38歳で車の営業マンから俳優へ!デリバリー配達員を兼業しながら夢を追うイム・テヨンの第2の人生に感動の嵐

華やかなスポットライトが当たる韓国エンタメ界。きらびやかな主役たちの陰には、作品にリアリティと深みを与える「助演俳優」や「端役俳優」たちの存在が欠かせません。今、韓国で一人の「新人俳優」のストーリーが大きな注目を集めています。

その主役は、38歳にして本格的に演技の道に飛び込んだイム・テヨン(임태용)さん。10年以上続けてきた車の営業マンという安定した職を捨て、現在はデリバリーのアルバイトで生計を立てながらカメラの前に立つ彼の姿は、夢を諦めかけた多くの人々に勇気を与えています。

今回は、そんなイム・テヨンさんの波乱万丈なキャリアと、彼を支える家族の物語、そして韓国芸能界のリアルな舞台裏を紐解いていきましょう。

■ 23歳で選んだ「現実」と、心の奥底に封印した「夢」

イム・テヨンさんの俳優への憧れは、高校時代にまで遡ります。当時は演技学院に通い、大学もモデル学科に進学するなど、着実に俳優への階段を登っていました。しかし、人生には予期せぬ転機が訪れます。

「除隊後、23歳という若さで子供を授かり、結婚することになりました。愛する子供と大切な家族を守るために、自分の夢よりも、現実的な生計のための就職を選ばざるを得なかったんです」

こうして彼は、俳優の夢を一度封印し、自動車の営業マンとしての道を歩み始めました。それから約15年。家族を養うために懸命に働き、中学生の娘を持つ立派な父親となった彼に、再びチャンスが訪れたのは、皮肉にも世界中が困難に直面したコロナ禍のことでした。

2021年、パンデミックの影響で営業活動が難しくなった時期、彼は偶然ドラマの「エキストラ(補助出演)」のアルバイトをすることになります。現場で再びカメラの前に立った瞬間、忘れていたはずの情熱が再燃しました。

「現実の壁にぶつかって断念した仕事をもう一度やってみたら、忘れて生きてきた夢が思い出されました。20代前半に持っていた野心が、再び湧き上がってくるのを感じたんです」

■ 家族の支えと「芸術家」としての新たな一歩

一度火がついた情熱は消えることはありませんでした。約1年間、営業職と演技を並行していた彼は、ついに意を決して「専業俳優」としての人生に賭けることにしました。30代後半での大きな決断。それを後押ししたのは、何よりも家族の理解でした。

「妻に『もう一度演技をやりたい』と伝えた時、彼女の応援が大きな力になりました。妻もバレエを専攻していた芸術系の出身なので、私が感じている渇望や野心を誰よりも理解してくれたんです。それに、中学生の娘たちが、テレビに映ったパパを周りに自慢している姿を見て、本当に力が湧いてきます」

しかし、韓国の俳優界は非常にシビアな世界です。いくら情熱があっても、すぐに食べていけるわけではありません。彼は今、ソウル市内でデリバリーの配達員(韓国では『ペダル(배달)』と呼ばれます)として働きながら、オーディションを受ける日々を送っています。

ここで興味深いのが、彼が「韓国芸術人福祉財団(芸術家の権利保護や支援を行う公的機関)」に正式に芸術家登録を済ませたという点です。韓国では、一定の実績がある俳優やアーティストを「芸術家」として国が認定する制度があり、これにより福祉支援を受けることができます。彼は単なる「自称俳優」ではなく、国からも認められた「プロの表現者」としての第一歩を刻んだのです。

■ 大ヒット作にも出演!「名脇役」を目指す彼の現在地

イム・テヨンさんの努力は、少しずつ形になり始めています。
これまでに、日本でも人気のナムグン・ミン(남궁민)主演作『わずか1000ウォンの弁護士(SBSで放送された法廷コメディ)』をはじめ、『クラッシュ(交通犯罪捜査チームの活躍を描くドラマ)』『トリガー』『あいつは憎い恋人』といった話題作に端役として出演し、着実にキャリアを積み上げています。

特に鋭い眼差しを活かした「悪役」や「ならず者」の役どころでは、10年以上の社会人経験で培った圧倒的なリアリティを放っています。

また、彼の活動の場は韓国国内に留まりません。最近では、台湾の人気ユーチューバー「KT story」からのオファーで出演した動画が、なんと140万回を超える再生数を記録。韓国を飛び越え、台湾でも「あの味のある俳優は誰だ?」と話題を呼んでいます。

そんな彼の最終的な夢は、主役を食うほどの存在感を放つ「名脇役(味のある名優)」になることだと言います。

「ドラマを盛り立てる名脇役になりたいです。視聴者の皆さんに私を見て喜んでもらいたい。そして、この刺激的で胸が高鳴る仕事を、細く長く、ずっと続けていきたい。それだけが願いです」

■ 終わりに:何歳からでも「主役」になれる

イム・テヨンさんの物語は、単なる成功談ではありません。「38歳」「パパ」「元営業マン」「配達員」。そんな肩書きを背負いながら、泥臭く、しかし誰よりも輝いた瞳で夢を追う一人の男のドキュメンタリーです。

韓国ドラマを観ていると、ふとしたシーンで登場する俳優さんの演技に驚かされることがありますが、その裏側には彼のような熱いドラマを持つ表現者たちが無数に存在しているのですね。次に韓国ドラマを観る時は、画面の隅々までチェックしてみてください。もしかしたら、未来の名優イム・テヨンさんが、最高の演技を見せてくれているかもしれません。

一度は諦めた夢に、30代後半から再び挑むイム・テヨンさんの勇気。皆さんはどう感じましたか?「自分も何か始めてみようかな」と背中を押された方も多いのではないでしょうか。ぜひ、あなたの感想をコメントで教えてくださいね!

出典:https://www.munhwa.com/article/11572572?ref=naver

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