次世代のRMを探せ?韓国アート界の登竜門2026 金湖ヤングアーティスト展が三清洞で開催中!

韓国旅行の定番スポットであり、伝統とモダンが交差する街・三清洞(サムチョンドン)。景福宮(キョンボックン)のすぐ隣に位置し、おしゃれなカフェやギャラリーが立ち並ぶこのエリアで、今、韓国アート界の未来を担う若手作家たちの熱い展示が注目を集めています。

1989年の開館以来、韓国の現代美術を牽引してきた「金湖(クムホ)美術館」が主催する公募展「2026 金湖ヤングアーティスト」の第1部が、3月6日からスタートしました。この展示は2004年から続く歴史あるプロジェクトで、これまでに多くのスター作家を輩出してきた「若手作家の登竜門」として知られています。

最近ではBTS(防弾少年団)のリーダー、RM(アールエム)がアート愛好家として知られ、彼が訪れたギャラリーをファンが巡る「アートツアー」も人気ですよね。今回選ばれた新進気鋭の作家たちも、そんな「K-ART」の次世代を担う才能ばかり。現在開催中の第1部(3月6日〜4月12日)の見どころを、現地の雰囲気たっぷりにお伝えします!

■「人生の季節」を描き出すソ・ウォンミの壮大な物語

美術館の3階へ上がると、そこにはソ・ウォンミ(서원미)作家による「大劇場(Grand Theater)」の世界が広がっています。展示室全体を一つの舞台に見立てたこの展示は、昼と夜という二つの空間で構成されています。

ソ・ウォンミ作家は、個人のトラウマや不安をテーマにしてきましたが、今回はより日常的な「疎外感」や「時間の流れ」を表現。特に目を引くのは、人生を春夏秋冬になぞらえた4枚の大きな絵画です。「冬」の絵では、凍った湖の上に幻想的なイメージが重なり、まるで巨大な顔のように見える不思議な感覚を呼び起こします。

「秋」の作品は、作家自身がこれから迎える「中年」の時間を想像して描いたものだそう。周囲の作家たちが一見成功しているように見えても、内面では木々が密集して前が見えないような悩みを抱えている……そんな姿を「道」のように表現したといいます。ドラマの主人公が葛藤を乗り越えるシーンのような、深い没入感に浸れる空間です。

■ゲームと宗教が融合?ムン・ジュへが仕掛ける視覚の罠

2階では、ムン・ジュへ(문주혜)作家による「クロスヘア・プラス・プラス・プラス」展が開催されています。「クロスヘア」とは、シューティングゲームなどで敵を狙う「照準線」のこと。ゲーム好きだというムン作家らしいユニークな視点です。

韓国は世界屈指のゲーム大国ですが、ムン作家はそのゲームの世界観と、伝統的な「宗教画」を掛け合わせるという大胆な試みをしています。例えば、床のカーペットはゲーム内の「ベースキャンプ」から着想を得ており、作品に使われている「青」は魔法やエネルギーを、「赤」は危険や体力の消耗を象徴しているのだとか。

特筆すべきは、彼女が「壮紙(チャンジ)」という韓国の伝統的な厚手の和紙に、顔料を何度も塗り重ねる東洋画の手法を使っている点です。古典的な素材を使いながら、テーマは最新のゲームや記号。このギャップこそが、今の韓国のアートシーンの面白さと言えるでしょう。

■「ラジオ」が語る韓国の近代史、カン・ドンフンの音の芸術

1階に降りると、そこには不思議な空間が広がっています。カン・ドンフン(강동훈)作家は、音楽的な言語と様々なメディアを組み合わせる多ジャンル芸術家。今回の展示「トライグロシア(Triglossia)」では、なんと彼が自ら作詞・作曲した「創作ミュージカル」形式の作品を披露しています。

ただし、舞台に俳優は登場しません。5.1チャンネルの立体音響と照明だけで構成された空間で、観客は音に耳を澄ませます。テーマは、冷戦時代の韓国の放送局と、そこに絡み合う政治・社会的な文脈。1959年に発売された韓国初の国産ラジオ「金星(クムソン)社(現在のLGエレクトロニクスの前身)」の製品も展示されており、韓国の近代化の歩みを感じさせます。

この作品には、実際のミュージカル俳優であるナム・ギョンウク(남경욱)が歌で参加しており、約25分間のドラマチックな体験が味わえます。韓国ドラマや映画の歴史的背景に関心があるファンなら、きっと興味深く感じられるはずです。

■三清洞で「推し作家」を見つける贅沢

今回の展示は第1部が4月12日まで、そして第2部(パク・ヒョンジン、チョン・スジョン、チェ・ジウォン)が4月24日から5月31日まで開催されます。

韓国のアートシーンは今、世界中から熱い視線を浴びています。アイドルや俳優を応援するように、お気に入りの若手作家を見つけてその成長を見守るのも、新しい韓国の楽しみ方かもしれません。地下にあるアーカイブ展示では、作家たちのこれまでの歩みも確認できるので、ぜひじっくりと時間をかけて巡ってみてください。

三清洞の散策の合間に、未来の巨匠たちの感性に触れるひととき。皆さんは、この3人の中でどの作家の感性が一番気になりますか?ぜひコメントで教えてくださいね!

出典:https://weekly.cnbnews.com/news/article.html?no=207936

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