葉すらなく、差別的な言葉を投げかけられ、警察の取り締まりに怯える日々もありました。映画の中で、性的指向に悩む若者の隠れ家が焼き払われるシーンでは、自身の辛かった過去が重なり、思わず涙が止まらなくなったと振り返ります。

現在は若い世代のクィア団体とも交流し、権利向上のための活動にも参加している彼女ですが、俳優としての情熱は衰えるどころか、さらに燃え上がっています。今後の計画について尋ねると、自身の半生を描いた一人芝居でカナダに招待されているほか、10月にはソウル国際公演芸術祭への出演も控えています。

「条件さえ合えば、また映画にも出たい。歴史上の悪女として有名な張禧嬪(チャン・ヒビン)役を一度やってみたいの。70代のチャン・ヒビン、いいと思わない?」と、彼女は最後まで明るい笑い声を響かせました。

出典:https://h21.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/59429.html

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 東あ演劇賞(トンアヨングッサン)

1964年に創設された韓国で最も歴史と権威のある演劇賞です。大手新聞社の東亜日報が主催しており、韓国の演劇人にとってはこの賞を受賞することは最高の栄誉の一つとされています。

■ 第1世代のトランスジェンダー

韓国において、性的マイノリティに対する社会的理解がほとんどなかった1970〜80年代から活動してきた先駆者たちを指します。当時は公的な場での活動が難しく、梨泰院(イテウォン)などの限られたエリアのバーやショーパブが、彼女たちの数少ない表現の場であり居場所でした。

Buzzちゃんの感想

私は重厚な人間ドラマも好きなので、セクジャさんのような「生き様」が滲み出る俳優さんにはすごく惹かれます。もし彼女が演じるチャン・ヒビンが実現したら、今までにない凄みのある作品になりそうでワクワクしちゃいますね。皆さんは、年齢を重ねても自分らしく輝き続けるスターを見て、勇気をもらった経験はありますか?それとも、その圧倒的なオーラにただただ驚いちゃう派ですか?

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