ドラマ「恋のスケッチ〜応答せよ1988〜」でのコミカルな演技や、映画「エクストリーム・ジョブ」でのクールな刑事役など、唯一無二の存在感を放つ俳優イ・ドンフィ(이동휘)。そんな彼が、人気バラエティ番組でこれまで胸に秘めていた切実な思いを告白し、多くの視聴者の涙を誘っています。
去る3月11日に放送されたtvNのトーク番組「ユー・クイズ ON THE BLOCK(ユ・ジェソクがMCを務める人気バラエティ番組)」に出演したイ・ドンフィは、自身の人生観の変化や、今もなお胸に深く刻まれている亡き親友への想いを率直に語りました。
■ 42歳、俳優イ・ドンフィが語る「家族のために生きる」という決意
番組の中でイ・ドンフィは、最近の関心事について問われると、自身の年齢に触れながら静かに口を開きました。「今、韓国の数え年で42歳です。これまでは自分がやりたいことをすべてやって生きてきましたが、これからは家族のために生きたいと思うようになりました」と明かしました。
ここで補足すると、韓国では2023年6月から法的な年齢の数え方が日本と同じ「満年齢」に統一されましたが、人々の意識の中には今でも生まれた時を1歳とする「数え年(セヌンナ)文化」が深く根付いています。特に人生の節目を語る際、彼のように数え年で自身の立ち位置を再確認する韓国人は少なくありません。
イ・ドンフィがそのように考えるようになった背景には、母親の病があったといいます。「母がかつて健康を損ねたことがありました。僕がテレビに頻繁に出ることで、両親が喜んでくれる。だからこそ、もっとたくさんテレビに出なければならないと思ったんです」と、親孝行への強い思いを語りました。
■ 突然の別れから1年。親友ナ・チョルへの尽きぬ想い
さらに話が進むにつれ、イ・ドンフィの目には涙が溢れました。彼が涙ながらに語ったのは、2023年1月に36歳の若さでこの世を去った親友であり俳優のナ・チョル(나철)のことでした。
ナ・チョルは、ドラマ「ヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ主演の大ヒット作)」のギルバート役や、「賢い医師生活 シーズン2」など、数多くの名作で名脇役として活躍した実力派俳優です。イ・ドンフィとは非常に仲が良く、彼の早すぎる訃報は当時、韓国芸能界に大きな衝撃を与えました。
イ・ドンフィは「残念ながら、先に天国へ行ってしまった友人たちがいます。彼らを見送った後、自分はこれまで通りの生き方をしたくないと思うようになりました」と吐露。さらに、葬儀でのある出来事を振り返りました。
「あいつを見送る時、運柩(ウング)を終えて家に帰ってきた日、自分の周りにそんな悲しい思いをする人が二度と現れないように努力しようと心に決めました」
ここで注目したいのが「運柩(ウング)」という言葉です。韓国の葬儀では、出棺の際に故人の棺を霊柩車まで運ぶ役割を、故人の親しい友人や同僚たちが担うのが一般的です。日本の葬儀よりも「友人同士の絆」が視覚的に強く現れる儀式であり、これを行うことは友人にとって最後の大切な務めとされています。親友の棺をその手で運んだイ・ドンフィの喪失感と責任感は、計り知れないものだったに違いありません。
■ 「彼のような人を二度と出したくない」イ・ドンフィが胸に刻んだ誓い
イ・ドンフィが涙を流しながら語った「こうして生きたくない」という言葉には、ただ悲しむだけでなく、残された者として「周囲の人々の心と体の健康をより一層気遣い、守っていきたい」という切実な決意が込められていました。
彼はナ・チョルの死後、自身のSNSでも彼への深い愛情とリスペクトを何度も表現してきました。今回の番組出演は、華やかな芸能界の裏側にある、一人の人間としての孤独や葛藤、そしてそれを乗り越えようとする強い意志を感じさせる時間となりました。
かつては「ファッショニスタ」として、あるいは「個性派俳優」として、自分のスタイルを追求することに心血を注いできた彼。しかし、親友との別れと家族の健康問題を経験した今のイ・ドンフィは、より深く、より温かい眼差しで人生を見つめています。
そんな彼の変化は、これからの演技にもさらなる深みをもたらすことでしょう。大切な人を想い、家族のために生きようとする彼の新たな一歩を、多くのファンが温かく見守っています。
イ・ドンフィさんが語った、親友ナ・チョルさんへの変わらぬ友情と家族への深い愛。皆さんは彼の出演作の中で、どの演技やキャラクターが一番心に残っていますか?また、ナ・チョルさんが見せた素晴らしい名演技への思い出なども、ぜひコメントで聞かせてください。
出典:https://www.tenasia.co.kr/article/2026031257934
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