ナ・ホンジン監督が手掛け、韓国で観客動員数約680万人を記録した映画『曲声/コクソン』。俳優の國村隼(쿠니무라 준)が異様な存在感を放つ外地人を演じ、韓国の権威ある映画賞で多くの部門を受賞したミステリーの核心に迫ります。
■ 平和な村を襲う不可解な連鎖事件と「外地人」の影
韓国ののどかな山あいに位置する村、谷城(コクソン)。この平和な村にある日、正体不明の「外地人」がやってきたことから物語は動き出します。時を同じくして、村では凄惨な殺人事件が次々と発生。警察は当初、野生のキノコによる集団中毒が原因であると暫定的な結論を下しますが、村人の間では「すべてはあの外地人のせいだ」という不穏な噂と疑念が急速に広まっていきます。
主人公の警察官であるクァク・ドウォン(곽도원)演じるジョングは、最初は噂を信じていませんでした。しかし、火災現場での第二の事件を目撃し、現場で噂の外地人と接触した形跡や、被害者の体に現れた特有の湿疹などの共通点を見つけるにつれ、疑いの目を向け始めます。さらに、事件の目撃者と名乗る謎の女、チョン・ウヒ(천우희)演じるムミョンと出会ったことで、ジョングの疑念は確信へと変わっていくことになります。
■ 愛娘に忍び寄る恐怖と祈祷師の登場
事件の真相を突き止めるべく、ジョングは同僚の助けを借りて外地人の住処を訪ねます。そこで彼が目にしたのは、まるで何かの儀式を行っているかのような不気味な祭壇でした。その直後、ジョングの愛娘であるヒョジン(キム・ファンヒ(김환희))が、これまでの被害者たちと同じような異常な症状を見せ始めます。
娘を救いたい一心で焦るジョングは、腕利きの祈祷師として知られるファン・ジョンミン(황정민)演じるイルグァンを呼び寄せます。激しい祈祷の儀式が繰り広げられる中、物語は誰が味方で誰が敵なのか、何が真実で何が虚構なのかが分からない混迷の極みへと突き進んでいきます。
■ 観客を翻弄し続ける「信じること」への問いかけ
本作『曲声/コクソン』は、単なるジャンプスケア(驚かし要素)中心のホラー映画ではありません。「信頼、疑念、餌、惑わし」といったキーワードが物語の随所に散りばめられており、観客自身もジョングと同じように、提示される情報に翻弄される構成になっています。
特に主要な5人のキャラクターの役割は強烈です。外地人は本当に悪霊なのか、祈祷師のイルグァンは誰のために儀式を行っているのか、そして謎の女ムミョンの正体は何なのか。ナ・ホンジン監督は156分という長い上映時間の中で、観客に対して絶え間なく「餌」を投げ続け、結末に至るまでその緊張感を途切れさせません。
公開から時間が経った今でも、見るたびに新しい発見や解釈が生まれる作品として、韓国映画界を代表するミステリー・ホラーの一作に挙げられています。作品が放つ独特の重苦しい空気と、俳優たちの鬼気迫る演技が、観客の心に深い残像を刻み続けています。
出典:http://www.sisunnews.co.kr/news/articleView.html?idxno=239351
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ ムダン(巫堂)とクッ(祈祷)
韓国に古くから伝わるシャーマニズムの職能者を「ムダン(巫堂)」と呼び、彼らが行う祭祀や祈祷の儀式を「クッ」と言います。劇中でファン・ジョンミンが演じた祈祷師がこれにあたります。激しい太鼓の音に合わせて踊り、神や霊と交信する姿は、現代の韓国でも映画やドラマの重要なモチーフとしてよく登場します。
■ 地名「谷城(コクソン)」と「哭声(コクソン)」
映画の舞台である「谷城(コクソン)」は実在する地域の名前ですが、映画の漢字タイトルは「哭声(コクソン)」となっています。これは「声をあげて泣く」という意味があり、平和な村の名前と、悲劇を象徴する言葉を掛け合わせたダブルミーニングになっています。
私は恋愛ドラマが好きなんですけど、この『曲声/コクソン』だけは別格で、衝撃が凄すぎてしばらく頭から離れなかったんです。特にキム・ファンヒちゃんの演技が凄まじくて、子役とは思えない迫力に鳥肌が立っちゃいました。最後、結局誰が「善」で誰が「悪」だったのか、皆さんはどう解釈しましたか?それとも、もう怖くて二度と観られない派ですか?





コメント