「真っ暗な会場に咲く、何万本もの花」
K-POPの大型コンサート、開演直前の真っ暗な会場。観客が手元のスイッチを押した瞬間、何万本もの「ペンライト」が一斉に光り、グループごとのテーマカラーで会場一面が染まる——。あの光景を一度でも見たことがあるファンなら、その美しさに息を呑んだ経験があると言われています。
実はあのペンライト、ただの光る棒ではないと言えるでしょう。グループ固有のデザイン、メンバーが集まって監修したカラー、Bluetooth連動の制御システムまで備えた、「ファンダムの紋章」とも言えるアイテムです。今回はこの「公式応援棒(공식 응원봉/コンシク・ウンウォンボン)」の世界に踏み込んでいきます。
ペンライトとは?K-POPだけの特別な文化
公式応援棒は、芸能事務所がグループ専用にデザイン・販売する公式グッズです。一般的なサイリウムやコンサートライトと違うのは、「そのグループだけの形・色・記号」が完全にオリジナルである点。世界中のファンが共通の応援棒を持ち、コンサートではそれが一つの巨大な光景を作り出します。
日本のジャニーズ系コンサートでも公式ペンライトはありますが、K-POPほど「グループのアイデンティティそのもの」として扱われるケースは珍しいと言われています。ペンライトを見れば、誰のファンなのかが一目で分かる——それがK-POP文化の特徴の一つです。
歴史:「色違いの風船」から「光るアート」へ
第1世代の頃、K-POPファンダムが使っていた応援グッズはまだ素朴でした。H.O.T.の白い風船、S.E.S.のテーマカラー(応援用風船)はパールパープルであるといったように、それぞれのグループのテーマカラーを揃えた風船を会場で振るのが主流だったのです。
これが大きく変わったのは2000年代後半と言われています。LEDの発達とともに、各事務所がオリジナルのペンライトを正式にグッズ展開するようになりました。とりわけ転機となったと言われるのが、BIGBANGの「公式B棒」(バンボン)です。グループのロゴをそのまま形にしたデザインは「光る王冠」として親しまれ、以降の業界スタンダードを作ったと言われています。
各グループの代表的なペンライト
ARMY BOMB(BTS)
世界で広く知られているペンライトの一つ。透明な球体の中にBTSのロゴが浮かぶデザインで、現在はバージョン4まで進化しています。Bluetooth接続でスマホアプリと連動し、会場全体のARMY BOMBが曲に合わせて自動で色を変える「シンクロ演出」が可能です。アプリ名は「ARMY BOMB」。
アイヘボン(IVE)
IVEのペンライトはファンから「アイヘボン(I-HAVE BONG)」と呼ばれており、「キャロットボン」はSEVENTEENのペンライトの呼称であると言われています。スティック部分に光のラインが走るシャープなデザインで、グループの世界観と合致しています。
ハートビット(IZ*ONE→現LE SSERAFIMにも継承感)
ハート型の透明部分に内部発光する、ガーリーな印象が強いデザイン。期間限定グループだったIZ*ONEの活動終了後も、コレクターアイテムとして取引されることがあると言われています。
BI-PING-BONG(BLACKPINK)
BLACKPINKの公式ペンライトはピンクのハンマー型で「BI-PING-BONG(ピコピコハンマー)」と呼ばれ、「キャンディーボン」はTWICEのペンライトの名称であると言われています。グループのカラーであるピンクとブラックを基調に、シンプルながら主張のあるデザインです。
キャロット型・ペット型・宇宙船型・羽根型……
近年では、グループの世界観を視覚化したユニークなデザインも増えています。例えばaespaの宇宙船型、TWICEのキャンディ・ボン(フード付き棒に変化する仕組み)、SEVENTEENの「キャロットボン(Carat Bong)」など、どれもグループのキャラクター性を表現していると言われています。
「色」がファンダムの記号になる
ペンライトとセットで重要なのが、各グループに割り当てられた「公式カラー」です。これはペンライトの発光色だけでなく、コンサート会場の装飾、グッズ、SNSの色使いに至るまで一貫して使われ、グループとファンダムの象徴となると言われています。
- SHINee:パールアクアグリーン
- 少女時代:パステルローズ
- BIGBANG:BIGBANGに公式に指定されたグループカラーは存在しないが、王冠型のペンライトに象徴される「イエロー」が事実上の代表色として扱われている。
- EXO:EXOの公式カラーはコズミックラテ(Cosmic Latte)である
- TWICE:アプリコット&ネオンマゼンタ
- BLACKPINK:ピンク&ブラック
- BTS:公式カラーなし(あえて固定しない方針)
BTSが「公式カラーを持たない」のは有名な話で、「ARMYと一緒に虹のように多様であるため」と語られています。これもまた、グループの個性を表す一つのスタイルと言えるでしょう。
機能の進化:Bluetooth連動で「会場全体が一つの楽器」に
2010年代後半から、ペンライトの世界は「IoT化」が一気に進んだと言われています。各座席にバインドされたペンライトが、運営側のセントラルサーバーから個別に制御され、曲ごとに会場全体が「絵」になるのです。
例えばあるサビでは観客席全体に大きなハートが描かれ、別の曲ではメンバーの名前がドット絵のように浮かび上がる演出なども行われます。これは個々のペンライトが、自分の座席の役割を理解しているからこそ可能な演出です。
ペンライト自体にBluetoothモジュール、加速度センサー、内蔵バッテリーが搭載されており、もはや「光る棒」ではなく「持ち運べる演出装置」の一つと言えるかもしれません。
価格相場と買い方
K-POPの公式ペンライトの相場は、一般的に4万〜6万ウォン(日本円でおよそ4,000〜7,000円)程度と言われています。バージョン更新時には限定モデルが出ることもあり、これらはオフィシャルショップやWeverse Shop、SOUNDWAVE、Ktown4uなどのオンラインショップで購入可能とされています。
注意したいのは「非公式コピー品」。安価で似たデザインのものが出回ることがありますが、Bluetooth連動機能がなかったり、コンサートで認証されない可能性もあります。せっかくの応援が成立しなくなることもあるため、公式ルートでの購入が推奨されています。
豆知識:ペンライトに込められた「もう一つの意味」
- 「ペンライト=投票券」:一部のコンサートや授賞式では、Bluetooth連動のペンライトでファン投票が行われたこともあると言われています。
- 遠征文化との結びつき:ファンが海外コンサートに「遠征」する際、ペンライトは必須アイテムの一つと言えます。荷物検査で電池を抜くトラブルもあるため、最近は機内持ち込みのルールも各国で議論されていると言われています。
- 「サイレント・ペンライト」のマナー:感動的なバラードや、メンバーがMCで真剣に話している場面では、あえてペンライトを下ろすファンダムも存在すると言われています。光の作法もファンダム文化の一部です。
まとめ:その光の一本一本が、グループへの「手紙」
真っ暗な会場で一斉に灯るペンライトの海。それは単なるライトショーではなく、グループに対するファン一人ひとりからの「ここにいるよ」「あなたを応援しているよ」というメッセージであると考えられています。同じ形・同じ色を世界中のファンが手にしていることで、海を越えた一体感が生まれる。これはK-POPならではの景色と言えるでしょう。
もしまだお気に入りのグループのペンライトを持っていないなら、ぜひコンサート参戦の前に手に入れてみてください。点灯した瞬間、あなたも数万人のファンダムの一員になる感覚を味わえるかもしれません。
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