韓国ドラマファンなら、一度はその端正なルックスと安定した演技を目にしたことがあるはずです。子役時代には名作「天国の階段(2003年の大ヒットドラマ)」でクォン・サンウの子供時代を演じ、その後も「ボイス〜112の奇跡〜(緊迫した警察ドラマ)」シリーズなどで存在感を示してきた実力派俳優、ペク・ソンヒョン(백성현)。
そんな彼が今、舞台の上で新たな伝説を作ろうとしています。去る3月17日、ペク・ソンヒョンが主演を務めるミュージカル「黎明の瞳(ヨミョンの ヌンドンジャ)」の初演が行われ、観客からの熱い喝采を浴びました。しかし、この初日を迎えるまでには、俳優個人の努力だけでは計り知れない、複雑な舞台裏のドラマがあったのです。
■「代理謝罪」という重荷を背負って立ったステージ
今回の公演が始まる前、韓国の演劇界ではある「議論」が巻き起こっていました。それは、作品の制作過程や運営面でのトラブルにより、公演が一時危ぶまれる事態(パヘン:運行に支障をきたすこと)に陥っていたことです。
そこで注目を集めたのが、主演俳優であるペク・ソンヒョンの行動でした。彼は本来、制作陣が負うべき運営上の責任について、自身の口から「代理謝罪(テリ・サグァ)」を行いました。韓国では、主演俳優は単なる「出演者」ではなく、作品の「顔」として全責任を背負うという儒教的な責任感の強さが求められる傾向があります。日本でも座長がチームを代表して挨拶することはありますが、韓国ではその「誠実さ」が俳優の評価に直結する非常に重要な要素となります。
さまざまな懸念の声が上がる中、ペク・ソンヒョンは実力と真面目さでそれらを払拭しました。初演を終えた彼は、「激しい感情が渦巻き、舞台上で胸が熱くなった。仲間たちの助けがあったからこそ、没入することができた」と、謙虚な姿勢で感謝を伝えています。
■伝説の国民的ドラマが舞台に。ヒロインとの呼吸も話題
本作「黎明の瞳」は、1991年に放送され、最高視聴率58.4%という驚異的な数字を叩き出した同名の国民的ドラマが原作です。日本統治時代から朝鮮戦争へと続く激動の時代を背景に、3人の男女の悲劇的な運命を描いた超大作として知られています。
今回の舞台では、ペク・ソンヒョン演じるチェ・デチと、元JEWELRY(2000年代に活躍した女性アイドルグループ)のメンバーで現在は女優として活躍するパク・ジョンア(박정아)演じるユン・ヨオクとのケミストリー(相性)が絶賛されています。
特に注目すべきは、最新技術を駆使した演出です。360度どこからでも鑑賞できる舞台構造と、巨大なLEDモニターを使った演出により、観客はまるで自分もその時代にタイムスリップしたかのような没入感を味わうことができます。韓国のミュージカル界は今、世界トップレベルの技術力を誇っており、本作も「韓国ミュージカルアワード」で作品賞候補に挙がるなど、そのクオリティはお墨付きです。
■「うなぎにアワビ」スタッフへの神対応と消防官招待
ペク・ソンヒョンの魅力は、演技力だけではありません。周囲への細やかな気遣い、いわゆる「神対応」も話題を呼んでいます。
彼は連日の厳しい稽古で疲れ果てたスタッフや共演者のために、プルコギ、うなぎ、ボリグルビ(麦イシモチ:手間暇かけて乾燥させた韓国の高級魚)といった豪華な「保養食(ポヤンシク)」の差し入れを準備しました。韓国には「食事は情(チョン)の証」という文化があり、特に撮影現場や舞台裏で主演が豪華な食事を振る舞うことは、チームの結束を高める最高の贈り物とされています。
さらにこの日、彼は自身の招待で地域の消防官たちを公演に招きました。日夜、市民の安全を守るヒーローたちに「エネルギーをもらってほしい」という彼の粋な計らいに、観客だけでなく社会からも温かい拍手が送られています。招待された消防官たちは、「観ていなければ後悔するところだった。大きな感動をもらった」とSNS等で感想を伝えています。
逆風の中、自分の実力と周囲への愛で作品を成功へと導いているペク・ソンヒョン。ミュージカル「黎明の瞳」は4月26日までソウル・動作区(トンジャクク)のコンバースステージ・アレーナ黎明にて上演されます。
子役時代から見守ってきたファンにとっては、彼が立派な座長として舞台を引っ張る姿に、目頭が熱くなるニュースではないでしょうか。責任感の強い彼だからこそ演じられる重厚なドラマ、皆さんはどんな期待を持っていますか?ぜひコメントで応援メッセージを聞かせてくださいね!
出典1:https://www.xportsnews.com/article/2124495
出典2:http://www.osen.co.kr/article/G1112762831
出典3:https://sports.khan.co.kr/article/202603181413013?pt=nv
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