元After Schoolイ・ジュヨンが等身大の姿で魅了!最新主演映画キム~チ!で見せる新たな一面と韓国流ヒューマンドラマの真髄

ソウルのカルチャー発信地として知られる龍山(ヨンサン)にある巨大シネコン、CGV龍山アイパークモール。ここで3月12日、多くの映画ファンが待ち望んでいた温かな物語が産声を上げました。元After School(アフタースクール、2009年にデビューした人気ガールズグループ)のメンバーで、現在は女優として目覚ましい活躍を見せるイ・ジュヨン(이주연)が主演を務める映画『キム~チ!』のメディア試写会が行われたのです。

華やかなステージでスポットライトを浴びてきた彼女が、今作で選んだのは「等身大の自分」。きらびやかな役柄を脱ぎ捨て、一人の女性としての繊細な感情を演じきった彼女の姿に、韓国国内でも大きな注目が集まっています。

■「冷たい美少女」から「隣のお姉さん」へ!イ・ジュヨンの新たな挑戦

イ・ジュヨンといえば、デビュー前から韓国のネット上で「オルチャン(顔が最高に良いという意味の造語、2000年代に流行した美男美女の呼称)」として圧倒的な知名度を誇っていました。そのクールで都会的なビジュアルから、これまではプライドの高いお嬢様や、どこか影のある華やかなキャラクターを演じることが多かった彼女。しかし、今作『キム~チ!』で演じるミンギョンは、これまでのイメージとは正反対のキャラクターです。

試写会の壇上で彼女は、「もともとの性格は、平凡な隣の家のお姉さんのような感じなんです。だからこそ、今回のミンギョンという役をいただけて本当に感謝しています」と、笑顔で語りました。

物語は、人生の目標を見失い、無気力な日々を送っていたミンギョンが、毎日家の前で亡くなった孫娘に向かって手を振る不思議な老人、トックと出会うことから始まります。彼女がカメラ越しにトックの日常を切り取っていくうちに、二人の止まっていた時間がゆっくりと動き出す――。そんな心の交流を描いた作品です。

韓国では近年、派手なアクションや過激な復讐劇の裏で、日常の小さな幸せや心の回復を描く「ヒーリング(癒やし)作品」が非常に愛されています。日本でも人気の映画『リトル・フォレスト 春夏秋冬』のように、観終わった後に心がふっと軽くなるような、そんな「韓国流の癒やし」が本作にもたっぷり詰め込まれています。

■ベテラン俳優ハン・インスとの「世代を超えたケミストリー」

今作の見どころは、何と言ってもイ・ジュヨンと、大ベテラン俳優であるハン・インス(한인수)の共演です。ハン・インスは、韓国ドラマ界を長年支えてきた重鎮。そんな彼が演じるトックは、愛する孫を失った深い悲しみを抱えながらも、毎日変わらず手を振り続ける切ない老人です。

韓国社会では、儒教的な価値観から「目上の人を敬う文化」が非常に強く根付いています。映画の中でも、若者であるミンギョンがトックという年長者の人生に触れることで成長していく姿は、韓国ならではの温かい人間関係を感じさせてくれます。

撮影現場でイ・ジュヨンは、大先輩であるハン・インスから多くのことを学んだといいます。「派手な演技ではなく、ただそこにいるだけで物語を感じさせる」というベテランの深みと、それに応えようとするイ・ジュヨンの純粋な演技の調和は、本作の最大の魅力と言えるでしょう。

■タイトル「キム~チ!」に込められた、韓国人の心と監督の願い

映画のタイトルである『キム~チ!』。日本人にとってキムチは「韓国の代表的な食べ物」ですが、実はこのタイトルにはもう一つの意味があります。韓国では写真を撮る際、日本の「はい、チーズ!」と同じ感覚で「キム〜チ!」と声をかけるのが一般的です。

ミンギョンがカメラでトックの姿を収めていくというストーリーにかけられたこの言葉。パク・チョリョン(박철현)監督は、このタイトルに並々ならぬ情熱を注いでいます。

パク・チョリョン監督は試写会で、「この映画は海外の観客も意識して制作しました。『キムチ』という言葉を単なる食べ物の名前としてではなく、韓国の温かい情緒を象徴するキーワードとして世界に広め、韓流の新しい形を主導したい」と力強く語りました。

韓国文化において、キムチは単なる副菜ではなく、家族や隣人と分かち合う「情(ジョン、韓国独特の深い愛情や絆を指す言葉)」の象徴でもあります。この映画は、カメラのシャッターを切る瞬間の笑顔と、韓国人の心の拠り所であるキムチのような温かさを、同時に届けてくれる作品になりそうです。

■飾らないイ・ジュヨンの

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