日本の韓流ファンの皆さんは、YouTubeやSNSで「この韓国人、面白い!」と話題のクリエイターを目にしたことはありませんか?今、韓国のエンタメ界で俳優やアイドルに負けないほどの影響力を持っているのが、次世代のコメディアンたちです。
その中心にいるのが、韓国初のコメディ専門レーベル「Meta Comedy(メタコミディ)」です。設立から5周年を迎えた今、代表を務めるチョン・ヨンジュン(정영준)氏が、これまでの苦労とこれからの展望を語りました。単なるお笑い事務所ではない、今の韓国エンタメを象徴する彼らの歩みを深掘りしてみましょう。
■地上波の終焉から生まれた「YouTube発」のスターたち
今から5年前、韓国のコメディ界は大きな過渡期にありました。長年愛されてきた地上波放送の公開コメディ番組『ギャグコンサート(KBSで放送されていた国民的人気お笑い番組)』などが相次いで終了し、多くのお笑い芸人たちが活躍の場を失っていたのです。
そんな中、チョン・ヨンジュン代表は「コメディアンが自由に個性を発揮できる場所を作りたい」という思いでMeta Comedyを立ち上げました。
現在、Meta Comedyには日本でも中毒者が続出している「ピシク大学(피식대학/日常の"あるある"をハイレベルな演技力で再現するグループ)」や、ホスト風キャラクターで一世を風靡した「タナカ(다나카/お笑い芸人キム・ギョンウクが演じる、日本語混じりの韓国語を話す日本人ホストという設定のキャラクター)」など、錚々たるメンバーが所属しています。
彼らの成功の裏には、従来のテレビ番組のような「分かりやすいギャグ」ではなく、徹底した「キャラクター設定(世界観)」の構築がありました。韓国ではこれを「世界観(セゲグァン)」や「ブケ(副キャラクターの略)」と呼び、タレントが実生活とは別のアイデンティティを演じ切るスタイルが社会現象となりました。
日本の「コント」に近い感覚ですが、韓国ではそのキャラクターとして歌を出し、広告に出演し、ドキュメンタリーまで撮るという、徹底した作り込みが特徴です。チョン・ヨンジュン代表は、この「没入感」こそが現代のファンを熱狂させる鍵だと見抜いていたのです。
■「兵役」や「下積み」を乗り越えて掴んだ5周年
Meta Comedyがここまで成長するまでには、決して平坦な道ではありませんでした。韓国の男性芸能人にとって避けて通れないのが「兵役」です。人気絶頂の時期に約1年半の空白期間が生まれることは、移り変わりの早いネットの世界では致命的なリスクになり得ます。
しかし、チョン・ヨンジュン代表は「所属アーティストとの信頼関係」を最も重視しました。兵役中のメンバーがいる間もコンテンツの企画を練り続け、復帰後にさらにパワーアップした姿を見せられるようサポートする。この「ファミリー」のような絆こそが、大手事務所(Big4など)とは一線を画すMeta Comedyの強みです。
また、韓国には「練習生制度」が深く根付いていますが、コメディの世界でも同様に厳しい下積み時代があります。チョン・ヨンジュン代表は、彼らの才能が埋もれないよう、YouTubeという「誰もが主役になれる舞台」を最大限に活用しました。
韓国では今、OTT(NetflixやTvingなどの動画配信サービス)の普及により、テレビでは流せないような過激でシュールな笑いも許容されるようになっています。Meta Comedyのクリエイターたちは、この自由な風潮を味方につけ、地上波では見られなかった「新しい笑いの形」を提示し続けているのです。
■次は世界へ!「笑い」に国境はない
5周年を迎えたチョン・ヨンジュン代表の視線は、すでに「次の5年」に向けられています。それは、韓国国内に留まらない「グローバル進出」です。
最近では、ピシク大学が英語を駆使したコンテンツを制作したり、海外の有名アーティストとコラボしたりと、コメディの枠を超えた活動を見せています。K-POPが世界を席巻したように、今度は「K-コメディ」が世界を笑わせる番だと、チョン・ヨンジュン代表は確信しています。
「耐えて、耐えて、ようやく迎えた5周年。でもこれはゴールではなく、新しいスタートです」と語る彼の言葉からは、韓国のエンタメを裏側から支えてきた誇りと、さらなる挑戦への意欲が感じられました。
日本のファンにとっても、彼らのコンテンツは韓国のリアルな流行や若者言葉を学べる最高の教材でもあります。タナカさんの「おいしくな~れ」というフレーズが日本でも逆輸入的に話題になったように、これからもMeta Comedy発の流行が私たちの元に届くことでしょう。
韓国の「笑い」の常識を塗り替えたMeta Comedy。皆さんは、どのクリエイターの動画が好きですか?「この人のこのキャラが面白い!」という推しの芸人がいたら、ぜひコメントで教えてくださいね!
出典:https://news.jtbc.co.kr/article/NB12289745?influxDiv=NAVER
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