1話1〜2分の「マイクロドラマ」市場が韓国や中国で急成長しています。韓国の制作会社はAIを導入し予算の30%を充当して効率化を推進。中国では若年層を中心に視聴者が6.6億人に達すると予測されています。
■ 韓国の制作現場で進むAI活用と「マイクロドラマ」の台頭
近年、スマートフォンでの視聴に最適化された1〜2分程度の非常に短いドラマ、いわゆる「マイクロドラマ」産業が急速な発展を遂げています。韓国の主要なマイクロドラマ制作会社であるBglee(비글루)は、コンテンツ制作における人工知能(AI)の活用度を大幅に引き上げる方針を明らかにしました。
報道によると、Bglee(비글루)はマイクロドラマの制作プロセスにおいて、予算の約30%をAIベースのワークフローに投入し始めています。この戦略的な投資は、すでにコスト面でポジティブな影響を及ぼしているとされており、AIは主に脚本の作成など、ドラマ制作の核心となる作業に活用されています。
マイクロドラマは、従来の連続ドラマ(1話が約60分前後)とは異なり、短い時間で物語が完結、あるいは次の展開へとスピーディーに繋がる構成が特徴です。制作費の削減と制作期間の短縮が可能なため、企業にとっては投資回収の効率が高いビジネスモデルとして注目を集めています。AIを導入することで、これらのメリットをさらに最大化し、競争力を高める狙いがあります。
■ 中国の圧倒的な市場規模と若年層の支持
一方、中国でも同様の動きが加速しています。中国は以前からマイクロドラマ産業を先導しており、膨大な視聴者層を確保しています。中国のメディア分析によると、中国におけるマイクロドラマ市場は、特に新型コロナウイルスのパンデミック期間中に大きな成長を遂げました。
中国での主なターゲット層は、TikTokやInstagramといったSNSのショートフォーム動画に慣れ親しんでいる若い世代です。短い動画を次々とスワイプして消費する彼らのライフスタイルに、1〜2分のドラマ形式が合致した結果といえます。2024年には、中国国内のマイクロドラマ視聴者数は約6億6,000万人に達すると推定されており、巨大な市場を形成しています。
中国の制作会社もAIベースのコンテンツ制作に力を注いでおり、韓国企業との技術競争も激化しています。AIを活用することで、視聴者の好みに合わせたストーリー展開を迅速に生成したり、多言語への翻訳を効率化したりすることで、グローバル展開を視野に入れた動きも見られます。
■ 急成長の背景にある収益性と、今後の業界課題
マイクロドラマがこれほどまでに成功を収めた主な要因としては、「低い制作コスト」と「短い制作時間」が挙げられます。一般的なテレビドラマやOTT(ネット動画配信サービス)向けのオリジナル作品と比較して、遥かに手軽に制作できるため、収益を上げやすい構造になっています。現在はAIを駆使することで、さらなるコスト削減と業務時間の短縮を競い合うフェーズに突入しています。
しかし、急激な産業の膨張に伴い、解決すべき課題も浮上しています。業界の一部からは、マイクロドラマの大量生産が進む中で、知的財産権(IP)の保護や、出演する俳優の権利をめぐる論争が巻き起こっています。AIが脚本を書く際の著作権の帰属先や、短い撮影期間における俳優の待遇・肖像権の扱いなど、法的な整備が産業の成長スピードに追いついていないとの指摘もあります。
今後、韓国と中国の企業がAI技術をどのように昇華させ、持続可能なコンテンツエコシステムを構築できるかが、この新しいエンターテインメント市場の鍵を握ることになりそうです。
📚 Buzzちゃんの豆知識
■ ショートフォーム(Short-form)
TikTokやYouTubeショート、Instagramのリールに代表される、数十秒から数分程度の短い動画コンテンツのことです。韓国では若年層を中心に「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する文化が浸透しており、ドラマも短時間で楽しめる形式がトレンドになっています。
■ OTT(Over-the-Top)
インターネットを通じて提供される動画配信サービス(Netflix、Disney+、TVING、Coupang Playなど)を指します。最近の韓国ドラマは地上波放送よりも、こうしたOTT独自のオリジナル作品として制作・配信されるケースが主流になりつつあります。
1分で終わるドラマなんて、忙しい皆さんにはぴったりですよね。でも、私は『財閥家の末息子』みたいに伏線がたっぷり張り巡らされた重厚な物語が好きなので、1分で満足できるか少し不安になっちゃいます。AIが脚本を書く時代、皆さんは「隙間時間にスマホでサクッと派」?それとも「週末にテレビでじっくり派」?





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