かつてK-POPファンの間で、避けては通れない「魔のジンクス」と呼ばれた言葉がありました。それが「7年のジンクス」です。韓国の公正取引委員会が定めた標準契約書に基づき、アイドルの専属契約期間が最長7年であることから、この時期に解散やメンバー脱退が相次ぐ現象を指します。
しかし、2024年現在のK-POPシーンを見渡すと、その「壁」はもはや過去のものになりつつあります。2000年代後半にデビューした「第2世代」、そして世界進出を本格化させた「第3世代」のアイドルたちが、所属事務所の枠や時間の制約を超え、これまでになかった「しなやかな連帯」を見せているからです。
いま、韓国エンタメ界で何が起きているのか。その最前線を紐解いてみましょう。
■「別れても一緒」が当たり前の時代に。EXOとBLACKPINKの選択
まず注目したいのが、デビュー14年目を迎えたEXO(エクソ)です。2013年に「Growl」で社会現象を巻き起こした彼らは、まさに第3世代のトップランナー。最近、ベクヒョン(백현)が自ら設立したレーベル「INB100」へ、チェン(첸)、シウミン(시우민)と共に移籍したことは記憶に新しいニュースです。
しかし、彼らは「個人活動は個別の事務所で、EXOとしての活動はSMエンタテインメントで」という形を明確に打ち出し、ファンを安心させました。実際、彼らは現在も単独コンサート「EXO PLANET #6 – EXhOrizon(エクソ・プラネット #6 – エクソライゾン)」を準備するなど、現役バリバリのグループとして君臨しています。
同じような動きは、世界的人気を誇るBLACKPINK(ブラックピンク)にも見られます。ジェニー(제니)、リサ(리사)、ジス(지수)がそれぞれ個人レーベルを立ち上げ、ロゼ(로제)も独自の道を模索する中、グループ活動についてはYGエンターテインメントと再契約を締結しました。
韓国では「個人の自由」と「グループの看板」を切り離して考える「ユニット活動型」のスタイルが完全に定着しました。これは、事務所の力が絶対的だったかつての韓国芸能界では考えられなかった変化です。
■SHINeeが証明した「17年目の絆」とY2Kブームの追い風
さらに驚かされるのが、第2世代を代表するSHINee(シャイニー)の動きです。メンバーのオンユ(온유)とテミン(태민)が、長年連れ添ったSMエンタテインメントを離れ、新たな拠点を見つけました。しかし、彼らはデビュー17周年を記念したコンサート「SHINee WORLD VI [Perfect Illumination](シャイニー・ワールド 6 [パーフェクト・イルミネーション])」を成功させ、「グループの絆は事務所が決めるものではない」ということを証明してみせました。
こうしたベテラン勢の活躍を後押ししているのが、韓国でも続く「Y2K(2000年代前後のレトロ)」ブームです。
単なる懐古趣味ではなく、当時の文化を新鮮に感じるZ世代と、大人になり経済力を身につけた当時のファン層が合流し、巨大な市場を作り出しています。これに呼応するように、2NE1(トゥエニィワン)がデビュー15周年記念ツアー「WELCOME BACK(ウェルカム・バック)」でカムバックし、Lovelyz(ラブリーズ)やGirl's Day(ガールズデイ)も、事務所がバラバラになっても「記念日には集まる」というスタイルでファンを熱狂させています。
■「期間限定」すらも乗り越えるファンの熱意
この流れは、サバイバル番組から誕生した「期間限定グループ」にも波及しています。かつてK-POP界を席巻したWanna One(ワナワン)が、デビュー記念日に集まる姿を見せたり、再結成の噂が絶えなかったりするのも、その一例です。
最近では、CJ ENM(韓国の総合コンテンツ企業)が展開するK-POPチャンネル「Mnet」を通じて、Wanna Oneのリアリティ番組「Wanna One Go(ワナワン・ゴー)」を再構成したプロジェクトが動き出すなど、コンテンツのIP(知的財産)を最大限に活用する動きも活発です。
かつてのK-POPは、10代から20代前半までの「若さ」を消費する文化という側面が強くありました。しかし、今の2世・3世代アイドルたちは、ソロ活動でキャリアを積み、大人のアーティストとして成熟しながら、グループという「ホーム」も大切にするという、極めて賢い選択をしています。
■日本のファンにとっての「推し活」はどう変わる?
日本のファンにとっても、この変化は嬉しいニュースです。これまでは「推しの契約更新時期」が来ると、「解散したらどうしよう」と不安に震えるのが通例でした。しかし、今のトレンドは「事務所が変わっても、推しは推しのまま。グループも続く」という希望を感じさせてくれます。
兵役(韓国の成人男性に課せられる義務)による空白期間についても、最近ではソロ活動やコンテンツの事前制作によって「待たせない工夫」が当たり前になり、除隊後も当然のようにグループに戻れる環境が整ってきました。
「アイドル」が一時的な職業ではなく、一生をかけて歩む「アーティスト」へと進化している。2世・3世代アイドルたちが切り拓いているのは、まさにそんな新しいK-POPの黄金時代なのかもしれません。
事務所の壁を越えて手を取り合う彼らの姿に、私たちファンも「ずっとついていける」という確信をもらえますよね。
今回のニュース、皆さんの「最愛(チェエ)」のグループにはどんな変化がありましたか?
これからの活動で特に楽しみにしていることや、今の熱い想いをぜひコメントで教えてください!
出典:https://www.newsen.com/news_view.php?uid=202603121349182610
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