「推しに直接会いたい」「もっと身近に感じたい」――そんな世界中のK-POPファンの願いをテクノロジーで叶えようとする注目のニュースが韓国から届きました。
K-POPコマースのスタートアップ企業であるコンパニーエー(컴퍼니에이)が、韓国政府の技術創業支援プログラム「TIPS(ティップス)」に選定され、本格的なグローバル展開に乗り出すことが発表されました。このニュース、一見するとビジネスの話に聞こえますが、実は私たち日本のファンにとっても、今後の「推し活」がより便利で楽しくなる可能性を秘めた大きな一歩なのです。
今回は、このコンパニーエーが手掛けるサービスの内容と、韓国独自のファン文化の背景を交えながら、私たちの応援スタイルがどう変わっていくのかを紐解いてみましょう。
■「TIPS」選定は信頼の証!韓国政府も後押しするファンビジネスの熱量
まず、ニュースの中で重要なキーワードとなっている「TIPS」について少し解説します。TIPSとは、韓国の中小ベンチャー企業部(日本の省庁にあたる)が主導する、世界市場を狙える技術を持ったスタートアップを育成するプログラムのこと。これに選ばれるということは、単なるショップではなく、「その技術とビジネスモデルが国から認められた」という非常に名誉なことなのです。
韓国では今、エンターテインメントとテクノロジーを融合させた「ファン・テック(Fan-Tech)」が非常に盛んです。かつては公式ファンカフェ(Daumなどのポータルサイト内にあるファンコミュニティ)での交流が主流でしたが、現在はそこからさらに進化し、IT技術を駆使して世界中のファンを繋ぐサービスが次々と誕生しています。
イ・ホンスン(이헌승)代表率いるコンパニーエーが評価されたのは、まさにこの「ファンとアーティストを繋ぐ技術力」でした。
■ヨントンやペンサを世界へ!自社プラットフォーム「マイスターグッズ」の強み
コンパニーエーが運営している自社プラットフォーム「マイスターグッズ(myStarGoods)」は、すでにご存じの方もいるかもしれません。このプラットフォームの最大の特徴は、ファンサイン会(ペンサ)や、オンラインでの映像通話イベント(ヨントン)を企画・運営し、アーティストとファンを直接繋ぐ参加型サービスを中心に展開している点です。
ここで、韓国ならではのファン文化についても触れておきましょう。
韓国の「ペンサ(ファンサイン会の略)」は、単にサインをもらう場ではなく、ファンが推しに直接カチューシャを付けてもらったり、ポストイットで質問に答えてもらったりと、非常に濃密なコミュニケーションが行われる場です。また、コロナ禍を経て定着した「ヨントン(映像通話イベント)」は、日本にいながらにして韓国の推しと1対1で話せる夢のような時間。しかし、これまでは海外のファンにとって、応募方法が複雑だったり、決済が難しかったりとハードルが高い側面もありました。
マイスターグッズは、多くの芸能事務所と提携し、こうしたイベントの企画から運営までをワンストップで行っています。今回の投資誘致とTIPS選定により、システムの安定性や多言語対応、そしてグローバルな配送網などがさらに強化されることが期待されています。日本のファンにとっても、「もっとスムーズにヨントンに応募できる」「限定グッズが手に入りやすくなる」といった具体的なメリットに繋がっていくはずです。
■「AI推し」が登場?2次IPによる新しいコンテンツ体験
さらに興味深いのは、コンパニーエーが生成AI技術を活用した「2次IP(知的財産)拡張モデル」の開発を進めている点です。
具体的には、K-POPアイドルのキャラクターを制作・供給し、コンテンツを資産化していく計画だといいます。例えば、自分の推しをモチーフにしたAIキャラクターとチャットができたり、そのキャラクターが登場するゲームやデジタルコンテンツを楽しんだりといった、新しい形のファン体験が生まれるかもしれません。
韓国では「事務所の影響力」が非常に強く、アーティストの肖像権やキャラクター化といったIPビジネスにおいて、世界でもトップクラスのノウハウを持っています。コンパニーエーはこうしたデータを蓄積し、ファンが「消費する」だけでなく「参加して楽しむ」新しいエコシステムを作ろうとしています。
■私たちの「推し活」はどう変わる?
コンパニーエーのイ・ホンスン代表は、「今回のTIPS選定は、ファン活動をベースとしたコマースモデルの成長可能性と技術力が認められた結果。今後はグローバルなファンイベントとIPコンテンツ事業を同時に拡大していく」と抱負を語っています。
韓国のスタートアップがこれほどまでにファンビジネスに力を入れるのは、K-POPがもはや一過性のブームではなく、世界共通の「ライフスタイル」として根付いているからに他なりません。
「言葉の壁があってなかなかイベントに参加できない」「海外のサイトは使いにくい」……そんな悩みを最新技術が解決してくれる日は、すぐそこまで来ているようです。物理的な距離を超えて、推しの笑顔をより近くに感じられる未来。テクノロジーの進化が、私たちの「愛」をより深く、より広く届けてくれる。そんなワクワクするような変化を、これからも注目していきたいですね。
ヨントンやオンラインイベントがもっと手軽になったら、皆さんは推しにどんな言葉を伝えたいですか?「こんな機能があったら嬉しい!」という皆さんの推し活のアイディアや、最近のイベントでの思い出も、ぜひコメントで教えてくださいね!
出典:http://www.inews24.com/view/1949917
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