中国の話題AI映像生成アプリシダンスを使ってみた!ダンスからゾンビ映画まで5分で完成

中国のテック企業バイトダンス(TikTokの運営企業)が最近リリースした生成AI映像アプリ「シダンス2.0」が世界中で話題を呼んでいます。実は、このアプリはK-POPアイドルやドラマ俳優のファンたちからも注目されており、「推し活がさらに楽しくなるかもしれない」と期待が高まっているんです。今回は、実際にこのアプリを試してみた体験記を、日本の韓流ファンにもわかりやすく紹介します。

■ シダンス2.0とは? 5分で映像が完成する魔法のアプリ

シダンス2.0の仕組みはいたってシンプル。アプリをダウンロードして顔写真と声を登録するだけで、あっという間に自分が主人公の映像が作成されるというもの。実際に試した体験によると、単純な写真と音声、そして「こんな映像を作ってほしい」というテキストの命令だけで、わずか5分程度で12秒間の高品質な映像が完成するとのこと。

記者が試した第一弾は「マイアミの海岸沿いの道路を高級オープンカーで走る男性」という設定。実際に生成された映像では、記者自身の顔が不自然さなく自然に合成されており、本当にその場にいるかのような仕上がりだったそうです。知人にこっそり見せたところ、「え、本当に運転してるじゃん」と騙されるほどのクオリティだったとか。

■ 中国の春節番組で話題急上昇 ダンスから映画シーンまで対応

この快進撃は、中国の春節(旧正月)特別番組「春晩(しゅんばん)」での放映がきっかけで加速しました。春晩は中国版紅白歌合戦ともいえる国家的ビッグイベント。今年の放映では、複数の人型ロボットが同時に難度の高い武術動作を披露する映像が注目を集めたのですが、この映像がシダンス2.0で制作されたものだったのです。

記者が挑戦した第二弾は「春晩の映像に倣い、自分の顔で中国の伝統武術衣装を着て、ロボットと一緒に舞うシーン」。命令を入力してから約5分待つと、赤い中国伝統衣装姿の記者が、ユニトリ社のヒューマノイドロボット「G1」のような存在と共に、槍術や舞踊を披露する映像が完成。その仕上がりは、思わず息をのむほどのクオリティだったといいます。

■ 有名映画・俳優は「著作権制限」で生成不可に 大手企業からの懸念を受け改善

ここで気になるのは、このアプリの懸念点。当初、シダンス2.0ではハリウッド映画の有名シーンや大スター俳優を無断で再現する映像の制作が可能だったため、世界中から批判が殺到していました。

アメリカ映画協会のチャールズ・リプキン最高経営責任者は、「米国の著作物を無断で使用することを助長している」として抗議声明を発表。ディズニーまでもが、「ディズニーの知的財産が仮想的に略奪されている」として改善を求める書簡を送付したほど。さらに日本政府も「アニメなどの著作権侵害の可能性がある」として調査に乗り出すなど、国際的なプレッシャーが高まっていました。

記者も試しに「映画『アベンジャーズ』でキャプテン・アメリカに扮してハルクと格闘するシーン」と「ドラマ『ウォーキング・デッド』のゾンビ世界で逃げ惑うシーン」の制作を命じてみたのですが、両者とも「著作権の制限がある可能性があります」というエラーメッセージで生成が失敗。これは開発元のバイトダンスが世界中の指摘を受け、著作権侵害につながる映像は自動的にフィルタリングするシステムを導入したという証拠です。バイトダンスは日本メディアに対しても「問題となった動画を確認し、対応する」というコメントを発表していますから、企業として責任ある対応をしている様子がうかがえます。

その代わり、記者は「ゾンビたちに包囲されながら緊迫感を持って脱出するシーン」という創作シナリオで試してみたところ、見事に成功。仮想のキャラクターが、ゾンビの群れから車で脱出するミニ映画が完成し、その出来栄えはまるでプロのゾンビパニック映画のようだったとのこと。

■ アジア発のAI映像時代、勢いを増す中国勢

今、中国のAI技術は驚異的な勢いで進化を遂げています。去年の春節には生成AI「ディープシーク」が登場して世界を驚かせましたし、次々とヒューマノイドロボットが発表されるなど、AI分野での躍進が目覚ましい。

シダンス2.0以外にも、ショートフォーム動画プラットフォーム「クワイショウ」が「クリング3.0」をリリースするなど、中国国内でのAI映像開発は百花繚乱の状態。一方、OpenAIの「Sora(ソーラ)」など海外勢との開発競争も激しさを増しており、今後のAI映像化技術の行方は予断を許しません。

中国国営メディア「グローバル・タイムス」は、春晩でのシダンス2.0の活躍について「強力な政府支援と急速に拡大する市場需要のおかげで、中国の堅固な産業エコシステムとインフラが、シダンスのような映像生成モデルの迅速な開発・展開を可能にするだろう」と報道。つまり、中国はこのAI映像時代にリーダーシップを握ろうとしているわけです。

■ K-POPファンにとっての意味

では、これがK-POPやKドラマのファンにとってどう影響するのか。一つ懸念されるのは、推し活の新しい形として、アイドルや俳優のディープフェイク映像が蔓延する可能性。一方で、適切な規制があれば、推し活コンテンツの幅がぐっと広がる可能性もあります。例えば、推し活応援映像の制作やファンアートの新しい表現方法として活用できるかもしれません。

ただし、著作権や肖像権の問題はまだ完全には解決されていません。日本や韓国でも、このアプリの利用規制についての議論が高まっていくと予想されます。AI技術の進化は止まりませんが、その使い方と倫理をどうバランスさせるかは、私たち社会全体で考える課題になっていきそうです。

出典:http://www.edaily.co.kr/news/newspath.asp?newsid=02007366645353472

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