韓国旅行の際、ソウル中心部にある「徳寿宮(トクスグン)」の石垣道を歩いたことがある方も多いのではないでしょうか。その美しい通りに佇むのが、韓国を代表する劇場の一つ「国立正東劇場(クンニプチョンドンクッチャン)」です。
今回、この歴史ある劇場から、2026年度に上演される全19作品のラインアップが公開されました。新作ミュージカルから実力派俳優が集結する演劇、そして伝統芸能を現代的にアレンジしたステージまで、韓流ファンなら見逃せない魅力的な演目が目白押しです。
■ 伝説のフォークソングで綴る新作から「タイムスリップ」物語まで
2026年の大注目作は、新作ジュークボックス・ミュージカル「笛を吹く男(仮題)」です。この作品の大きな柱となるのが、韓国音楽界のレジェンド、ソン・チャンシク(송창식)(송창식)の名曲たち。
ソン・チャンシクは、1970年代の韓国フォークソングブームを牽引した巨匠で、日本でいうところの吉田拓郎や井上陽水のような、時代を象徴するシンガーソングライターです。物語の舞台は日本統治時代。音楽を愛した若者たちの愛と喪失の物語が、どこか懐かしくも力強いメロディに乗せて描かれます。
また、12月に上演される「モダン正東(モジョンチョンドン)」も、日本のドラマ・映画ファンに刺さる設定です。現代の主人公が100年前の正東にタイムスリップし、当時の最先端ファッションに身を包んだ「モダンガール」たちに出会うという物語。韓国では今、大正ロマンにも似た1920〜30年代の「京城(キョンソン)レトロ」ブームが続いており、当時の華やかさと哀愁をダンスやパフォーマンスで表現するこの作品は、視覚的にも非常に美しい舞台になりそうです。
■ 演技派俳優たちの共演!あの感動作や受賞作が帰ってくる
舞台ファンにとって、出演者の顔ぶれは最も気になるポイントですよね。2026年のシーズンには、日本でも人気の高い実力派俳優たちが名を連ねています。
まず注目なのが、一人芝居の傑作として名高い演劇「生きている者を修繕する」です。フランスの小説を原作に、心臓移植をめぐる24時間の物語を一人で何役もこなして描き出す過酷な舞台ですが、ここには以下の豪華キャストが集結します。
・ソン・サンギュ(손상규)
・キム・シンロク(김신록):ドラマ「地獄が呼んでいる」での強烈な演技が話題となった名女優。
・キム・ジヒョン(김지현):ドラマ「39歳」でメインキャストを演じ、ミュージカル界でもトップクラスの実力を誇ります。
・ユン・ナム(윤나무):ドラマ「浪漫ドクター キム・サブ」シリーズの看護師役でお馴染みの俳優。
この4名が交代で舞台に立ち、圧倒的な没入感を届けてくれます。
また、2024年に韓国の演劇・ミュージカル界の主要な賞を総なめにした音楽劇「島:1933〜2019」の再演も決定しました。小鹿島(ソロクト:かつてハンセン病患者が隔離されていた島)で40年間献身的に尽くした実在の看護師、マリアンヌとマーガレットの物語を軸に、現代を生きる人々との繋がりを描く感動作です。韓国の歴史的背景を知る一助にもなる、深く温かい作品です。
■ 伝統と現代が溶け合う「K-カルチャー」の真髄
国立正東劇場は、韓国初の近代式劇場「協律社(ヒョプリュッサ)」の跡地に建てられたという歴史があります。そのため、伝統文化を世界に発信する「K-カルチャーシリーズ」にも力を入れています。
2026年4月からは、伝統芸能をモチーフにした「広大(クァンデ)」を上演。これは、かつての韓国の旅芸人たちが繰り広げたダイナミックなパフォーマンスを現代に蘇らせたもので、前年の好評を受けて公演回数が大幅に拡大されました。
さらに、ソウル芸術団との共同制作による「青紗灯籠(チョンサチョロン)に火を灯せ」も見逃せません。青紗灯籠とは、韓国の伝統的な結婚式などで使われる赤と青の布で作られたランタンのこと。朝鮮時代初の「ウェディング・プランナー」が婚礼を仕切るというユニークな設定で、韓国の伝統的な婚礼文化をスタイリッシュに描き出します。
また、劇場の別館である「国立正東劇場 セシル」では、若手アーティストの登竜門となるプログラムや、ジャンルを超えた実験的な10作品(創作ingシリーズ)が上演される予定です。
■ 旅の目的になる「正東」の舞台たち
今回発表された19の作品は、どれも韓国の歴史や情緒を色濃く反映しながらも、現代的なエンターテインメントとして昇華されたものばかりです。
「言葉がわからないから舞台はハードルが高い……」と感じる方もいるかもしれませんが、音楽劇やダンス中心の演目であれば、その熱量だけで十分に感動を味わえます。2026年の韓国旅行は、正東の美しい石垣道を散歩し、その歴史の続きを劇場で目撃する……そんなプランを立ててみるのはいかがでしょうか。
「地獄が呼んでいる」のキム・シンロクさんや「39歳」のキム・ジヒョンさんなど、映像で見ていた俳優さんの生のお芝居をソウルで観られたら最高ですよね。皆さんは、どの俳優さんの舞台を一番観てみたいですか?ぜひコメントで教えてください!
出典:http://www.ftoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=356053





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